異変は無かった。いいね?
それではどうぞ!ノクターンも同時更新であります!
昼休みが終わった。そしてそれと同時に波乱が、始まった。
「今日は種目を決めたいと思います。まずは色別リレーの選手からです」
頼むぞ陽キャ共。手をあげてくれ。俺はこんなのやりたくないんだ。なんでかって?俺はそんなに足早くないから。
「あがら、ない!ということで男子は後ろでじゃんけん?話し合い?どっちかわかんないけどやってきてください」
え~、めんどくさい~。後白露と離れて行動したくない~。やだやだやだ~。
(私も離れたくないです。でも、これも恋愛への良いスパイスですよ)
白露⋅⋅⋅⋅⋅⋅。そうだよね。我慢しないとね。これを乗り越えた先に真実の愛が待ってるんだよね!
「なんとなく言ってることは分かったが、これただの種目決めだぞ?」
「好きな人と離れるんだよ?それがどれだけ辛いことか⋅⋅⋅⋅⋅⋅。ほら、体震えてるでしょ?」
「それは最早禁断症状⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「白露⋅⋅⋅⋅⋅⋅、白露⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「駄目だこりゃ」
そんなやりとりをしている間にも陽気キャ共が生産性の無い話をしている。あっ、白露がこっち向いた!!なんか息が荒い。白露も禁断正直なのか!?かわいすぎる!!
「お~い、じゃんけん始まるぞ~」
「えっ、あっ、分かった」
少人数に分かれてじゃんけんをして負けがやるらしい。陽キャどもぉぉぉぉ。出した結論がそれかよぉぉぉぉぉ!!まぁ、じゃんけんするけどさ⋅⋅⋅⋅⋅⋅。
俺は全身全霊を込めてチョキを出した。
「ま、負けた⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「ドンマイ(ニヤニヤ)」
「くっそ~、でもさすがに次は勝つって」
俺はじゃん負け共が集まっている場所に向かった。大丈夫だよな、負けないよな。
「じゃんけん、ぽん」
俺は全身全霊を持ってパーを出した。そして負けた。何で⋅⋅⋅⋅⋅⋅。ねぇ?やっぱり偽神なの?ねぇ、ホントにぶち殺すよ。
「はい、じゃあ色別リレーは独孤に決定」
ぐぬぬぬぬぬなぬぬぬ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。我慢だ。こんなところで結果を改竄するわけにはいかない。我慢するんだ、我慢するんだ俺。
俺は呆然とした表情のまひを横目にとぼとぼと自分の席に戻った。
「主様⋅⋅⋅⋅⋅⋅、これからたくさん甘やかしますからそこまで悲嘆にくれないでください、ね?」
「白露⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
抱きつこうと思ったけど頭の片隅に残っていた理性が「今授業中だよ!?ねぇ!!」と言ってきたのでなんとか踏みとどまった。
(チッ!踏みとどまったか!!)
あれ?なんか口悪い気が⋅⋅⋅⋅⋅⋅
(幻聴ですよ。きっと)
そうかなぁ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅?まぁ、でもそうだったとしてもギャップが有っていいかもしれない。
(·······///)
キーンコーンカーンコーンコーンキーンキーンカーン······
しっ!授業終わったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
帰れるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
「じゃあ、そのまま終わりで、解散っ!」
先生の言葉と共に俺達は学校から出ていった。勝った!勝ったんだ!!
(一体何に勝ったんですか?)
えーっと、授業?走りながらでも会話できるこの機能便利!白露の愛しい声が染み渡る!
(何故に疑問形?そして、後でたっぷり犯してあげますね)
やったぜ!ん?これはやったぜなのか?いややったぜなんだ!駅に着いた辺りでまひ達が俺達の方を何か言いたげに見ていた。な、なんだろう······?
「君達、イチャイチャするなら尊みを感じられるようにきっちりしゃべってくれないかい?」
「う、うん。わかっ······尊み!?」
「そう、尊み」
何か言いましたかみたいな顔でさらっと言ってるけど尊み感じてたの!?そうなの!?トーラーも尊みとか感じるタイプだったの!?めちゃくちゃ意外!
「二人してそんなえっ、意外!みたいな顔でみないでくれ。一体二人の中でボクはどんなイメ·······なんでまひもそんな顔してるの?ねえ?」
「てっきり実験にしか興味が無いのかと思ってた······」
「何故に!?」
「いやだって家で実験の話しかしてないし」
「してるだろ!?ええっと、ほら(自主規制)の話とか」
う~ん、なんだろうこれ、白露を見ると目が合った。これは同じ事考えてる。俺達は何を見せられてるんだろう?
「イチャイチャ見せつけられてるんですよ」
「やっぱり?」
「そこ!勝手にイチャつくな!」
「あっ(自主規制)なプレイしてる人だ」
「いやぁぁああぁぁぁぁ勢い余って変なこといってたぁぁぁあぁぁぁあ!!もう帰るもん!」
あ、トーラー帰った。え?帰った!?マジで帰ってる!!え、まっ、ホントに帰ってる!?
「主様、動揺しすぎて語彙力が無くなってますよ」
「いやなくなるでしょ。帰った、え?嘘」
キーンコーンカーンコーンコーンキーンキーンカーン
トーラーが居なくては部活もまともに出来ないので俺達も帰路に就いた。というか追いかけた。
「ん······?」
「白露、どうしたの?」
白露が急に足を止めて、目を閉じじっくりと考え込んでいる。こんな白露なかなか見ないからか、何か有ったのかと不安になる。
「いえ、なんでもないd」
「いや、ありそうだよ」
「「「トーラー(さん)!?」」」
「わずかに、わすかにではあるがボクの能力が違和感を訴えている」
はい、刺客が来ましたね