24 金曜日と恋人繋ぎ
おさらい。恋人繋ぎされた。
Ry77「入試勉強をしている為、おかしくなってます」
俺は、幼馴染達に物申したいことがある。言いたいけど、言えない。俺は、言える自信が無い。自信という物は、どこかへ行ってしまった。そんなことはさておき...俺は...
「背徳感すごいね...?」
俺は...綾香と学校をサボっていた。
「終わった...まだ転校してきて2週間なのに...印象悪くなった...」
「体調良くないのに学校に行く意味あるの...?」
手をしっかりと掴んで恋人繋ぎをしている綾香が、俺に質問した。
「出席しないと...留年するだろ」
「そう...?まだ高校1年生だよ...?」
「だからこそだ...今の内にやってかないと、後々...色々な事と放棄してしまうかもしれない...だから...」
俯き気味に歩きながら、数秒間沈黙した後に、再び口を開けた。
「俺は学校をサボるとか...あり得ない」
俺は綾香に真剣な眼差しを送った。そして、『言ってしまった...』とでも言うように恋人繋ぎをしている片手が震え始めた。
「そっか...」
綾香の眉が、下がったように感じた。
「でも...」
俺は覚悟を決めたように、前を向いて言った。
「綾香が言ってることも間違いじゃない」
「え...?」
「確かに俺は、自分の限界を知らずに超えて、自分を傷つけてしまう事があるから...」
俺は息を呑んだ後に、綾香に向けて言った。
「今日は...休むか」
「本当!?」
綾香は顔を上げ、輝いた眼差しを送って、近づいてきた。
「え...はい」
目を逸らし、一歩後ずさった。何故かは分からないが、顔を合わせることが出来ず、自分の頬が赤くなるのを感じた。
「ちょっと学校に連絡するから...」
「私もするね!」
「急にハイテンションだな...」
学校に欠席連絡をし、耳からスマホを離したと同時に、溜め息をついた。そして、距離を置いていた綾香に近づいた。
「終わったよ」
「私も終わったよ」
綾香はそう言うと再び俺の手を握った。
「行こっか」
「...うん」
小さく頷き、綾香の手を握り返した。何が正しいのかも分からないまま、綾香に主導権を握られていた。
「どうするんだよ...?」
「とりあえず...公園かな...」
「ふぅ...着いたよ」
「少し...遠くないか...」
運動をしていなかった俺は、息切れを起こしていた。ちなみに、隣の綾香は『全然そんな事はない』といった表情を浮かべている。
「あそこ座ろう...」
綾香に提案して、片隅にあるベンチを指差した。そして、ベンチに腰を掛けた。
「はぁ...もっと疲れたんだが...?」
「ちょっと休憩しよっか」
「おう...」
ベンチから見えるブランコや滑り台などの遊具に、綾香は呟いた。
「懐かしいね...」
「まぁ...そうだな...小学生の頃だっけ...」
俺は昔の思い出に浸かりながら、もう一つ頭の片隅にあるものを思い出した。
「てか...今日何で恋人繋ぎ...したんだ...?」
察しは、していた。どこかへ行ってしまった自信を少し取り戻して、不安を感じながらも、質問を投げかけた。でも...一つ言いたいことは、質問の意味は、『いつも唐突過ぎる』という事だ。
「それは...」
主な登場人物
住田竜司:主人公。紫陽花高校1年1組。
福留結希:紫陽花高校1年2組。
水月心寧:紫陽花高校1年2組。
一ノ瀬綾香:紫陽花高校1年2組。
桃瀬詩織:紫陽花高校1年2組。




