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現場のベテラン・盆ちゃん、異世界へ。〜過保護な神様が魔改造した孤島で、のんびりJIS規格外なスローライフを始めます〜  作者: 盆ちゃん


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第49章:聖なるボイラー室の「不完全燃焼」と、神域ダクト清掃

第48章での「天漏り(次元漏れ)」の緊急補修を終えた盆ちゃん。休む間もなく、次は教国のエネルギーの要である「地下ボイラー室」へと向かいます。

それでは、第49章を執筆します。(AI談

第49章:聖なるボイラー室の「不完全燃焼」と、神域ダクト清掃

「ゲホッ、ゲホッ! ……おい、カイルさん。これは『聖なる煙』なんかじゃない。ただの**『すす』**だぞ。不完全燃焼もいいところだ」

大聖堂の地下深く。教国の守護結界を維持するための「聖火」が燃え続けるはずのボイラー室は、目に染みるような黒煙に包まれていた。

かつては「神の吐息」と称えられた温風も、今や重油を燃やし損ねたようなドロドロとした瘴気を孕んでいる。

「も、申し訳ありません盆山殿! ここは代々『火の司祭』たちが祈りを捧げることで維持してきたのですが、ここ数年、祈りの言葉マニュアルが通じなくなっているようで……」

カイルが必死に弁明する横で、盆ちゃんはヘッドライトを点灯させ、巨大な魔導炉の裏側に回り込んだ。

「祈りで機械が直るなら、俺たち工務店は廃業だよ。……レルちゃん、粉塵計の数値はどうだ?」

「親方! 数値が振り切れて、メーターが**『地獄の一丁目』**って表示されてますっ!」

「よし、レッドゾーンだな。……原因はこれだ。給気口のフィルターが完全に目詰まりしてる。これじゃあ酸欠で火も腐るわ」

盆ちゃんがバールでこじ開けた給気ダクトの奥には、数千年分の「信心」という名のホコリと、排気効率を無視して増設された「祈祷用オブジェ」がぎっしりと詰まっていた。

「いいか、火を燃やすには『酸素』が必要なんだ。神聖な火だろうがガスコンロだろうが、物理の基本は変わらねえ。……アルフレッド! 弟子たちを呼べ。これから**『神域集塵・高圧ダクト洗浄』**を開始する!」

「了解です! 全員、防塵マスク装着! 汚水の養生を徹底しろ!」

アルフレッドたちの手際よい作業が始まる。

盆ちゃんは腰袋から、レルちゃん特製の**『次元吸引掃除機(サイクロン式・神域スペック)』**を取り出した。

「レルちゃん、スイッチオン!」

「はいです! 『吸引力が変わらない、ただ一つの最高神』モード、起動!」

ズオオオオオオッ!!

凄まじい吸引音が地下室に響き渡る。

ダクト内に溜まっていた漆黒の瘴気(数千年の呪縛エネルギー)が、まるで巨大な龍が吸い込まれるように掃除機のノズルへと消えていく。

「お、おおお……! 煙が、煙が消えていく……! 部屋の空気が、まるで高原の朝のように清々しい!」

カイルや司祭たちが驚愕する中、盆ちゃんはさらに魔導炉の「バーナー」部分を分解し、概念模倣で作り出したワイヤーブラシでゴシゴシと磨き上げた。

「……よし、ノズルの詰まりも取れた。仕上げにレルちゃんの『消臭ミスト・極』をダクト内に散布しろ。カビ臭さも一掃するぞ」

シュッ、シュッ、と爽やかなシトラスの香りが地下室に広がる。

その直後、瀕死だった「聖なる火」が、ボッ! という力強い音と共に、透き通った青白い炎へと変化した。

「……安定したな。空燃比もバッチリだ。これで結界の出力も3割は上がるだろ」

その時、地下室の重厚な扉が開き、豪華な法衣に身を包んだ老人が現れた。教国の最高権威、教皇その人である。

「……何という事だ。この地下室が、これほどまでに清浄な空気に満たされるとは。伝説に聞く『創世の庭』の香りがする……」

教皇は震える手で壁を撫で、煤ひとつなくなったボイラー室を見渡した。

「そこの御仁、貴殿がこの『奇跡』を?」

「奇跡じゃねえよ。ただの**『定期点検と清掃』**だ。あんたら、神様に甘えすぎなんだよ。どんなに立派な設備も、掃除しなきゃ壊れる。それが『現場』の真理だ」

盆ちゃんは教皇を相手にしても態度を変えず、油汚れのついた軍手をパンパンと叩いた。

「教皇さん、ついでに言っておくが、この上の大聖堂のパイプオルガン。あれも配管ダクトがネズミの巣になってるぞ。ついでに直してやるから、見積書、後で確認しといてくれ」

「……は、はい。喜んで、工務店殿……」

世界最強の宗教国家の頂点が、現場監督の説教に深く首を垂れた瞬間であった。

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