エンシェン?だれだお前。
っと、その前に称号確認確認…
たしか、狼達が慕う女王…だったよね?
名前から効果の予想は出来るけど、実際そうだとは限らないもんね。
確認は大事!うん!
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【狼達が慕う女王】
狼達と仲良くなった?じゃあ女王じゃね?
称号効果:狼達と仲良くなれる
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フ レ ー バ ー テ キ ス ト ?
運営絶対このテキストは遊んだだろ!
称号効果なんかびみょ…おっとこれ以上はいけない。
ははは…1回進化しただけでこれっていいのかな?
………もしかして、狼はすぐ倒されるから進化したら強い…のかな?
まあ、差を埋められてよかったかな。
リアのことだからすぐ戦いに行っちゃうだろうし、弱いと負けちゃうからねー。
「今度は!僕の番!早く早くー!!」
「そうだな。ラビの番だな!」
「さらにもっふもふになるかなー?」
「もふ…もふ…!?」
あ、レルがもふもふに反応した。
わかるぞ。もふもふは至高だ。
「そうだね、ラビの番かな」
「じゃあ表示させるよー!」
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【満月の上位兎】
兎としての位が上がる。青?いや、満月なんですから黄色が当然でしょう。
素早さが大幅に上がる。
スキル【硬質化】を獲得。
【月下に踊る獣人】
兎としての枠を超え、獣人として生きる道を選ぶ。
月が出ている時全ステータス上昇。
スキル【月夜の調べ】を獲得。
【神兎】
女神の祝福を持ち、多くの人を導く兎。
いずれ神兎の枠を超え、神にも至る可能性がある。
防御力、MP大幅上昇。他ステータス少し上昇。
スキル【神聖魔法】を獲得。
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お、おぉ…インパクトが強めな内容だな?
でも1番上はありえない。黄色だよ?今の薄い青色のラビとはかけ離れた見た目だよ?
いや、別にさ、ラビが選びたいならいいんだけど…うん…
「神兎一択だよね。ぽちっと」
「決断はやいねぇ!?」
レルの言う通り。本当に早い。
やっぱり神兎かぁ……もしかしてとんでもない子女神様にもらっちゃったような…
今からでも行こう。レベル上げの前に行こう。
感謝伝えに行かなきゃ…もうあれだね、お礼伝えに行く以外の選択肢はなくなった。
「へっへーん!どうどうー!?」
「かわゆす」
「へっ!?あ、ありがとー!」
マジで可愛い。
ところどころ髪に黄色が混ざったけど、大部分は青。
黄色も案外似合うなぁ…
「この後の予定。ラビのステータス確認。女神様に感謝伝えに行く。それからレベル上げ。おーけー?」
「レベル上げがあるんだったら文句はないかなぁ」
「同じく!」
「私もいいよー」
それじゃ神殿へレッツゴー!
◇◆◇
さて、着いたんだけど…あの如何にも騎士!って人だれなんだろ…
ここ、神殿だよ?
「なんかあの騎士の人目立ってない?」
「確かにねー」
「僕たちも注目されてるの気付いてない?」
「主にラビとレルのせいだと思う」
「「なんで僕!?」」
くっふふ…息ぴったりだ…w
まぁけど、うん。主に2人のせいだと思うなぁ。
ミルは人間化してもらってるし、リアは…まぁ、狼の耳としっぽがあるけど、このくらいならキャラクターメイクの時に選べる種族があったはず。
…まぁ、あれよりふあっふあだけどね。
髪わしゃわしゃしたらすごくよかった。
筆舌に尽くし難い…!
「だってレルは角出てるじゃん」
「しまえないんだよぉ…逆にミルちゃんどうやって羽しまってるの…?」
レルの見た目は確かどの種族選んでも出来そうになかったからね…目立つのはしゃーなし。
「ぐーっとしておりゃー!なの」
「全くわからん」
「…レルちゃんのはわかった。僕は?」
だってラビもキャラクターメイクの時選べる訳じゃないし…
全身まるもこ兎だからなぁ…
……ってあれ。もう目立たなくなった。不思議だなぁ…あぁ、納得した。神官の人がしっしってしてる。
「だってラビはリアの角と角の間だよ?」
「……だって居心地いいし」
子供か?
って、あれ?騎士の人こっちに来てる…?
随分入念にキャラクターメイクしたんだなぁ…金髪があかる…で、目は色素が薄い青…むむ、騎士になること前提でキャラクターメイクしたな…?
いや、実際にそうなのかは知らないけど。
「えーっと、すこしいいか?」
…まぁ、話くらいは聞いてあげてもいいかな?
フィアと関わらなくなってからプレイヤーと交流が無くてすこし寂しいし…
「まぁ、どうぞ」
「まず、君と一緒にいる子達は…?」
「私のテイムモンスターだね。……そうだなぁ、すこし自己紹介でもする?」
「そうしてくれると有難い。俺はエンシェン。【トワイライト】のギルドマスターをやっている」
うーむ…ギルド勧誘かな?
まぁ、入るのも面白そ…いやいや、勧誘前提で物事を考えるのはいけない。
「私はリリ。で、テイムモンスターの」
「ミルキーウェイ!ミルって呼んでね!」
さすがミル!笑顔も忘れない。
初対面の人とは印象勝負だ!
「あたしはエンペリア。リアって呼ばれてるな」
……印象悪くね?
いや、違う。よく見るとあの表情は強そうな人と知り合いになれそうで興奮してるのをとどめてるだけだ。
「僕はラビ!確か君とは1度会ってるはずだよ!」
確かにそうかもしれないけどさ…エンシェン戸惑ってない…?
「……あぁ!キャラクターメイクの時の!」
「お?思い出してくれたー?」
「………自己紹介だけさせてもらうねぇ。僕はレルリアーネ。レルって呼んでくれると嬉しいなぁ」
これで自己紹介は終わったね…さぁ、エンシェンは何用で話しかけて来たんだろう?
「さてと。話しかけてきたのはなんでなの?」
「あぁ…頼みがある。聞いてはもらえないだろうか」
「まぁ、聞くぐらいなら」
「感謝する。率直に言わせてもらう。───ギルドに入って貰えないか?」




