ラフィリア
「よく来たな!うむ、我はずっと待っていたぞ!」
「…え〜っと?状況理解は体だけはしてる。でも脳がそれを受け入れてくれない。どうしよ」
「別に状況理解しなくともいいであろ。ひとまず覚えとけってのはー…そうだな、悪魔像に祈り捧げたらここへ来た。だけ覚えとけばなんとかなるだろ?」
……ウン、ソウデスネーナントカナリマスネー!
ってか要点しかとらなかったなこの悪魔。
「で?今回ここに来た要件は種族転生のクエストの為だけか?いや、知ってるんだかな。悪魔さんに出来ないことはないっ!」
胸をどーん!っと張って勢いよく叩く。
それによって体がゆさっと揺れて、悪魔さんの紫色の髪が揺れる。
うぅ、あのショートヘアを撫でたいよ〜!!
「……触らせないからな?」
「心読んでる?いや、そんな訳はないと思うんだけ「ああ、読んでるぞ?」は?」
さらっととんでもないこと言ったねこの悪魔。
へー、心を読める魔法があるんだぁ。
いいねぇ、私も使ってみたいなぁ。
なんかロマンがあるしね!
「そう簡単に使えるものではないぞ。まず相手に悟られないように読まな「はいはいわかりました」…」
話が長くなりそうだからカットカット。
確かに使いたいけど、なんか面倒な手順を踏むのは嫌だ。
ほんとにめんどくさいなぁ。
「ま、これでクエスト達成だね。帰るわ、ばいばーい」
元々ここはクエスト達成の為に来たようなところ。
終わったならさっさと帰るが吉。
「ちょっと待て」
「なぁに?」
「我も暇なんだ。すこし話さないか?」
……めんどくせぇ〜〜!!
「お茶菓子出してくれるなら」
こういう時こそ交渉だよね!
上手く行けばいいなぁ。
「そのくらい出してやる。だから頼む」
……しかたないなぁ。
私はもう一度ソファーに深く座る。
むー、やけにふっかふかだなぁ。
こういうの憧れてたけどリアルでは高いんだよね。
ただの高校生には到底出せない額だよ。
よゆーで6桁は行く。
ほんとーに手が届かない…
「ふむ…順調に育ってるみたいで何より♪まぁねぇ、あともう少しって所かなぁ。最後はアイツを倒せば即位出来ると。なら時が来たら案内してやるか。ふふふっ、楽しみだな。今のやつより強くなりそう!」
「なぁに言ってんのかな?よくわかんないなー」
「あぁ、お主の魔王への道筋のことだな。見所がある!あの時導いてやったのは間違えではなかったな!まぁいい、自己紹介ぐらいはしてやるよ」
「そう言えば聞いてなかったねー、さっさと教えて」
「我はラフィリア。見ての通り悪魔だが、悪魔での中の階級は1番上だ。だからすぐ我レベルにはなれると思うな」
「最初っから思ってないけど」
「ひどくない??」




