部活
どうぞ!
「おっ、おはよう」
「おはよう。⋅⋅⋅⋅⋅⋅え?」
「おはようございます。⋅⋅⋅⋅⋅⋅嘘!?」
「おはよう、君t⋅⋅⋅⋅⋅⋅何が有ったんだい?」
トーラーがごみ捨て場にごみを捨て終えてこちらに来て、真剣な顔になった。うん、ごめん。ただただまひが挨拶した事に驚いてただけなんだ。だから、凄く心に刺さるからその表情やめてぇぇぇえ!
「い、いえ、ただタナカさんが自分から挨拶する事に驚いてたいたたけです。なのでその表情やめてください心に刺さります」
「なんだ、そんな事か。心配して損したよ」
「うん、なんかごめん」
落ち込んでしまったまひを宥めた後、俺達は学校へ向かった。なんか変な雲が有ったけど気のせいだよね!!
教室にて
「今日は桐花祭8日前です!頑張って行きましょう!!今日は⋅⋅⋅」
俺達はウェストリバーの朝学活を受けた後、三時間目の授業まで耐えた。数学も英語も理科も全部つまなんなかった。そして、黙々と弁当を食べた。まぁ、白露にあーんしてもらったんだけど⋅⋅⋅⋅⋅⋅。
昼休み
「はぁ、今日合唱の練習ないじゃん。もう帰りたいよ~」
「まぁまぁ、今日は歴史やるじゃないですか」
「まぁ、そうだけどさ~」
「へぇ、君は歴史が好きなのか」
背後からトーラーが話しかけてきた。めっちゃびっくりした。体がビクッ!ってなったよ。正直、夜以外にこんな⋅⋅⋅⋅⋅⋅なんでもない。
「トーラー、いきなり話しかける癖は直したほうがいいぞ」
「あぁ、すまない。知的好奇心には勝てなかった」
「私の愛情も大概ですけどあなたの知的好奇心も凄いですね⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「そ、そこまでなのかい?」
トーラーが愕然とした表情でそう言った。うん、人の彼女にどんな印象を抱いてるのか非常に気になる。まぁ、確かに白露の愛情が他人より過剰なのはわかってるけどね。だが、そこがいい。
「うんまぁ、そうだね」
「そ、そんな⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「トーラーさぁぁぁん、私をナチュラルにディスらないでくださぁぁぁぁい!!」
「す、すまない」
気がつくいたら悲しそうな顔で叫ぶ白露と謝るトーラーというかなりカオスな状況が広がっていた。⋅⋅⋅⋅⋅⋅どうしてこうなった!!
「そういえば、私達元々何の話ししてたんでしたっけ?」
「⋅⋅⋅⋅⋅⋅確か、奏多くんがなぜ歴史が好きなのかの話をしていた筈だ」
トーラーがジト目になりながらも白露に答えた。切れ長の目だからちょっと怖かったのは秘密だ。いやマジで。
「そうそう、そうでしたね。主様が歴史を好きな理由はですね~」
「さらっと本人の代わりに説明しちゃうの!?」
「主様はファンタジーな話が好きなんですよ。歴史って人間が万単位の年月で紡いできたじゃないですか。その物語が好きなみたいです」
「あ、スルーですか」
キーンコーンカーンコーンコーンキーンキーンカーンカーンコーン⋅⋅⋅。
昼休みの終わりを告げるチャイムがなった。そしてそれと同時にトーラー達が席に戻っていった。早っ!!
そして、四時間目が始まった。四時間目の教科は国語だ。正直つまらないし、白露の方が100倍分かりやすい。よし、寝よう。
「白露、今から目を開けて寝るから何とかしといて」
「ふぇ、主様!?」
「おやすみー」
⋅⋅⋅⋅⋅⋅カーンカーンコーンキーンコーンコーンキーンキーンカーン。俺はチャイムで目を覚ました。
「ん、んぅ、おはよう」
「おはようございます!!じゃないですよ!いきなり寝ないでくださいよ」
「ご、ごめん」
「さぁ、もう時間無いのでトイレを済ませてください」
俺がトイレに行って五時間目の授業に備えていると、社会の先生が入ってきた。社会の先生の名前は覚えてないけど皆絶対覚えてると思う。なんでかって?そりゃ声がなんか高くてよぼよぼだからだよ。それなのに授業はまともだからね。皆覚えると思う。
「はい、今日は令和辺りの話をします」
相変わらず声は変だけど、板書していく内容はまともだ。異世界と繋がった後、異世界の住民に関する法律、通称異住法が成立。これによって異世界と現実世界の行き来や貿易の関税等か決まった。
その後亜人との混血も進んだ頃、一部の純人間主義者亜人排斥運動が起きた。しかし、既にその時には各国が儲けていた為、各地でその運動に対する反対運動が起こるという阿鼻叫喚が広がった。最終的に住み分けを行うことで落ち着いたらしい。
そして、極めつけは異能革命。世界中の人間に特殊な能力及び魔法の才能が最低一つ芽生えた。これにより、人類は年齢ごとに能力をチェックするようになった。異能が有った時点でチェック義務はなくなるというか、受けられなくなるけどね。
キーンコーンカーンコーンコーンキーンキーンカーンカーンコーンキーンコーン⋅⋅⋅⋅⋅⋅
「気を付け~礼」
「「「「ありがとござました~」」」」
五時間目が終わった後、イーストリバーの帰り学活を受けて、部活(非公式)に向かった。え?合唱?するよ?一回は。今日はなんかモンスター用のサポーターを作ったから試着と実験をさせたいらしい。
いつもの場所にて
「さて、とりあえず合唱でもしようか」
「う、うん」
とりあえずってのが気になるけど突っ込んでも何も始まらないので俺は合唱の準をした。
「「「「⋅⋅⋅よーーーーーー!!」」」」
「さて、歌い終わったし早速着けてくれ!」
「は、はい」
The moment 歌い終わると(訳:歌い終わるとすぐに)、トーラーが白露に詰め寄った。そのままトーラーの勢いに押され白露はサポーターを着け始めた。サポーターの見た目?よく売ってる普通のサポーターだよ。
「結構動きやすいですね。なんか心なしか早く動ける気もしますし」
「それは気のせいでは無いよ。そういう風に作ってあるからね」
「ふぇ、そうなんですか!?どうなってるんですか?」
白露がヤバめの薬をキメた人みたいな発言をしていたが、トーラーの発言で驚いていた。どうしよう。めっちゃかわいい。
「説明するのは構わないが⋅⋅⋅⋅⋅⋅。モンスター系亜人の神経伝達の仕組みについて説明する事になるが、平気かい?」
「うっ、要らないです」
白露がうわぁ、面倒くさい~って顔でトーラーの説明を断った。こんな顔するなんてめちゃくちゃ珍しい⋅⋅⋅⋅⋅⋅。
「ふむ、そうか。それで、動きはどうだい?」
「いい感じです」
「では、走って見てくれ」
「分かりました」
白露が軽めの準備運動をした後光になった。光になったって言うのは言い過ぎかもしれないけど、雷くらいならいってるかもしれない。
「な、なんだこのスピードは!ボクの能力を使わないと分からないじゃないか!」
「いや、能力使えば分かるんですね」
「もちろん、ボクの分析力は世界一だよ。今のはマッハ200くらいいってたんじゃないかな?」
「そ、そうですか」
その後は、トーラーが訳の分からない事をぶつぶつ言い始めたのでまひがトーラーを連れ帰る形で部活が終わった。なんだろう、虚無感しか残らない。
「帰りますか」
「うん、帰ろっか」
虚無感に包まれたまま呆然としている訳にもいかないので俺達はそのまま家に帰った。なんか忘れてる気がする。
桐花祭自体はあるんですよね·····。これはセーフかアウトかギリギリ·····。




