美術館デート後編
皆さんお久しぶりです!作者です!!今日が十五日と知ってあわてて投稿しました!
前回は白露が主人公に絵を見せたがっていました!
白露が見せたがっていた絵を見て俺は言葉を失った。
なんでかって?そこには一本の歪んだ白い角を生やし、頭には黒い光輪を持ち、機械仕掛けの羽と自然な羽を持った銀髪金目の美少女が描いてたあって、彼女が慈母のような表情で首輪の着いた黒髪の男を抱き締めてたからだよ!白露かっ!!
「こ、これは⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「魔極黒光聖母ハイリガー、魔王に付き従っていたといわれている最初の魔物です」
「へぇ」
白露が一心不乱に絵を眺めながら言った。いつもならかなり落ち込んだだろうけど、白露がこの絵を一心不乱に見てる気持ちもわかる。これを見てるとなんというか懐かしい気分になる。
「白露、後がつかえちゃってる」
「正直まだまだ見たいですけど主様がそう言うなら⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
俺は名残惜しそうに絵を眺めている白露を連れて次に進んだ。正直もっとあの絵を見たかったけどね。
「これは、また堪える絵ですね」
「そうだね⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
そこに書かれていたのは黄金の者と魔王達との戦闘だった。12人の魔人(進化して事で半擬人化した魔物)達と人間の軍勢が争っている中央で魔王with魔極黒光聖母と黄金の者が戦っている。え?何で堪えるのかって?感覚だよ!
でも、初代様の上司だった邪神さんの記録とかを見てると限りたと黄金の者なんて存在して無さそうなんだよなぁ。
数時間後
「美術館楽しかったですね!」
「うん、そうだね!めっちゃ楽しかったよ」
「ふふっ、ごちそうさまでした」
白露にごちそうさまと言われた。何故に!?今の会話のどこに白露の喜ぶ要素が有ったの!?
「お粗末様でした」
「この会話おかしくない!?」
「ふふっ、おかしくないですよ」
白露が怪しげに笑っているのが非常に色っぽい。どうやったらそんなに色気が出せるんだろうね?フェロモンでも出てるのかな?
「はい、主様」
「ん、ありがと」
「「いただきます」」
白露が渡してくれたサンドイッチを齧った。滅茶苦茶美味しい。麻薬的な美味しさである。虫とか入ってないし、そういう薬も入ってない。でも美味しいから止まらない。そしていつの間にか無くなってるんだよね。
そして白露はいつものようやに俺の様子を楽しそうに眺めていた。
「「ごちそうさまでした」」
「そういえば、白露はいつも楽しそうに俺の事を眺めてるけど、そんなに楽しい?」
「うーん、楽しいって言うよりは嬉しくてニヤついいゃうんですよ」
白露が若干上を向いて、手を唇に当てて考えてから答えた。仕草可愛すぎかよ。マジで尊すぎて死ぬわ!!
「そ、そうなんだ///」
「さて、フクロウカフェっていうのが近くにあるんですよこれから一緒に行きませんか?」
「ちょうど行きたいと思ってたんだよ。こんな風に意見が会うなんてホントに俺達相性が良いね」
「ふふっ、そうですね(ぐふふ、実はあの時主様の思考を最初から読んでいたなんて主様は気付かないでしょうね。ま、これで主様と私が仲良く仲良くなるなら何でもいいです)」
白露がお嬢様っぽく微笑んでいるのに見とれていたら何か白露の声が聞こえた気がする。うーん、幻聴かな?
⋅⋅⋅⋅⋅⋅しかし、こんな幻聴が聞こえるなんて俺白露に飢えすぎじゃない?ま、いっか。どうせずっと一緒に居るんだし。
俺達はフクロウカフェに向かった。白露とフクロウをモフりまくるってやるぜ!!
フクロウカフェにて
店内に入るとまず入り口で俺達をフクロウ達の視線が出迎えてくれた。凛々しい感じのフクロウ、よく見る丸っこいフクロウ灰色のフクロウ、白いフクロウ⋅⋅⋅。種類は分からないけど沢山居る。店内に居るお客さんは意外にもまばらだった。
「いらっしゃいませ~。フクロウカフェオオコノハズクへようこそ~。何名様ですか?」
「2名です」
「2名様ですね。それではこちらへどうぞ」
白露が店員さんに秒で返事をした。店員さんはミミズクっぽい女性ハーピーだったからしょうがないね。俺達は店員さんに誘導されるまま席に座った。
「それではご注文が決まったらお呼びくださいね~。後フクロウちゃんの足に付いているリーシュを離すとフクロウちゃんが飛んでっちゃいますから離さないでくださいね~。羽ばたきに驚いて手を離したりするのとかも駄目ですよ~フクロウはワンちゃんや猫ちゃんと違って、強く触られる事を嫌いてすから、優しく触ってあげて下さいね~。これは絶対なんですけど~、喉や首、お腹、足は絶対に触らないで下さいね~。羽を何度も触られるのを嫌がる子もいますので、様子を見て触ってあげて下さいね~。その他注意なんかはそちらの紙に書いてありますのでしっかり見ておいてくださいね~。それでどの子を触りますか~?」
「それでは灰色の子を」
「ハデスちゃんですね~。わかりました~」「⋅⋅⋅⋅⋅⋅では私はそちらの子を」
「マリ・ザ・ビーストちゃんですね~」
俺はフクロウの誘惑に耐えきれずに灰色の子──ハデスちゃんを左腕に載せて貰った。よく見ると凛々しい感じの顔がかわいい。白露は眼鏡っぽい感じに毛が生えたフクロウを肩に載せて貰っていた。だ、大胆だね。そういえばこの子の名前、某メガネが本体とか言われてる○ヴァのキャラから名前を取ってるのかな?
「ファ!!」
「ど、どうしたの、白露?」
「ブルボンポワントゥが置いてあるんですよ!!一杯五千円はする幻のコーヒーですよ!?」
白露がしっかりリーシュを握りながらも滅茶苦茶興奮していた。まぁ、そりゃブルボンポワントゥ置いてあったらそうなるよね。肩に乗ってるマリも迷惑そうな顔してるよ。
「あ、コピルアクも置いてある」
「はっはっはっ、さすがに高級コーヒーが二つも置いてあるぅぅぅぅぅぅぅぅぅう!!」
白露が笑ってメニューを確認して奇声を上げた。うん、まぁ、高級コーヒーが二つも置いてあったら驚くよね。白露からしたら高級酒が二つも居酒屋に置いてあった感じだもんね。
「白露、フクロウちゃんと店員さんが驚いてるから静かに」
「はっ、すいません。しかし、ここでこんな高級コーヒーを飲んでしまうと絶対に酔っぱらってしまいます。ここは我慢しましょう」
「そんな血涙を流してまで我慢しなくても⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「テイクアウトやってませんかね~?やってたら買うのに」
引き続き白露が血涙を流しながら言った。そろそろ貧血が心配にだから止まってくれないかな
。
「ディクアウトですか~?やってますよ~」
「分かりました。ブルボンポワントゥとコピルアクをテイクアウトでお願いします」
「分かりました~。他にご注文はありますか~?」
「あ、それじゃあポットココアお願いします」
「分かりました~」
俺がハデスちゃんと戯れながらポットココアを待っていると、白露がぷく顔をしていた。かわいい、かわいいけど、もしかして俺何かやっちゃった?
「主様、さっきから店員さんと話してたり、フクロウにばっかり構ってて寂しいです」
「ご、ごめん」
「本当に申し訳なく思ってるならハデスちゃんじゃ無くて私にあーんしてください!!」
白露が生肉を食わせろ!と聞こえてもおかしくない事を言った。多分白露を知らない周りは驚いてるだろうけど、俺は白露が元々生肉とか臓物を食べてたのを知ってるから驚かない。
⋅⋅⋅⋅⋅⋅久しぶりに生肉を食べたくなったのかな?最近狩りに出てないし。
「はい、あーん」
「はむっ、ここの生肉はいい感じですね」
「生肉か。ずいぶん前から規制されてるよね」「寄生虫でしたっけ?人間は大変ですね~。まぁ、有鉤条虫は私でもさすがに無理ですが」
「それ以外はいけるんだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
俺は白露に一応相槌は打ったが、さっきからずっと白露の生肉の咀嚼顔がかわいくて会話が頭に入ってこない。
「今度人工肉で生肉料理作りましょうか?美味しいと思いますよ」
「そう?じゃあ、お願いしようかな」
「お待ちどおさまです~。ホットココアとブルボンポワントゥ、コピルアクの豆になります~。こちらでお間違いありませんか~?」
「はい、大丈夫です」
「それでは、どうぞごゆっくり~」
店員さんが俺達に飲み物を渡したバックヤードに戻った。さっきから話し方がずっと気になってたけど朝だからかな?夜になるとキリッとした感じになるのかな?知識欲がくすぐられねぇ
。
「クゥー」
「おお、ごめんごめん」
「ホゥホゥ」
「あっ、ごめんなさい」
餌を催促してくるフクロウ達二人に餌をあげると二匹は鳥特有の咀嚼を始めた。くっ、かわいいじゃないか。
「「くっ、かわいい」」
「もうそろそろ、行きましょうか」
「ん、そうだね」
俺達は会計を済ませてフクロウカフェから出て花屋さんに向かった。店員さんが盛んに豆を勧めてきたけど俺達はコーヒーの誘惑をただひたすらに耐えた。買えばいいじゃないかって?バカめ!いくら父さんから餞別に貰った鞄の中に大学卒業までに必要になるであろう資金が入っててもなぁ、無駄遣いは出来ないんだよぉ!!⋅⋅⋅⋅⋅⋅それにガーベラも買えなくなっちゃうしね。
皆さんお楽しみ頂けましたか?次は来月十五日です!
全く関係ないですけどプリコネハーフアニバーサリーとアナデンの夏キャンペーンが被って容量を圧迫しますね!