22 木曜日ととある診断3
おさらい。逃げようとしたけど逃げられなかった。
「いや...確かに...俺だけ安全圏とか...アレだけどさ...やっぱその何か違うっていうk...」
「やろうねー」
「うぐっ...Sだ...」
クスクスと笑う結希を横目に、俺は渋々といった感じで自分の机に戻った。
「おっそーい!」
「私たちもやったんだからアンタもしなさいよ!」
「はい...これ...」
「ありがとう...」
綾香から結希のスマホを渡され、俺は自分の椅子に座った。
前から思ったことがある。何故かは分からない。幼馴染と過ごしているだけで、感情が顔に現れ、うつ病とか、悩んでいることが、全てちっぽけに感じてしまう。
「まぁ...やるか...」
「頑張ってねー!」
「まぁ...はい...」
4人は俺の後ろに移動し、スマホを覗いた。そして俺は、画面内にあるボタンをタップし、診断を始めた。
「えーと...」
Q1. 突然、密室に閉じ込められた。最初にすることは?
A. 状況を整理し、一人で動く
B. 周囲を観察し、何かが起こるのを待つ
「あー...2択なのか...」
「そうよ」
呟いた俺に、詩織が反応した。軽い相槌で、『早くしてほしい』と言わんばかりの相槌だ。そして、画面に表示されたのは1つの質問と2つの選択肢、真ん中には質問とは無関係なイラストだった。
「うーん...俺はこうだな...」
俺は少し迷った挙句、Bを選ぶことにした。密室とか一人でおもむろに動いたら罠とかありそうで、死ぬ可能性がある。だったら、何かが起こった方が安全だと思ったからだ。しかし、何も起こらなかった?と言われたら言い返せないけど...。
「えーたつーBなんだー!?」
「え?Aなのか?」
「そうでしょ!」
「私もAにしたけど...」
「だよねー」
「え...」
結希と綾香の会話に、一瞬でスマホから後ろへと視線が移った。確かこの2人の診断結果はSだった。俺が別の選択をしたという事は、Mに近づいていくことになる。しかし、別の選択をしてもSに近づく。...まずい。いや...この診断してる時点で終わってる気がする。貧乏ゆすりをするように、両足が少し震えた。
「でも密室とか危なくない?」
「そうだよねー」
「やっぱ心寧が分かってるわ」
「たっくんもだよねー!」
「まぁ...はい...」
その後、診断は順調(?)に進み、最後の質問となった。意外と質問が簡単すぎた気がする。こういうのやった事ないから分からないんだよな...。
Q10. 判断を任されそうになったとき、あなたは?
A. 他の誰かに任せた方が安心だと感じる
B. 自分が決めるべきだと思う
「いや他の誰かでしょ...責任感ある人にしてほしいし...」
質問を見た瞬間すぐに選択肢Aを押した。自信なんてものは俺に無いから。そして、読み込み中というマークが現れる。
「本当にこれで診断出来てるのか...?」
「それが本当だとは限らないけどね」
「そうだね...」
「恥ずかしいわ...」
「たっくんはどっちなのかなー!」
「いや両方嫌なんだけど...」
数秒が経って、診断結果が出た。結果は...
「あー!一緒じゃん!」
「てかアンタもじゃん!」
「...」
「あれたつー?」
「くっ...」
結果は、74%Mだった。結希はクスクスと笑い、綾香は無言で俺を見つめ、心寧と詩織は同じ仲間であるということになぜか嬉しそうにしていた。俺はため息をついた後、独りごちた。
「最悪だ...」
主な登場人物
住田竜司:主人公。紫陽花高校1年1組。診断によると74%Mらしい。
福留結希:紫陽花高校1年2組。診断によると80%Sらしい。
水月心寧:紫陽花高校1年2組。診断によると60%Mらしい。
一ノ瀬綾香:紫陽花高校1年2組。診断によると65%Sらしい。
桃瀬詩織:紫陽花高校1年2組。診断によると76%Mらしい。
Ry77「やばい勉強してたせいで小説の書き方忘れた」




