-旋風-
細かい小技を繰り出しても、相手をかすめることもできない。
(───考えろ考えろ考えろ…───…?)
一瞬、頭の奥に何かのイメージがよぎった。
それは相手に対抗するために───とても重要な何かに思えた。
(くそ…!もう少しで…………もう少しで、分かりそうなのに…っ)
分かりそう、なのに────だめだ。勝てる気が…………しない。
もう、俺は…俺のtinは……俺の、貞操は………ここで、終わりなのか─────────?
(師匠っ、里津師匠………っ、ごめんなさい、俺は、もう………限界です………ッ)
霞んでいく視界の中、師匠の姿を────捉えた。
今にも…泣きそうな、顔だ。
(師匠、師匠、師匠、里津師匠……………………ッ)
二度とあんな顔はさせたくないと、強く誓ったばかりだというのに。
「ぅふん………♡なかなか楽しかったわよぉ♡お礼に、goldenな体験を、させてア・ゲ・ル───♡」
完全に後ろを取られた。
まさに、その時─────────
「成男ぉぉぉぉ!!!」
「愛している!!!負けるな!!!!!!私のために……っ、私のために、《純潔》は取っておけ………っ!!!」
「──────────────っ!」
(師匠………………っ…!)
その瞬間。
七色の光が成男のtinから放たれ、──────闘技場内を包み込んだ。
「ナニナニナニナニイイィッ!?な、なんなのよォォォッ!?!?」
ずっと孤独だった俺の傍に、いてくれたひと。
俺の可能性を引き出し、生きる意味を、勇気を与えてくれたひと。
時に厳しく、でも優しい眼差しで、見守っていてくれたひと。
《愛》について教えてくれた─────そして、《愛》に、気付かせてくれたひと。
(そうか………これが)
発動条件だったのか。
愛し、愛されること。相手を思い、思われることこそが─────
その、《愛の共鳴》こそが、七色の光──《虹色のtin》の発動条件だったのだ。
「師匠─────ッ、俺も…っ、俺も、師匠を……っ愛してまああああああああす!!!」
虹色のtinから放たれた七色の光は、竜の形へと姿を変えた。そして、闘技場を見渡すかのようにぐるりと周り、観客を魅了すると───対戦相手のgolden-ballに、激しく噛み付いた。
「ぁぁぁぁぁんッいやぁぁぁぁぁんーッなにするのよおぉッ離しなさいよおぉぉーッ」
「今の俺には分かる。お前のその、golden-ballの穢れが──────。多くのtinを傷付け、汚してきたそのgolden-ball──────封印してやる」
「ぃやぁぁっ…それだけはっそれだけは、やめてぇッごめんなさいするからぁぁぁッ!」
「rainbow dragon───ヤれ」
言い終わると同時に、熟れた果実を潰した様な───鈍い破裂音が会場に響き渡る。
「ああぁッ!いだあぁぁいぃーッ!」
「いだいっいだいよぉッ」
股間を抑え、悲痛な叫び声を上げながらのたうち回っている。竜は相手から離れた所で咀嚼した後、尾の先から徐々に身体が薄れて行き───姿を消した。
「聞け」
「goldenballは俺のrainbow dragonに封印した」
「いつか───お前が心から愛し、愛される事があるなら─────」
ふと目をやると、相手は眼球を上転させ、体が僅かに痙攣するのみとなっていた。とても反応できるような状態では無く、どこまで聞けていたのか分からない。
「おいっ担架だ!早くしろ!」
審判の声により救護班が現れ、無造作に担架に乗せられていく。ちらりと見えたgolden ballは───とても小さくなってしまったが──────艶やかに輝いていた。
***
決勝は日を跨いで翌日行われる。
決勝進出者は万全の状態で最高の戦いを行うよう、立て続けの戦闘に疲弊した肉体と精神を回復させて臨むようと、今夜は王国が用意した最高の宿泊施設があてがわれた。
湯浴みをし、宿のふかふかとした豪奢なベッドに横たわりながら、しかし成男は全くリラックスすることができなかった。
自らの内に秘められた力に戸惑っていた。
発動条件───愛し愛されること───に気づいた瞬間、必然の如く自分が取るべき行動を理解した。それは宇宙の真理に触れたような感覚だった。
───あれは本当に俺だったのだろうか?
自分の中にいる、虹色の龍。
自らのgolden ballに相手のgolden ballを封印したときも、自分を超越したナニかを膜一枚隔てて見ているようだった。
成男は自分の中にあるあまりにも強大な力に、微かな恐怖を覚えたのだった。
そして、里津師匠に対する自分の感情。
自分を心配そうに見つめる、切実な師匠の眼差しを思い出して赤面する。
(うわあああ!明日は大事な決勝なのに、考えることが多すぎる…)
完結するかどうか広大な心でお待ち下さい。私生活が落ち着くまで、しないかも知れないです。よろしくお願いいたします。