僕は全ての生物や異能使いをぶっちぎりで超越したのだ!
はい、サブタイでわかる通り主人公はあれをするのです。そういえば、皆さんバレンタインチョコもらえましたか?義理チョコは数に入れないで、ですよ?私は、ゼロです。
そして、教室に戻って全員が席に座るのを確認すると先生が連絡事項を話し始めた。
「さて、明日からは授業があるから遅刻しないように。気をつけ、礼!」
「「「さようなら~!!」」」
僕はすぐに帰らずに、トーラーとマヒロの近くに行って彼らに話しかけた。
「ねぇねぇ、二人とも付き合うの?付き合わないの?」
「しっ!静かに!それを話すにはここは不味い。場所を変えよう」
僕達はトーラーに連れられて、飼育小屋の辺りまで連れていかれた。
「結論から言うと、またお預けされた」
「お預けされたんかい!!」
思わず関西弁が出てしまった。たしか初代様の父親は大阪の人だったっけ。だからたまに関西弁が出るのかな。
「だが、告白までの期間が短くなったんだ、二年生になったら、正確には一年最後の日に告白してくれるそうだ!嗚呼!楽しみで仕方ない!これから彼をもっともっと惚れさせないと!」
それ、事実上の告白じゃない?ただただ恥ずかしくなっただけだよね。僕はジト目をマヒロに送った。
「///」
なんだろう。男が恥ずかしがってる顔を見るとなんかイラっとする。いや、違う。ちょっと気持ち悪いだけだ。
「末長く爆発しろ」
そんな言葉が口を突いて出た。あれ?何でだろう?こんな言葉僕は知らないのに。
「よく知ってるね。そんな言葉」
「いや~、それ程でも」
「おちょくられてるぞ~、奏多」
そんなやり取りの後僕達は家に帰っていった。小学校は坂の上にあり、途中にお地蔵さんが居るんだけど、そこで道が分かれてるんだよね。僕と二人はそこで別れて家に帰った。
「二人ともじゃあね~」
「また明日」
「じゃあな~」
帰宅後、手を洗ってダイニングに向かっているとといい香りが漂ってきた。この香りは、炒飯かな?手軽だもんね~。
「お帰り、奏多」
「あれ、父さんは?」
「仕事よ?」
「ふーん」
まぁ、平日だしね。仕事に行ってるのはしょうがないよね。でも少しくらい一緒に居てもいいじゃん。
「いただきます!」
「あ、もうこんな時間!ちょっと仕事してくるわね!お皿は食洗機で洗ってね?」
「はーい」
「はいは短くっ!」
「はいっ!」
母さんは自宅でWebデザイナー?っていうのをやってるらしい。前にサイトを見せてくれたけど、結構すごかった。
そんな事を考えながらご飯を食べていると、お皿に何もなくなってしまった。母さんの料理は美味しいけど何か足りない。何でだろう?
「お、白露お帰り~。どうだった?」
『ただいまです。中々でしたよ。今日はこれです!』
ドンッ!と出てきたのはオーガだった。絶滅危惧種の癖に人間にちょっかいかけてくる魔物に近い生物だ。ちょっと待て、これ上位種じゃない?上位種だこれ!
「それハイオーガじゃん!」
『そうなんですか!?にしては随分弱かった気が⋅⋅⋅⋅⋅⋅』
「白露すごい!本当に強い!これで料理もできるんでしょ!?完璧じゃん!」
『照れるじゃないですか~。あ、そうだ。主様、お友だちは出来ましたか?』
「うん!出来たよ」
僕は白露にトーラーとマヒロの事を教えた。やっぱり友達のことは伝えないとね!
『私も早く会いたいです!明日が楽しみですね!』
「そうだね!」
数時間後
「暇だ」
『暇ですね』
僕達は暇をもて余していた。アニメとかも見ちゃったしなあ。どうしよう?仮面ラ○ダーディケイドの映画でも見るか?あ、そうだ!
「白露!オセロでもしない?」
『面白そうですね!何ですか?それ!?』
「オセロっていうのはね~⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
それから、僕は白露にオセロのルールを教えた後、オセロを始めた。
『角を取りました!これで主様には負けしか』
「こことれば一気にいけるな」
『ギャァァァァーーーーーーー!!』
結論から言うと白露は物凄くオセロ弱かった。真っ白になっている白露をフォローすべく僕は将棋をすることにした。
『王手』
「なにぃぃぃぃぃぃぃぃい!!」
白露は将棋とかチェスは強かった。僕の連戦連敗だ。なのになんでオセロはあんなに弱いんだろう?
「いやー、まさか白露がこんなに賢いとは」
『フッフッフッ、勉強不足ですよ主様』
そんな平穏な時間がしばらく流れた後、白露が母さんとご飯を作り始めたので僕は書斎に行って初代様の伝記を読むことにした。
「初代様はやっぱり強いな。いつかこんな恋愛してみたいよ。そういえば時間魔法って何が出来るんだろう?時間停止とか出来たりするのかな?」
魔法とはイメージらしい。そう本に書いてあった。イメージして魔法名に魔力を込める。それが魔法発動までの道のりだ。
僕は標準時子午線であるグリニッジ天文台の時計が止まり、それと同時に世界中が動きを停止しているのを想像した。時の止まった僕だけの世界、その名は⋅⋅⋅⋅⋅⋅
「ジ・アース!!」
──その時、何もかもが止まったかのように見えた。始めは幻覚もしくは走馬灯的なやつだと思った。でも、僕はその時、一瞬だけだが動くことが出来た。
──時は、動き出した。
「時が止まった?もっともっと出来そうだ。今日から頑張ろう」
HBの鉛筆をベギッと折ることのようにできて当然と思うことが大事。初代様がエンヤ婆から引用したこの言葉を思い出した。
そして僕はダイニングへと戻った。今日の夜ご飯は白露の作ったものだ。若干心配になる。
「揃ったわね」
「「「いただきます!!!」」」
父さんもいつの間にか帰ってきていた。定時ギリギリだけど父さんがいは一体どんな仕事をしてるんだ?そんなことを考えつつ料理を口に運んだ。
「あ、あぁ、ああぁっ、嗚呼!!」
涙が、止まらなかった。懐かしい味、食べた瞬間に僕の頭の中に母さんの子守唄を聞いたかのような安心感。なんだ!これは!!気付くとお皿に料理は無くなっていた。
「「「ごちそうさまでした!!!」」」
「白露ちゃんの料理、そんなに美味しかった?」
「いや、美味しいのはそうなんだけど、懐かしい味がしてさ」
『そうですか、泣くほど喜んでもらって私はとっても嬉しいです!これから毎日つくってあげますね!』
今の白露を見てると飼い主に誉められて尻尾を振ってる犬を思い出した。なんか、かわいい。
「ほんと!?やったーーー!!」
そんな一幕の後、僕は白露と一緒にお風呂に入って部屋に戻った。
「そういえば気になってたんだけど、白露ってご飯食べてないじゃん。いつもどうしてるの?」
『恥ずかしながら、狩ってきた物のpーーとかpーーを食べてます』
ちょっとグロテスクだからこれは流せないなぁ。あれ?僕は今誰に説明してたんだろう?まぁいいや。
「お休み~、白露」
『お休みなさい、主様』
翌日、母さんが用意してくれた服をさっと着て白露の作った超美味しい朝食を食べて学校に向かった。
ちなみにジ・アースは最終的に一分程時間停止出来るようになります。
ヤンデレが出てこない。早く出せ!そう思っていることでしょう。まぁまぁ、ちょっと待ってくださいよ。どうせ出すなら主人公が絶望したときに出さないと意味が無いでしょ?なので主人公の心をおるまで待ってください。