0 プロローグ
処女作です!
よろしくお願いいたします(。-人-。)
「勝った……のか?」
ルークは地面に倒れ伏していた。
魔王を倒すために自分の命を犠牲にした奥義でどうにか相討ちにもちこんだのだ。
そうしなければ、魔王を倒すことは出来なかった。
それほどまでに魔王は強大だった。
「ルーク…」
聖女で恋人であるセーラも瀕死の重症を負って俺の横に倒れている。
どちらももう助からない、もうすぐ死ぬだろう。
悔いがないわけではないが、仕方がない。
意識が薄れていくなか、俺はセーラの手を握った。彼女のぬくもりを感じていたかった。セーラも同じ気持ちだったらしく、手を握り返してきた。
互いのぬくもりを感じながら、ルークとセーラは同時に命を落とした。
◇
「ここは…どこだ?」
目を覚ますと俺とセーラは真っ白な空間にいた。
「私達、死んだ…のよね?」
そう俺たちは死んだはずなのだ。なのにどうしてこんな場所にいるのだろう。
「いいえ、あなた達は間違いなく死んでいますよ」
声のしたほうを向くと、そこには人間離れした美貌の女性がいた。
「私はエレナーデ。あなた達のいた世界、エルムの女神です」
女神エレナーデといえば、で一番力のあるエレナ教が崇める愛と幸福を司る女神だ。俺とセーラもエレナ教徒なのでよく知っている。
「魔王を討伐してくださり、ありがとうございました。あなた達には本当に感謝しています」
そう言って女神様は頭を下げてきた。
俺たちが魔王討伐をしたのは女神様に依頼されたからだ。
「さて、魔王討伐の報酬として何でも一つ願いを叶えましょう!……と言いたいところですが、残念ながらあなた達は死んでしまったので、自動的に報酬は異世界に転生する事になりますが、それで構いませんか?」
「俺は構いませんよ」
「私も、ルークと一緒ならそれでいいです」
二人でまた一緒に生きられるというなら断る理由はない。
「わかりました。転生についてお話しします。転生といっても、正確には肉体を若返らせ、記憶と能力を引き続いた状態で異世界に転移させるといったかたちになります」
記憶と能力を引き続げるのはありがたい。あんなに修行したのに、また1からとなると、はっきり言って面倒だ。
「転生してもらう異世界はエスクリードといいます。エルムと同じ剣と魔法の世界で、私の後輩の女神の管轄です。文明度はエルムとさほど変わりませんが、こちらのほうが魔法が発展しています」
「あちらの女神様の名前は?」
「ミーリアです。水と幸運を司っています」
(水と幸運の女神か……セーラは水魔法が得意だから何かと縁がありそうだな……)
「私から説明できることはここまでです。何か聞きたいことはありますか?」
「私は特にないですね。ルークはなんかある?」
「…………文化の違いとか、価値基準とか、後はお金かな?」
生きていくうえで重要なことだ。特にお金について聞いておきたい。
「金銭の基準はこちらと変わりません。エレナからミーリアに変わっただけです。文化などの違いは……そうですね、説明が難しいのでミーリアに頼んでナビゲーターを用意してもらいましょう」
それはありがたい。わからないことがあってもナビゲーターがいればすぐに解決できる。
「私から教えられるのはこれくらいですね。詳しいことはナビゲーターが教えてくれるでしょう。――――それでは、あなた達をエスクリードに転生させます。」
俺たちに足元に魔方陣が現れる。
「あなた達の人生にあ幸福があらんことを」
こうして俺とセーラは異世界に転生した。
目指すは平穏で幸せな暮らしだ。
はじめての作品ですが、エタらないよう頑張ります!(^o^)/
私生活などの都合上、更新は不定期になる予定です。
つぎの投稿は一週間後くらいを目指します!o(`・д・´)o