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ツーカーになる人もならない人もいる

はい!どうぞ!

「さて、これから実技を始めます」


 は⋅⋅⋅⋅⋅⋅?なに言ってるのこの教師?え?ちょっ、待てよ。今から!?今から冒険者科の実技やるの!?辛くね!?⋅⋅⋅⋅⋅⋅でも案外実践ってそんなものかもしれない。省庁から危険指定されてるモンスターが現れるのって大抵山奥だし、山登りしてからだとこれくらいなの、かな?


「さて、今日はこちらの⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


 そういって虚末はゴブリン、オーガ(鬼的な見た目、絶滅危惧種族、初代様と仲悪い)、トレント(動く樹)、巨大ゲジゲジ、エトセトラエトセトラが出てきた。


「これは、私が作り出した偽物です。安心してください」


 全く安心できない。というかオリジナルよりも強そうなんですがそれは⋅⋅⋅⋅⋅⋅。まぁ、こういう殲滅戦するかもしれないし、やっとくか⋅⋅⋅⋅⋅⋅。


「さぁ、初めてください。倒せた数に応じて評価が上がります」

「「「ッ!!」」」


 この状態で実技テストだとぉぉぉぉぉぉぉぉ!!こ、こいつぅぅぅ。とりあえず俺は時間停止発動の準備をした。停止時間はこの一年で15秒に伸びたんだけと、条件がつけられてしまった。

 手を下に向けなくちゃいけなくなってしまった······。


「ジ・アース!」


 ──時は止まった。まひはもう既に一列切り裂いている。トーラーは複製魔物の中央に躍り出ている。そして、俺はErzwungener Aufstiegを放った。俺の貴重な範囲攻撃、大切に使わないとね。

 さて、挨拶も済んだし、やりますか⋅⋅⋅⋅⋅⋅。

 ──三秒、経過


「白露ッ!」

「任されました!」


 俺の声と共に白露がマッハで跳躍し勢いがなくなった瞬間、絶対障壁を展開、もう一度、マッハで跳躍した。俺が目で追えたのはそこまでだった。ちなみにしっかり爪が装備されている、はず。これが白露の新戦術白光千裂(ヴァイスィスリヒト)⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!

 まぁ、本来単体相手が一番効きそうだけどそこはご愛嬌か⋅⋅⋅⋅⋅⋅。

 ──六秒、経過

 もう6秒!?早くね!?ヤバいヤバい。そろそろ何かやらないと。

 俺は目の前の魔物の列に向かって聖剣を振るった。聖剣から斬撃が飛んでいき、そして停止した。

 これも受験期中に分かったことだ。俺の手から離れたものはすぐに停止する。これを使えば一瞬で八連撃も可能になるのだ~!!

 ──十秒、経過


「白露っ!俺にあわせてっ!」

「分かりました!!」


 え?何をするのかって?入試期間で新しく覚えた技を試すんだよ。俺は聖剣を切り上げて斬撃を飛ばした。そして白露がスパロボに出てきそうなレベルの弓矢を織り、それに巨大な矢をつがえ、放った。

 二つの攻撃はしばらく地面を抉った後、停止した。

 ──時は、動き出した


「グランドッ!」

「クロスッ!」


 斬撃と矢が交差し、それに抉られた地面が爆発した。この技えげつないよね⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅。え?何で爆発するのかって?ニトログリセリン的な成分が聖剣の斬撃には含まれていて、それが巨大矢の刺激でボーンとなってるって訳。


「「「「「え?????」」」」」


 いや~、皆いい反応、特にトーラー達。勇者の野郎もいい様だ。そして、八連撃が炸裂して魔物が爆発した。爆発を背景にドヤ顔、一回やってみたかったんだよね~。

 トーラー達はそれはスルーして魔物達を狩りまくっていた。いたたまれない気持ちになった俺は目の前の魔物をぶった切った。


「そこまで。⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅ふむ、独孤が一番多い」

「先生、その二人だけ二人組で数えるのはおかしくないですか?」

「魔物使いと従魔はセット。常識でしょう?」

「はい」


 ヒィィィィィヤッハァァァァァァ!!!!!!!論破されてやんの!!ざまぁ!!その後はひたすら徒手格闘術をした。クソ疲れた。


「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ようやくお昼だ~」

「割と体育楽しんでなかったか?」

「殲滅戦はね⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

「それ以外はそうでも無かったのかい?」

「うん。受験期に白露にやられ続けた記憶が甦るから⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


 トーラーとまひ、なんか引いてない?実技試験も有ったんだからそりゃ白露と練習するでしょ。


「そ、そうか⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

「はい、主様あ~ん」

「ん」

「目の前でさらっとイチャつかないでくれるかい?」


 白露に食べさせられるのに慣れすぎてついやってしまった⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅。周りの男子の視線が怖い。こんな感じ久しぶりだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅。これが青春ってやつか⋅⋅⋅⋅⋅⋅


「それは違うのでは⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

「さらっと心を読まない」

「「はい⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」」

「そういいつつ食べないでくれるかい!?」


 確かにそれはそう。でも口の前に出されたら食べちゃうよね。特に美味しいと分かってるものなんて、ね?


「うん、この二人にイチャつくなって言うのは無駄だったね。ボク達も食べよう」

「そうだな⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


 トーラー達は自分達の席に戻った。さすがにイチャつきながら食べるのは自分達だけでやるのね。

 恥ずかしがりながら、あーんだと!?なんだこの尊いやりとり!?えっ?これが小学生の時から付き合ってたカップルの距離感!?嘘でしょ!?


「はい、あーん」

「ん⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


 そう、普通こんな感じにツーカーになってくるもんんんっ!白露が口移ししてきた。白露が口移ししてきた。(大事なことなので二回言いました)


「ちゅっ、くちゅ、ぷはぁ。美味しかったですか?」

「美味しかったです⋅⋅⋅⋅⋅⋅」

「ふふっ♡私も美味しかったです」


 白露が唇を舌で舐めながら言った。くっ、えっち過ぎる!そして周りの視線が痛すぎる。睨み殺されるってこういうことなんだろうね⋅⋅⋅⋅⋅⋅。

 もしかしてこれはあれ?俺が白露の事をあんまり意識してないみたいなことを心内で呟いたからか!?かわいすぎない!?これかわいすぎるよね!


「///」


 視線が!視線が痛い!皆ちょっと厳しすぎ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅ないわ。俺も同じ立場だったらそうしそう。皆ごめんね。

 キーンコーンカーンコーンコーンキーンキーンカーンカー⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅

え?実技ぶっ飛びすぎ?勇者を育てるならこれくらいやらなくてはいけません。異論は認めます

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