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雨降る心の滞り  作者: Ry77


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19/23

19 水曜日とその誘惑

おさらい。詩織に「なんでツンデレになったのか」と聞くがはぐらかされ、今度聞くことにした。いじめの夢を見た俺は途中で起床。水を飲んでいた最中だった。

「「「えっ?」」」

「ア...ドウモ...」


俺は別の方向を向きながら、一粒の汗を流した。そして心の中で唱える。


(落ち着こう...一旦...まだ風呂入ってないし...臭いで何か言われるかもしれない...そうだ、床を見て話そう)


俺は立ち上がって意を決して振り返る。もちろん、床を見ながら。その時だった。


「たっくーん!!大丈夫だった!!?」

「はっ...えっ...!?」


突然、心寧が抱きついてきた。俺は腕の中で抱きしめられ、そのまま硬直した。その間3人にはジト目で見られ、視線が痛い。一刻も早く抜け出そうと心寧に言う。


「「「...」」」

「あの...さ...服...濡れて...るんだよな」

「あと5分ー」

「本当にお願い...離してくれ...」

「私たちは部屋にいこっか」

「そうだね」

「うん...」

「おいいいい!!」




「じゃあ先に風呂入るねー!」

「濡れたんだが...」

「罰が当たったね」

「確かに」

「私は擁護出来ないわ」

「結希っ?綾香?詩織?なんで?」


俺はきょとんとする。何もしてないはずなのに、罰が当たったことにされてるんだが。後は...やっぱり目のやり場に困る。


「見たい?」

「はぁっ!?」


目のやり場に困っていた俺に気づいた結希は、自分のメロンを両手で持って揺らす。俺はさらに目のやり場に困り、挙句の果てにある選択を取る。


「ほら...ねー触りたいんでしょ?」

「幼馴染だからってなんでも出来るとは思うなよ!?さよなら!!」

「あ、逃げた!?」


俺は逃げるように自分が寝ていた部屋に逃げ込み、鍵を掛けた。昔の癖かもしれないが、あの状況じゃ仕方がないだろ...。


「クソっ...はぁ...」


俺はベッドに腰を掛け、顔を赤らめて溜め息をひとつ吐いたのだった。




「帰るわ」


あの後、3人とも風呂に入って体を温めたらしいが、俺はベッドで横になって考え事をしていた。実に1時間も。今は詩織が風呂に入っているらしく、目の前にはパジャマ姿の3人が写っている。


「今日はホントごめん」

「大丈夫だよ」


俺は結希の応えに安心してホッと息を吐いた。


「また...来てもいいか?」

「もちろんでしょ?」

「そうだよー」

「...まぁうるさいかもしれないけどね」


俺は片手に鞄を持ち、もう片方の手で玄関を開ける。帰っても親は居ないけど...とりあえず風呂に入らないと...。


「じゃ」

「ばいばい」

「じゃあねー!」

「また明日...」


少量の雨は降っているが、俺は家に向かって歩き始めた。というか幼馴染のパジャマ姿って...。




「あ、上がった?」

「上がったわよ。あいつは?」

「帰ったよー」

「せっかくパジャマ見てもらおうと思ってたのに...3人ともずるいわ」

「ツンデレだ」

「うっさい結希!!」

「たっつ...私たちを見て何も言わなかったけどね...」

「綾香の言ってた通り、何も言わなかったよね」

「うんうん、そうだよー!でも目逸らしてたよね!」




「はぁ...マジで...なんだったんだ今日...結希と心寧は何が目的だったんだ...?」


歯車は動き出す。配信者の俺と、自分自身が分からない俺と...()()()()()()()()()()()()()()()()、動き続けていた2つの歯車に、新しい1つの歯車が連結したような気がした。

主な登場人物

住田竜司(すみだたつじ):主人公。紫陽花高校1年1組。

福留結希(ふくどめゆき):紫陽花高校1年2組。

水月心寧(みずきここね):紫陽花高校1年2組。

一ノ瀬綾香(いちのせあやか):紫陽花高校1年2組。

桃瀬詩織(ももせしおり):紫陽花高校1年2組。


今回は竜司羨ましい回です


Ry77「竜司羨ましすぎんだろ」

竜司「...無理」

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