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加島の執念

2017年5月19日21:23


俺の方に突進してくる男たちが俺を捕まえる直前に、

とっさに指で時計を動かし数分前に戻した。

アパートまで歩いてる途中だ。

よくみると一階の端で先ほどの二人組の男が話し込んでる。

俺と目が合うとすぐに反らした。


くっそ~。こんなに早くみつかるのか。。。

しかも警察じゃない。明らかにその筋の人だ。


俺を舐めやがって、お前らのような雑魚が俺に歯向かうの我慢ならないんだよ。


二階に上がり、時計を手にひもでくくり、かばんからナイフを取り出し戦闘態勢を整えた。

二人の男が階段を上がりきる直前に襲い掛かり一人の胸にナイフで二度刺し脚で蹴り飛ばした。

巻き沿いを食ったもう一人もいっしょに階段を転げ落ちる。

すぐに追いかけ、もう一人の男に追いかぶさり一心不乱で刺した。

そして、二階に駆け上がりドアを開けた。

その瞬間に二人の男が襲い掛かってきた。

驚いて思わず声が出てしまったが、時計に指をかけ数分前に戻した。


階段を上がってくる二人を刺し殺したあと、

アパートのドアを開け飛び掛かってくる手前の男を避け、その反動を利用して二階から落とした。奥の男も咄嗟に止まれず突っ込んできてナイフの刃に刺さった。

一階に降りると、二階から逆さまに落下して地面に叩きつけられた男は身動きが取れず悶えてる。

足で仰向けにし、誰に頼まれたかを尋問した。

最初は悪態をついていたが、

俺が本気で殺す意思があることを悟った男はある男に雇われたことを白状した。

依頼主はセスというアメリカ人らしい。

名刺も手に入れた

また襲ってきたこの男の名刺ももらった。

里中組のものらしい。


顔に一発蹴りをお見舞いしてから

とりあえず時間を戻した。



こんなにはやくみつかるなんて。。。

くっそったれが、こうなったらやってやるとことんやってやる。


足がつくとしたら強盗に入ったビルのセキュリティー画像、平野殺害現場、車を捨てた時、服や凶器を処分した時だ。


面倒がない平野殺害後から様々な方法やルートで試してみたが

毎回18日の夜アパートの前に二人組が立ってた。

平野殺害なしで一回試してみたが、それでも家の前に二人組が立ってた。

つまり平野殺害と俺の正体がばれたのは関係ないってことになる。

本当に面倒くさいが、金庫を開ける直前から何パターンか試してみた。

警備室に押し入り監視カメラの保存ハードとバックアップを奪ってみても結果は変わらない。日に日にいらいらしてきたが、俺を狙ってきたやつに復讐するために我慢してつづけた。


全く結果が出ず、見当もつかない日々にいらいらが頂点に達し

携帯を思いっきり地面にたたきつけ壊してしまった。

すぐに時間を戻そうと考えたが、ふと携帯なし過ごしてみようと考えた。

そしたらなんと二人が現れなかったのである。

おそらくは大小100回近く何かの変化をつけては試してた苦労の日々が報われた。

しかし、携帯を壊したことでアパートの前に立っていた二人組が現れなかったということは

携帯の位置情報か何かで監視されていたことになる。

つまりすでに俺が犯人である見当がついてるってことだ。

アパートでの襲撃を回避しても、

これからも様々な手段で時計を奪い返しにくる可能性が高い。

どうやって俺のことが分かったのかがわからない。

高山警備にいたからか。。。

それにしても早すぎる。。。


何にしても、まずこのセス・アダムスって野郎を見つけて殺す。


セス・アダムスという男を調べてみると、

ニューオーリンズにある投資会社の社長で、

日本にもオフィスがあるとわかった。

しかもなんと、俺が強盗に入ったビルの下の階にオフィスを構えているということだ。


時計を知るものの中の最後の一人かどうかは知らないが、

セス・アダムスが時計のことを知っているのは間違いない。


まず、ニューオーリンズだ。


時計を平野殺害直後の時間に戻った。


2017年5月18日07:01


前と同じように平野の死体から車のカギを取り出し彼の車を奪い、

アパートに寄りパスポートを手に入れ、空港に向かった。


2017年5月18日09:20


空港に着き、

11:20発のニューオーリンズ行きのビジネスクラスのチケットを手に入れた。


周囲に気を配りながらも食事を取ってから

飛行機に乗った。


現地時間:2017年5月18日09:33(日本:2017年5月19日00:20)


飛行機から降りた。

さすがに言語が理解できないからコミュニケーションがきつい。

だが、単語と単語をつなげていけば理解はしてもらえる。


お金をドルに換金して空港内でプリペイドの携帯を買った。

そのまま空港に隣接しているレンタカーショップから車を借りようとしたが、

国際免許書がないとだめということでだめだった。

どこかで車を調達するしかない。


まずはタクシーを拾い、セス・アダムスのセス・グループの本社に向かった。

本社に着いた俺はセス・アダムスに会いたい旨を身振りで伝えたが全く取り合ってもらえなかった。


そうだ、ここはアメリカ。銃が売ってるはず。

携帯でガンショップを探した。


空港でタクシーを拾うくらいの時間に戻し、ガンショップに向かった。

20分くらいで着いた。

ショップに入るといかついおじさんが店番をしている。

まずはこいつをなんとかしないと。

客がいないのを見計らって、

ナイフを見せてと頼み手に取った瞬間に店主の首を切った。


店内にあったピストルやショットガンなどを手に入れて、

そこに駐車してある車の主から車を頂戴し、

セスグループ本社ビルに着いた。


いつものように時計を左手につけ、中に入っていった。

そのままロビーを過ぎて真っすぐエレベータまで向かった。

警備員に留められそうになったので、かばんからピストルを取り出して撃った。

あまりの爆音に周りの人たちが驚き逃げまどっている。

俺はそのままエレベーターに乗り、最上階まで上がった。

エレベーターのドアが開くと大きなオフィスが何個かある。

手前にあるのがどうやら秘書のオフィスのようだ。

いきなり彼女にピストルを突き付け、セス・アダムスの居場所を紙に書くように言った。過去に何度も戻りながら、いろいろ試してやっとのことでセス・アダムスについて聞き出せた。

どうやら、今は会社にはいなく、あるアドレスにいるということだった。


アドレスを何とか暗記し、ガンショップで車を奪ったくらいに時間を戻した。


現地時間:2017年5月18日10:07


覚えたアドレスをナビに入力し車を走らせた。

車を1時間ほど走らせるとアドレスの周辺についた。


現地時間:2017年5月18日11:11


偵察用に一回、車で目的地の近くまで行ってみた。

大きな敷地だ。車で入口を強行突破した。

周辺に警備のようなものはいない。

途中色々な家やウェアハウスなどがあったが、

向うに見える大きな家に向かった。

家の前にはボディガードと思われる男が二人立ってる。

その隣にボディガード二人の車とセスのものと思しき高級な車が一台止まってる。

他に車はない。ボディガードが警戒をして手がピストルを掴んでる。

そこで時間を少し前に戻し、車から降りて徒歩で家に近づいた。

ボディガードに気づかれないように何度もやり直しながら、

最終的に家の横から近づくことが出来た。

それから、ピストルで狙い何十回も試みて最終的に銃弾一発ずつで倒し、

家の中に入った。その間10秒なかったはずだ。


中に入ると大きなゲストルームで慌てた様子のセス・アダムスだった。


ついに見つけた。慌てて何かをつぶやいているセスにピストルを向け射殺した。



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