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再会のラベンダー2
目の前はぼんやりと蛍光灯が映っていた。そして、周りを目で見渡すと医療器具がずらりと並んでいた。そうか、ここは隔離室か。ぼーっとしてると左側の窓がやけにうるさい。
(なんだろう…?)
声の正体は母さんだった。僕を見て涙を流していた。すると父さんが医者連れて来て僕が目を覚ましたことを必死に説明していた。医者は隔離室に入ってきて僕の手を握りこう言った。
「待ってたよ。高校入学おめでとう!」
僕はまだ実感ができてないけど、自然と涙が頬をつたう。
「はい…。」
医者は親のもとに戻り今後のことを廊下で話している。
隔離室からふつうの病室に変わった。僕はというと、頭にはあの懐かしい顔が思い浮かんだ。
「…真白。」