時の歯車が僕にがっちりと⋅⋅⋅⋅⋅⋅!
はい、サブタイから何をするのかわかりますよね!
地味に上るのがつらい66段の階段を上りきって教室に着くとトーラーとマヒロがいた。地味に早く来たのに負けた。悔しい。
「おはよう、トーラー、マヒロ」
「おはよう、奏多。今日はご機嫌だね」
「おはよう、奏多。私服似合ってるぞ」
二人とも機嫌が良さそうだ。何か良いこと有ったのかな?なんだろう?うーん、目玉焼きが双子だったりしたのかな?
「そういうトーラーもマヒロも機嫌良さそうだけど何か有ったの?」
「ふっふっふっ、聞いてくれ!両親が気を効かせてボク達二人の愛の巣を用意してくれたんだ!!」
「言い方!気をつけて!?」
「へ、へぇー。よかったね」
うん、君達早く結婚して?まだ小学生だけどさ、高3の途中でもいいからとっとと結婚して?砂糖吐きそうなんだけど。
『うぅ、砂糖吐きそう』
キーンコーンカーンコーンコーンキーンキーンカーンカーンコーンキーンコーンコーンキーンキーンカーン。チャイムが鳴ったので僕達は席に着いて先生を待った。
「起立、きをつけ、礼!」
「「「「「おはようございます!」」」」」
そして連絡事項を聞いて授業に入った。独孤家は学門でわりと努力する家系なので予習はバッチリだ。魔法の使い方とかも無駄な詠唱とかを教えられて非常につまらなかった。トーラーとマヒロの方を見ても同じような感じだったからあの二人も頭良いのかと内心驚いた。
そして昼休み
「奏多、授業がつまらなさそうだったが勉強は平気なのかい?」
マヒロが心配そうに僕に尋ねてきた。全く、心配してくれるなんていい友人を持ったものだ。
「平気だよ?そういうマヒロ達は平気なの?」
「ボクはマッドなサイエンティストの家系だからな。平気さ」
「マヒロは?」
「こいつに仕込まれたからな。平気だよ」
二人とも凄いようだ。ちょっと羨ましい。まぁ、まず心配しなきゃいけないのは⋅⋅⋅⋅⋅⋅
「「「今日の給食美味しそうだよね!!」」」
そう、給食だ。今日は胚芽ご飯と味噌汁とハンバーグ、そしてサラダ。かなり美味しそうだ。
「皆はどれ狙い?」
「「そりゃ、やっぱりハンバーグだろ」」
「だよね!そうだ競争しよう!」
「ほう、中々面白いことを思い付くな。そういえば、白露くんの姿が見えないが、どこに行ったんだ?」
「狩りだよ?後白露くんっていってるけど白露女の子だよ?」
「まじで!?」
「うん、まじ」
二人が物凄衝撃を受けていた。しかし、苦し紛れの表情でトーラーが口を開いた。認めた方が楽になれるよ?
「しかし、本人に聞かなきゃそんなのわから、」
『なんか帰ってきたら失礼な話をしてるんですが』
トーラーが言い終える前に白露が狩りから帰ってきた。背後には何もない。良かった。皆のトラウマになっちゃうもんね。
「白露、お帰り。今日は何を狩ったの?」
『聞いてください!今日はなんとスワンプドラゴンっていうのを狩ってきたんですよ!!』
「スワンプドラゴン!?」
「奏多、いくらなんでもそれは盛りすぎでは」
『むー、疑ってますね。証拠を見せてやります!じゃーーん!!』
白露が物凄く大きな鍵爪のようなものを取り出した。どこに仕舞ってたんだろう?気になる。
「スワンプドラゴンの爪!?」
「白露、迷惑だから早く仕舞いなさい」
『はーい』
白露がその竜の爪を全部食べてしまった。中々刺激が強めな光景だけど二人は大して反応しなかった。
「わかった。今の君達を見れば喋っているのはよくわかったよ」
「正直魔物使いの才能舐めてたぜ」
「失礼な。まぁ、いいや、早く席に着こう?」
「「そうだな」」
僕達は席に着いた。ちょうどその時当番の人がやって来て料理をよそい始めた。ご飯をよそってもらい、全員が席についた後、日直が号令をかけた。
「手をあわせてください、いただきます!!」
「「「「いただきます!」」」」
給食の最初の10分間はモグモグタイム。喋ってはいけない。そして、僕達三人はほぼ同時に食べ終わった。そしてできるだけ早くハンバーグの所に直行する。
「ジ・アース(ボソッ)」
──時は止まった。僕はみんなより少し早くにハンバーグの所にたどり着いた。
──時は動き出した。
「「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!」」
二人が物凄く驚いていた。そりゃそうだろう。いつの間にか抜かされてたんだから。ちょっと時間が長くなったかな?一秒くらい?もっともっと長く止められるはずっ!
「ジ・アース(ボソッ)」
──時は止まった。
さていきなり席に座って驚かしてやるか。おっとハンバーグ、ハンバーグ。
二秒、経過
僕はハンバーグをとって席に戻った。もうダメかな。
──時は動き出した。
「「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅!!!!」」
ふっふっふっ、ビックリしてるぞ~。三秒は止められたかな?そしてモグモグタイムが終わった。
「ねぇ、」
「なぁ、」
おっと、二人ともハモったよー。仲のよろしいことで、ヒューヒュー!!
二人で議論してたけど、代表してトーラーが質問することになったみたいだ。
「君、まるで時間でも止められたみたいに早かったけど本当に止めたのかい?」
「うっ!そうだよ。僕が練習を兼ねて止めたんだ。3秒くらい止められる」
トーラーとマヒロは固まっていたが、ようやく口を開いた。
「魔物の言葉が分かって時間停止が出来るって、凄すぎないかい?」
「そう?でもトーラーもマヒロももっとすごいの持ってるでしょ?」
「何でわかったんだい?」
そりゃ、だって魔物の血の混じった、というか既に人間やめてる独孤家に分からないはず無いでしょ。
「まぁ、独孤家としての勘としか言いようが無いかな」
そういえば独孤家ってたしかとマヒロがトーラーに耳打ちする。
「あぁ、なるほど人間をほぼやめている独孤家の人間だったか。納得だ。そうだ、信頼してくれた証にボク達の能力を教えよう」
白露の能力値(Max100)
HP57
MP47
攻撃66
守備40
速度100
魔効44
~~~~~~~本人の適性 不明~~~~~~
こんな感じです!
補足しておくと能力値は50で全盛期のアスリート並の能力になります。100はマッハとか、鉄を素手で破壊できるとかそんなレベルです。