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黒髪のボッチだけど、振られたらアラクネに拾われて溺愛されました  作者: 電誅 萬刃
第三部 私を幸せにするのは⋅⋅⋅⋅⋅⋅
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修行

七葉編はそんなに長くないので安心してください。

 ダンジョン内にて


「よし、じゃあ彩夏さんは俺と一緒に前衛を、真利奈と横山さんは後衛を」

「「「わかったわ」」」


 私達はそれぞれ前衛、後衛に分かれた。私は前々から気になっていた事があるので龍宮院くんに質問した。


「それと質問なんだけど園山さんと龍宮院くんってどういう関係なの?」


 そう、前々から気になっていたのだ。二人の距離が近い。というか近すぎるのだ。


「あぁ、そういえば、言ってなかったね。付き合ってるよ?」

「え?そうなの?」

「はい、お付き合いさせていただいてます」

「そうなんだ」


 全く知らなかった。でも、そっか。付き合ってるんだ。一緒に来てるってことはやっぱり結婚とか考えてるのかな?そして、私達はダンジョンを探索した。


「グギャギャギャ!」


 そんな声と共に現れたのは緑の小鬼のような姿をしたゴブリンだった。二大女性の敵として有名な魔物だ。ちなみにもう一種は豚頭のオークである。こちらは普段は温厚で綺麗好きな魔物なんだけど、発情期がね、ちょっと、アレらしい。ちなみに魔物と言う場合は悪い意味で、モンスターと言うときは中立的な場合が多い。


「ゴブリン?にしては大きいか?まぁいいか」

「うっ」


 龍宮院くんが模造聖剣でゴブリンを切り裂いた。う、うわー。内臓見えてる気持ち悪い。殺戮人形?あれは切っても部品見えるだけだし。

 他の人達は平気なの?そう思って園山さん達を見る。園山さん達は平然としていた⋅⋅⋅⋅⋅⋅何で平気なの?


「何で平気なの?」

「「そりゃ、子供の頃から魔物駆除してるから」」

「そ、そっか」


 もうやだ帰りたい。なにこの人達。冷静に考えたら黒き悪魔飛蝗の討伐だってあっさり承認してるし、勇者って役職もよく分からないし。   私これから大丈夫かな?それから私達はダンジョンの奥に進んでいった。

 数分後、現在私達はゴブリンの群れに襲われていた。ゴブリンといってもエリートしか居ない。えっ?何が違うのかって?パワー、スピード共にダンチなんだよ。

 こっち来るなゴブリン!私は飛び掛かってきたゴブリンのお腹をぶった切った。


「そりゃ!」


 グシャァ!とゴブリンエリートの血が振ってくる。でもそんなの気にしている余裕はない。賢者も大規模魔法を使うと天井の氷柱みたいな石を落とす可能性があるから置物になってる。龍宮院くんも同様だ。


「二連切り!」


 龍宮院くんはそんなこと言いながら切ってるけど実際は三回、策士だ。私はカンに従ってゴブリンを切り続けた。

 そして、事件は起きた。横山さんがいつの間にか大量のゴブリンに囲まれていたのだ。

 龍宮院くんは、横山さんに一番近いゴブリンを切り裂いて横山さんのそばに移動、そして指を鳴らした。そんなことをしてる場合じゃ!


「レゾネンス」


 ゴブリン達が勝手にはぜていった。え?どういうこと?


「ゴブリン共の固有振動数を調べるためにずっと振動数を変えるのには苦労したよ。本当にまぁ、お陰でこんなことできるわけだけだが」

「どう、やって?」


 横山さん、私もそれは知りたい。どうなってるの?考えても答えでないんだけど。


「共振動破壊って知ってるかい?全ての物は固有の振動数を持ってるわけなんだけどそれと同じ振動数の音を出してやるとその物体が壊れるんだ。オペラ歌手がグラスを声で割るのと一緒さ」


 正直へぇーとしか思わない。でも助けられた横山さんは違う。完全に墜ちちゃってる。そりゃ、助けられた上にこんなクレバーさを見せられたら、ねぇ?

 ってかこれがあるから黒き悪魔の討伐も余裕だと思ってるわけか。納得だ。


「安全も考えて今日は戻ろうか」

「「そうだね」」


 私達はダンジョンから出ていった。それにしでも、このダンジョンではあれが当たり前の光景なんだろうか?私にはどうもそうには思えない。でも、そんなことを思っても仕方無いか。私達はダンジョンから出て神官さんを連れてお城に戻った。

 王様に貸してもらった私室にて


「ん?何か来てる。とれどれ」


 私は、連絡が来ていた端末を開き連絡を見た。そこには奏多くん達からメッセージが来ていた。そこには皆からの心配のメッセージが来ていた。特に奏多くんからのやつはかなり丁寧だった。


「ふふっ、嬉しいな。大丈夫だよっと」


 そして、私がちょっと文量が少ないかなーと思っていたらメッセージが来た。端末を見てみると奏多くんからだった。


「お、来てる来てる。ふむふむ」


 そこには、返事くれてありがとう。っていうお礼と勇者が無茶な要求をしてこないか?王様に寝室に呼ばれたりしてないか?という私を心配するメッセージだった。寝室に呼ばれて危険な理由は今一よくわからない。でも心配は伝わった。だから、私は奏多くんに何もないから平気だよ。と送った。


「即読!?早くない!?」


 良かった。という安心のメッセージとそう言えば今日止められる時間が六秒になったというメッセージが来た。す、凄い。


「すごいね、羨ましいよっと。⋅⋅⋅⋅⋅⋅即読はデフォなのね」

「話は変わるけど今日は四人で帰ったから寂しかった。ふーん」


 ちょっとニヤニヤが止まんない。こんな風に大切にされて悪い気はしない。


「私は園山さんと横山さんと馴染んだよっと」


 何でこんなことするのかって?そりゃあ焦らして好感度アップを狙ってるんだよ。性格悪い?なんとでも言うがいい。


「きたきた。えーっと、それは良かった。七葉に友達が増えて良かった。何この素晴らしい返信は!?なに!?聖人君子なの!?ありがとうっと」


 私は、端末を閉じてそのまま大浴場に向かった。

え?勇者が出鱈目すぎる?いやいや、これくらいじゃないと勇者なんて名乗れませんよ。主人公達?あれは、人外なんでノーカンです。

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