00
初投稿です。
見切り発車です。
後になっていろいろ矛盾点が出て来てなんじゃこりゃになるかもですが、よろしくお願いします。
昔っからそうなんだ。
自分って実は結構運イイんじゃないかなーとか、思っちゃうと。
ほら、例えば思わないところから棚ボタ的にいいものが手に入ったりすると、つい、些細なことでもそんな気分になっちゃうんだ。お菓子とか、お小遣いとか。……まぁ、安い人間だけど。小市民だからしかたない。
で、そんなふうに思ってると反動なんだか何なんだか、よくわからないけど、たいてい後になーんか悪いことが待ってる。冗談抜きに。
お祖母ちゃんが遊びに行ったとき、ケーキをくれた。
――――何もない場所で躓いて、ケーキは地面の上に。わたしはその上に倒れ込んで服はぐちゃぐちゃ。
お母さんが珍しくへそくりからお小遣いをくれた。
――――そのお金で買い物に行ったら、途中で猛犬に追いかけられた。結局、犬には噛まれてめちゃくちゃ痛いし、お金もどこかで落としてしまった。
悲惨だろ。自分。っつーか神さまいるなら仕事しろよ。
世の中不公平過ぎるって。くそう。
しかも運のなさが微妙だ。小市民だからか。
でもまぁ、微妙に運がないなりに適度に幸せだったと思う。
別に金持ちになってめちゃくちゃ贅沢で豪勢な生活送りたいとか、そんなことは考えたことなかったし、生活に困らない程度でやってけるならそれでいーやって思ってたくらい。だいたい庶民がいきなり金持ちの生活したって慣れないことで、疲れるだけだって。絶対飽きるしね。贅沢はたまにだからいいんだよ。
あんなの、そーゆー世界の人たちに任せとけばいいんだって。
適度に幸せならそれでオッケー!
って、思ってたんだけどなぁ……。
神さま、あんたわたしに恨みでもあるのか。それとも職務怠慢か。
「阿呆面曝すのもいい加減にしろ。見苦しい」
「うるさい地顔だ」
「なら隠せ」
「顔見せるなってこと!?自分の顔が人より良いからって、あんまりだ!暴言反対!」
間違いなくわたしの人生最大の不運はコイツと出会ったことだ。
人権カムバック!
「とっと付いて来い。使用人」
「わかってるよ、ひとでなし!」
これがわたしとひとでなしの出会い。
そしてすべての始まりだった。