白露の不安とデート
皆さんお待たせしました。手違いで最初らへんのデータが消滅したため遅れてしまいました。申し訳ありません。
「着いたね」
「着きましたね」
私達は、例のお地蔵様の所に来ていたが肝心の七葉さんが来ていなかった。
「何か有ったのかな?」
「彼女は今や勇者パーティーの一員。色々と忙しいのでは?」
トーラさんが最もな事を言った。確かに、七葉さんは有名人になってしまいましたからね。来れないのも無理はないです。
「まぁ、約束の時間なんて決めてなかったからな。最悪、一時間くらい待つかもしれない」
「むむ、確かに」
そんな感じに私達が変な空気につつまれていると、坂の上に人影が見えてきた。
「はぁ、はぁ、はぁ、ごめん!!待った!?」
「待ってないよ。今来たところだし」
「時間も決めて無かったですしね」
七葉さんはあんまり変わってなかった。主様が⋅⋅⋅⋅⋅⋅好きな⋅⋅⋅⋅⋅⋅あの時の⋅⋅⋅⋅⋅⋅ままだ。主様と七葉さん達は私の気持ちも知らずに世間話をしている。さっきから胸が痛い。主様が笑顔で七葉さんと話している。私は主様が幸せなら良いと言ったな。あれは嘘だ。主様の笑顔は、初めて会った時から私の物だったのに⋅⋅⋅⋅⋅⋅。そんなに楽しそうな顔しないでください。今まであなたの側に居たのは誰だと思ってるんですか?そんな女なんかじゃ、無いですよね?あなたが寂しい時に、苦しい時に側に居たのは私じゃないですか!私の方がそいつより主様の事を知ってるんです!私と居た方が癒されて愛されて、気持ちいい筈なんです!
よくよく考えればなんで私は主様をあんな女に貸しても良いと思ってたんでしょうか?主様の初めてを七葉なんかに奪われる?嫌です!主様の頭の片隅に私以外の女が残るなんて、耐えられない!
「白露くん、ちょっと」
「あ、はい」
私はトーラーさんとタナカさんに連れていかれた。まぁ、何を言われるかはわかってるんですけど。
「明日狩りに出てくれ。ですよね?」
「よく分かったね」
「大体分かりますよ」
私達は主様の元へと戻ると、主様がまるでそこら辺の女子校正みたいなノリで明日五人で遊ぼうと言っていた。
「明日、五人で一緒に遊びに行かない」
「明日か~。ちょっと待ってね⋅⋅⋅⋅⋅⋅うん。平気だよ」
「じゃあ明日の8時に駅に集合ね!」
主様の子供っぽい純粋さもかわいい。その笑顔を独占できたらどれだけ幸せだろう。
「あ!もう時間だ!!ごめんね。もう帰らなくちゃ」
「まぁ、仕方ないな。気をつけて帰れよ」
「じゃあね~」
七葉が帰った。ふふふ、主様をようやく独り占めできる。それに⋅⋅⋅⋅⋅⋅予定を確認していた時、あいつは僅かに表情を緩めた。私にはわかる。
あれは誰かを思っている顔だ。あの人が主様を好きになることはない。なら、私が貰っても良いですよね?そうと決まればプロパガンダの勉強をしないと!!『ヒトラーの演説術』『ゲッベルスの宣伝法』『これであなたも教師様!』エトセトラエトセトラを読まないと。
(注、実際にこれらの本は存在しません作者が勝手に考えたものです。)
帰宅後、主様と晩御飯を食べて、お風呂に入った後、まるで遠足前の子供のように眠れないと言う主様を寝かしつけた後、私は本棚で参考資料を探して。それを読み漁った。
~~~~~~~~side主人公~~~~~~~~
今日は七葉とのデートの日だ。正直超楽しみで夜も眠れなかった。と言いたいが昨晩はぐっすり眠れた。何でだろうね。
「行ってきます」
「いってらっしゃい」
僕は、デートの待ち合わせ場所である駅の商店街に向かった。商店街と言うよりかは、大型デパートの一角を切り取ったかのような場所だけど⋅⋅⋅⋅⋅⋅。昔はここに西○しか無かったっていうんだから。信じられないよね。今は朝7時。待ち合わせの一時間前だ。
「ふむ、来ていたか」
「早くね?」
トーラーとマヒロが来た。二人とも装いがラフになっている。トーラーは割と活動的な服装、マヒロは地味にお洒落な服装だった。僕?デザイン、製作エトセトラエトセトラ全て白露によって作られた服だ。
既にどこかの会社にデザインを売ってるとかどうとか。すごいよねぇ(白目)。
「いやいや、そういう君達も一時間前に来てるじゃん」
「うっ、それを言われると弱い」
「まぁ、君達の雰囲気作りの為さ。早速作戦会議と行こうか」
トーラー達と話してまずは服を見に行き、その後カフェでまったりする、その後、プレゼントを渡して思いを伝える。という流れだ。
「あ、皆来てる。ごめん、待ったよね?」
七葉がやや慌てた様子で言った。いや、これは早く来すぎた僕達が悪い気がする。
「いや、早く来すぎた僕達が悪いよ」
「そっか、ありがと」
「どういたしまして」
「それで、どこ行くの?」
「それはね⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
僕は七葉に今日の予定を説明した。その後、僕達は服屋さんに向かった。なんて名前かはちょっと読めないけど、僕達向けの場所で間違いない。
店内にて
「あ、この服かわいい。⋅⋅⋅⋅⋅⋅これなんか、トーラーちゃんに似合うんじゃない?」
「こ、こんなにフリルの付いた華美な服を?」
楽しそうだな~、あの二人混ざりたいな~。そう思って服を見ていると、ふと白い服が目に入った。これ、白露に似合うんじゃないか?
「ねぇ、白⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
そっか、ここには居ないんだった。とりあえずこの服は買っていこう。僕達は服を買ったりした後、カフェに向かった。
「あれ?トーラーちゃん達来てなくない?」
「え?⋅⋅⋅⋅⋅⋅ホントだ来てない」
驚いた振りをしてみたけど手筈通りだ。よしよし、二人きりになれたな。
「とりあえず、どこに行くかは伝えてたからカフェで待たない?」
「そうなの?ありがとね」
その言葉だけでご飯三杯はいける。はっ!いかんいかん、ボーッとしてたら好感度下がる。
「じゃ、行こうか」
「そうだね」
僕達はそのままカフェに向かった。
はい、白露ちゃんがヤンデレに、覚醒しましたね。これでタグ詐欺なんて言わせません!