目覚め
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「ここは……どこ?……あっ!リリーは…リリー?」
オークに捕まって気がついたら白い部屋にいた。変な匂いがする中で必死でリリーを探した。
幸いなことにリリーは隣で寝ていた。
「よかった……リリー、リリー!!起きて!」
私たちは逃げ出した後、あのオークに捕まったんだ……この変な部屋がオークの巣なのかは分からないけど……急いで逃げなきゃ……
「うーん……アルトリア?どうしたの?………ここは?」
今は説明してる暇はない……あたしはこの子を……友達を守らなきゃいけない……
「リリー、あたしたち急いで逃げなきゃ……オークが来るかもしれない!」
オーク……大柄な体型に強靭な肉体で知られている魔物……、あたしたちにとって一番恐ろしいことはオークが攫ってきた女を種族問わず繁殖に使う、もしくは食料として食べるということだ。
「リリー急いで!!ここはオークの巣なの!! 早くここから逃げなきゃ……さぁ立って!」
「落ち着いて……アルトリア。ここなんか変だよ……オークの巣にしては変に綺麗だし……それに私たち手当てされてるよ。」
「えっ!?本当だ!…白い布が巻かれてる!………ってまぁ私も気づいてたわよこれくらい!」
「……………アルトリア…おっちょこちょいだね…」
リリーがジト目で見てくるが気にしないことにした…
「あたしはおっちょこちょいじゃないわよ!!
ちょっと気が早いだけですー!
それにいくら手当てされてるからって、ここが百パーセントオークの巣じゃない保証はどこにもないのよ!」
万が一にでもここがオークの巣ならばあたしたちは悲惨な末路を迎えるだろう。
「とにかく早く脱出するわよリリー!急いでついてきて!…………丁度いいとこに武器になりそうな棒があるじゃない……外套かけかしら?……これでいきましょ!」
「ここはオークの巣だと思えないんだけどなぁ………」
ぶつくさ言うリリーを引っ張り部屋を出る。
すると何やら短い廊下の様な所に出た……所々に木箱(?)が置いてある中身が気になる……しかし今優先すべきは脱出だ。
出口らしき扉は二つ……左に一つ、右隣に一つ。
ここは私の勘で近い方の右隣の扉を開けてみよう……昔からあたしの勘は鋭いと評判だった気がする
「リリー!あたしがこの扉を開けるから、リリーは周りを見てて……」
「いいけど……その扉で大丈夫なの?私不安なんだけど……」
ガチャ……
すると突然開けようとした扉が開き、中から人影が出てきた
「ふぁぁぁ、よく寝たなぁ〜「きゃぁぁぁ!!!」
ドゴォ‼︎