表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒髪のボッチだけど、振られたらアラクネに拾われて溺愛されました  作者: 電誅 萬刃
第三部 私を幸せにするのは⋅⋅⋅⋅⋅⋅
22/114

デモンストレーション

今回は割と早めの投稿です。七葉編が始まりましたがどうですか?皆さんちゃんと楽しめてますか?

 扉が開くと、こちらに光が差し込んできた。眩しい。太陽を背にできるように設計してるんだ。賢い王様だなぁ。私達は王様の前まで進んで片膝を着いた。


「面を上げよ」


 私達は顔を上げた。渋っ!渋い顔したエネルギッシュなアラサーだ!

 ⋅⋅⋅⋅⋅⋅こんな人がテンション上がってお姫様の名前を城につけたのかぁ。王様に隠れて気づかなかったけど、隣に金髪碧眼のお姫様が居た。


「良い面構えだ。では、これより勇者認定の儀を行う」


 そして姫様が龍宮院くんの前に歩いてきた。何が始まるんだろう?


「女神ヴィクトリアの名において貴方の勇気を認め、ここに勇者が誕生したことを認めます」


 姫様が模造聖剣(紛失した聖剣を模して作られたもの)で龍宮院くんの肩を叩いた。あ、これ知ってる。中世ヨーロッパで騎士の任命式だ!そして姫様は私達の肩も剣で軽く叩いていった。


「勇者殿、黒き悪魔はかなり手強い。我らからも最大限支援をするから穀倉地帯をなんとしても死守してくれ」

「はい!必ずや成し遂げて見せます!」

「期待しているぞ。では、下がってよいぞ」

「それでは、失礼します」


 龍宮院くんにしたがって私達は玉座から出ていった。龍宮院くんは貴族か何かだったのかな?


「勇者様方には取り敢えず、技の習得のために騎士達と模擬戦をしていただきます」


 いきなり来てそれはハードモードだよ。皆なんか言ってやって!


「そうだね、技の習得はやっておいて損はないし、やろう皆」

「「そうだね」」


 ちょっと待ったぁぁぁぁあーーー!!え?やるの!?ホントに?絶対にめんどくさいやつだよ?

 そうは思ったけど模擬戦は決定事項らしい。着々と準備が進んでいった。そして闘技場みたいなところに来た。あぁ、来てしまった。そんな私の気持ちが龍宮院くんに分かるはずもなく龍宮院君は準備を終えてしまった。


「勇者様、よろしくお願いします」

「全力で行かせてもらうよ」

「それは頼もしいことですね」


 そして、龍宮院くんは足踏みをした。不味い、そう思った私は耳をふさいだ。その足踏みの音は爆音になって騎士さんをあっさり気絶させてしまった。


「強いと確信してはいましたが、まさか、ここまで圧倒的とは⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


 神官さんが驚いている。まぁ、そりゃ10秒くらいで終わったら、ねぇ?⋅⋅⋅⋅⋅⋅まぁ、奏多くん達は本当に一瞬で終わらせてるけどね。


「じゃあ、次は私が」

「園山さんが!?大丈夫なの!?⋅⋅⋅⋅⋅⋅あ」


 私はついつい声をあげてしまった。周りの視が突き刺さる。うっ!


「大丈夫ですよ」

「本当に⋅⋅⋅⋅⋅⋅?」


 訝しげな表情をしている私に横山さんが理由を説明してくれた。


「そう言えば彩夏さんは園山さんが戦ってるところみたことなかったね。見たら分かるけど凄いよ?」

「そ、そうなんだ」


 私は、まだ納得はできなかった。でも、黙って見ていることにした。園山さんはそのまま、龍宮院くんのいた場所に向かった。


「全力で来て構いませんよ?野良犬さん?」

「⋅⋅⋅⋅⋅⋅全力で行かせていただきます」


 園山さんに煽られた騎士の人は園山さんに肉薄した。そのまま剣を振るう⋅⋅⋅⋅⋅⋅はずだった。 

 なんと園山さんが肉薄してきた瞬間に騎士の人を殴ったのだ。そしてそのまま騎士の人をボッコボコにして気絶させてしまった。う、うわー。これは酷い。


「次は、私かなー」


 止める間もなく横山さんが行ってしまった。そして数分後、例によって騎士の人がボロボロになっていた。


「次は私か。この中で一番強い人を呼んでくれないかな?」

「分かりました」


 神官さんが一番強そうな騎士の人に声を掛けた。やっぱりあの人が一番強いのか。


「遠慮なく掛かってきて?別に怪我しても怒らないからさ」

「フェルプス・フォン・エーギル、参る」


 ──隙だらけだ。その構え何?馬鹿にしてるのかな?私は直感に従って木剣を振るった。するとフェルなんちゃらさんはそのままダウンした。


「ここの騎士は親の七光りで騎士になった人しか居ないのかな?」


 そして激昂してきた騎士達を軽ーくあしらって後処理をした後、私達は更なる訓練のためにダンジョンに潜ることになった。

 ダンジョンかー、懐かしいな。家の裏山もダンジョンだったよ。

 ちなみにダンジョンとは定期的に魔物が発生し、かつそれ自体が生きているかのように新しく地形を作ったり、貴重な物が置いてある場所らしい。

 そんなの事を考えているうちに大きな洞窟ようなダンジョンの入り口に着いた。


「私はここで待っておりますが、万一の時にはこちらの水晶を割ってください。ここに戻ってこられます」

「それはありがたい。それじゃ、行ってくるよ」

「勇者様、くれぐれもお気をつけて」

「あぁ、必ず戻るさ」


 そして、私達は龍宮院くんに先導され、ダンジョンに潜っていった。

ヤンデレのタグ着けてるくせにねぇじゃねーかって?大丈夫この後、しっかり繋げましたから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ