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現場のベテラン・盆ちゃん、異世界へ。〜過保護な神様が魔改造した孤島で、のんびりJIS規格外なスローライフを始めます〜  作者: 盆ちゃん


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第18章:世界樹の剪定と、跪く森の女王

世界樹を「流しそうめんのとい」にしようとする盆ちゃんの無自覚な暴挙と、それを見守る(絶望する)周囲の対比を描きます。(AI談

第18章:世界樹の剪定と、跪く森の女王

【夏本番:究極のDIY計画】

「あー、暑いな。こう暑いと、やっぱり『流しそうめん』だよな」

盆ちゃんは額の汗を拭いながら、拠点「オキナワ・エデン」の裏山を見上げた。そこには、雲を突き抜け、七色の魔力を放つ巨木――通称『世界樹ユグドラシル』がそびえ立っている。

「あの木の枝、ちょうどいい具合に真っ直ぐで節もなさそうだ。一本いただいて、樋に加工するか。ついでに風通しも悪そうだから、少し『間引き』してやらないとな」

盆ちゃんは腰のベルトから、年季の入った**『神域の折込ノコギリ(盆山カスタム仕様)』**を取り出した。それは、触れるだけで因果を断ち切り、再生を促す「次元切断刃」なのだが、盆ちゃんにとっては「近所のホムセンで買ったお気に入り」でしかない。

【森の怒り:エルフ軍団の強襲】

「――止まれ! 不敬なる人間よ!」

盆ちゃんがハシゴ(次元跳躍脚立)をかけようとしたその時、空間を切り裂いて無数の矢が飛んできた。……が、それらは盆ちゃんの周囲数メートルで展開されている「安全第一フィールド」に接触した瞬間、すべて**「割り箸」**に変わって地面に落ちた。

「なっ……我が精霊銀の矢が、木片に!? 一体どんな高位魔術を……!」

木々の間から現れたのは、息を呑むほど美しいエルフの女王・ルシエルと、その精鋭部隊だ。彼女たちは、世界樹の危機を察知し、全速力で駆けつけてきたのである。

「貴様……その薄汚れた鉄のノコギリで、我が母なる聖樹に触れるつもりか! それは万物の源、一太刀入れれば大陸の魔力バランスが崩壊するのだぞ!」

「いや、お姉さん。これ、ただの剪定せんていですよ。ほら、あそこの枝、込み合ってて下の葉に日が当たってないでしょ? このままじゃ『うどんこ病』になっちゃいますよ」

【神業:一閃の剪定】

盆ちゃんは、ルシエルの制止を聞かずに、ヒョイヒョイと世界樹の枝(太さ直径2メートル)まで登っていった。

「やめろ! 触れるな! 聖樹の拒絶反応で、貴様の魂が焼き切れ――」

「よいしょっと。――ギコ、ギコ、バキィッ!」

軽やかな音と共に、世界樹の巨大な枝が切り落とされた。

その瞬間、森全体が「ギャアアア!」という悲鳴……ではなく、**「ふはぁぁぁ……スッキリしたぁ……」**という、世界樹自身の安堵の溜息のような輝きに包まれた。

「な……!? 聖樹の魔力圧が……跳ね上がった!? 傷口から腐敗が始まるどころか、瞬時に細胞が活性化し、新たな芽が……!」

ルシエルは、信じられないものを見た。

盆ちゃんの切り口は、原子レベルで滑らかに整えられ、植物の「気」の通り道を完璧に補強していたのだ。それは、エルフが数千年の歴史の中で追求し、ついに到達できなかった**「植物との完全なる対話」**そのものだった。

【心酔:女王の志願】

盆ちゃんは地上に降りると、切り落とした枝を「真理融合炉(作業台)」でササッと加工し始めた。

「よし、これでいい『樋』ができた。あとは面取りをして……と。あ、お姉さんたちも食っていく? 流しそうめん。結構いけるよ、俺の特製つゆ」

ルシエルは、盆ちゃんの足元に這いつくばった。その瞳には、もはや敵意はなく、狂信的なまでの敬意が宿っている。

「……見事。見事すぎます、マスター。これほどの『慈悲ある刃』、そして植物の命を最大限に引き出す『指先』……。我らエルフは、あまりにも無知でした」

「え? いや、ただの庭木の手入れだけど……」

「お願いです! 私を……いえ、我が一族を、あなたの『造園助手アルバイト』として雇ってください! その剪定技術、一滴でもいいから学びたいのです!」

「えぇ……。まぁ、草むしりとか手伝ってくれるなら助かるけど。時給は『そうめん食べ放題』でいいかな?」

「――っ! 聖樹の枝で流された神の麺を、直接賜ることができるなど……っ! ありがたき幸せ!!」

女王ルシエルは、感激のあまり涙を流しながら、エルフの国宝である「精霊の宝冠」を脱ぎ捨て、盆ちゃんから渡された**「軍手(耐切創防護仕様)」**を宝物のように受け取った。

【夕暮れ:神域そうめん大会】

その日の夕方。

オキナワ・エデンには、世界樹の樋を流れるそうめんを、必死に箸で追いかける豪華な面々が揃っていた。

* アルフレッド(第一王子): 「くそっ、この麺……速すぎて見えない! これが神の速度か!」

* エレノア(公爵令嬢): 「つゆに含まれる魔力が……脳を直接浄化していくわ……!」

* 国王エドワード: 「ルシエル殿、場所を空けてくれ! それは私の麺だ!」

* 女王ルシエル: 「黙れ、人間の王よ! 私は師匠の『左利き用剪定鋏』を拝領した身。私こそが最も近くで麺を掬う権利がある!」

「みんな、喧嘩すんなよー。麺はたっぷりあるからな。ポチ、タマ、お前らも食えよー」

盆ちゃんは、キンキンに冷えたコーラを飲みながら、平和な(?)現場の風景を眺めて満足げに頷くのであった。

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