こうして二人の毎日ははじまる
小学2年生の春
私に『兄』が出来た。
「こんにちは!古賀流也です!!よろしくお願いします!」
「まー!!しっかりしてるのねぇ!!ちとせー、隣のお家に引っ越して来たんだって!仲良くね」
「は…花村ちとせ…です。」
隣の家に越して来た、3つ年上の兄。
一人っ子の私は正直嬉しかった
とても優しくて面白かった彼は、私の母にすぐに好かれて、私もりゅう兄と呼ぶようになった。
りゅう兄の家は両親共働きだったので家でご飯を食べる事も多々あった。
…ただ、問題があるとすれば、りゅう兄が私に段々と本性を出してきただけ…で
流也 中学1年 ちとせ 小学4年
夏休みにて
「ちとせー!ちとせ!これやるよ!!」
「うっわあ?!ちょっ、それ何?!」
「え?なにって…かまきりのたまご…」
「うわああああ!言わなくていいよ!いらないし!」
「えー?そんな事言うなよ。せっかく…」
「早く戻して!小学生かばかー!!!」
流也 中学3年 ちとせ 小学6年
冬休みにて
「ちとせー!今暇かー?」
「ううん、宿題やってる」
「お!俺これやった!覚えてる!!教えてやろっかー」
「だーっ!もうやかましい!!帰って勉強しなよ受験生!!!」
そして、現在
流也 高校2年 ちとせ 中学2年
二人はもう14と17。
それぞれちゃんと学校に行き、あんなに多かった口げんかも減って、平和な毎日を送ってー………
は、いなかった。
「いってきまーーす!!」
「おう!ちとせ!!」
「っ!あ、りゅー兄…なんか久しぶり?」
「あはは!最近俺寝坊してたからなーっと」
わしゃわしゃー
「っっっきゃー!!!なにしてんのばか!!」
「なにってー!日課…」
「人の髪をわしゃわしゃのボサボサにするな!このバカ兄!!!!」
と、まぁ。
相変わらずの毎日を送っていたのでした。