第3話『いおりトライアル』
4/11 ストーリー改変、加筆を行いました。
前略、女の子に生まれ変わったらやる事はひとつ!!...って既に目覚めて10秒後にやったわ
俺は逢妻 依織になってから様々な検査を受けている最中だ。
主に依織が患っていた『難病』の検査らしい。
最新鋭のスキャン装置やら見慣れない装置での検査もあったが、考えても仕方ないので淡々とこなした。
頭に装着した未来的なワイヤレス測定器具はそのままだ。
重くないし、小さいから気にならない
うなじから耳にかけベルトみたいなモノで固定された、ゴツいカチューシャみたいなやつだ
このまま人形汎用決戦兵器にでも乗せられそうだが⋯そんな展開もなさそうだ。
「検査着って薄くて卑猥だなぁ⋯」
内心では
(歩くと検査着の中でおっぱいがぽよんぽよん揺れて気になる!触りたい!)なんて思っていたりする。
「⋯はい、これ羽織って。」
藤原さんがカーディガンを貸してくれた。
「そういえば、依織さんは眼鏡かけなくて大丈夫なのかい?」
先生えらい。ちゃん付けやめてくれたんですね。
「え?大丈夫ですよー。ヨユーですね。」
依織は眼鏡をかけていたらしいが、依織には必要なかった。
ついで、という事で視力検査をしたのだが、視力が“桁違い”に上がっていたようだった。
記録は両目とも2.5となっている。
実際はもっと眼が良い
何か人間辞めてそうだから黙っとくわ⋯まぁ難病が治るくらいだ色々“副産物”はあるのカモしれない
「手術したわけでもないのに⋯おかしいなぁ」
先生は検査結果に首を捻っている。
そこはスルーでお願いします⋯!
先生は考えながらも最後の検査の用意をしに行った。
ふぅ⋯
俺はふと、窓ガラスを見た。
正確に言うならば、反射した自分の姿を
実は診察の合間にガラスや金属の反射で気が付いていたけど、依織は非常に愛らしい女の子だ。
まるで妖精だ
しかも、おっぱいはぽよんぽよんだ
髪は柔らかな栗色で、サラサラのロングヘアはおへそまで伸びている。
そして、おっぱいはぽよんぽよんだ!
大事な事なので、二度言いました!はい
正直、興奮するが相棒は使われる事なく永遠に失われたのだ⋯
「はぁぁぁぁ⋯⋯⋯」さよならだ、相棒
脳内では夕焼けの空の向こうで薄らとジョニーがニヒルな笑みを浮かべている。
無茶しやがって⋯無茶したのは俺だけど
「大丈夫ー?」
藤原さんが怪訝な顔で見ている。
窓の間で凄い溜息ついてたら心配するわな⋯
凄まじく落ち込むが、今は美少女だ。
何をやっても可愛い美少女だ。
こんな子と付き合えたら楽しかったろうに⋯
きゅるる とお腹が鳴る。
「考え事したらお腹空いたなぁ」
ポツリと呟きが漏れる。
「待たせてごめんね~。検査が終わったら飴ちゃんあげるからさー」
マジか いい人だな藤原さん。
ミステリアス美人で掴みどころがないから正直苦手だったけど飴くれる人はいい人だ。
まな板だけど
「依織ちゃん...何か失礼な事考えなかったー?」
こいつ⋯俺の思考を!?
「と、とんでもないです」
藤原さんマジ天使!話題逸れろ!
「⋯まぁいいわ。先生の用意ができたみたいだから行きましょうかー」
「はい、飴ちゃんの為にも早く終わらせましょう!」
はて、俺は何でそんなに飴に執着してるんだ?
ハッ まさか
心が体が⋯お菓子を求めているとでも言うのか⋯!?
俺がアホな事を考えてる間に検査はつつが無く終わる。
「はーい、頑張った依織ちゃんには飴を贈与しますー」
く、飴なんて子供扱い...ハッ勝手に手が!
「ありがとう⋯ございます」
体は勝手に動き、飴を包装紙から取り出し口に放り込む。
「あ、おいしー♡」
空腹は最高のスパイスだって偉い人が言ってたし
俺は、幸せそうに飴ちゃんを賞味しながら、姿見が映す虚像__精密でカラフルな美少女の全体像に息を飲んだ。
「__マジか」
青い果実の瑞々しさを放つ白い柔肌。
均整の取れたスラリと細い肢体に、成長著しい胸がアンバランスな美を生み出す。
両親のいいとこ取りで作られた端正で小さな顔。
今はまだ幼さが目立つが、将来が非常に楽しみである。
極めつけは、大きな目から覗く“エメラルドグリーンの瞳”と“栗色の美しい髪“__|この娘は、まぎれもないあの美男美女の...娘だ。
ああ、“俺”はもう完全に“俺”じゃ__
「あら、顔色よくないよ?飴ちゃんもう1個食べる?」
「は、はい⋯」
俺は体の要求に従い飴を口に含む。これでダブルだ。
何とか⋯落ち着く⋯精神安定剤かこの飴は。
内心スゲー動揺してる。
先程の窓に映った曖昧な虚像の時はテンション上げて誤魔化したけど、間違いなく俺の心はついてこれて⋯ない
現実を直視しすぎたのだ。
⋯はぁ⋯たかが鏡なんかで⋯
「あ、あの⋯目の色に少し驚いてしまって⋯」
嘘ではない
“エメラルドグリーンの瞳”と“栗色の髪“ 動揺の原因だ
「依織パパとソックリだものね⋯そうね、急に現実を突きつけられるとツラいわよね⋯ごめんなさい。少し早かったかしら」
突き付けた本人に謝られる。
「⋯大丈夫です。」
いずれこうなっていたと思う。鏡なんて避けて通れないしな。
藤原さんからお詫びに飴ちゃんをもう2つ貰う。ストックだー わーい
「頭の中がぐちゃぐちゃになったらとりあえず食べるといいわよー」
順調に餌付けされているが、美味しいはジャスティスだし、落ち着くのは確かなのだ。
あらかた診察内容を消化して、心も随分落ち着いてきた頃、ふと俺は困った事に気が付く。
生理現象だ。
「ト、トイレ、行きたい...」
やべぇ⋯生理現象はどうにもならん
モジモジMAX!!
漏らすのは大人としてどうかと思う!
はっ!?宇宙から声が聞こえる⋯!?
☾『聞くは一時の恥、漏らすは一生の恥』じゃよ⋯☽
10年前に死んだおじーちゃん!!
なんか おじーちゃんも言ってるし うん
「藤原さん⋯すみません⋯トイレに行きたくて⋯その⋯トイレのしかたを⋯教えて下さるとありがたいのですが⋯」
俺は真っ赤な顔で涙目で上目遣いで懇願した。必死だよ!
藤原さんが「か、かわいぃ⋯(ボソッ」とか言ってるが気にしない
俺は、一時の恥を選んだのだ
俺は今、多目的なトイレで女の子のトイレとやらを体感している。
『第1回 女の子のトイレ講習でーす☆』
実況&解説:藤原さん でお送りいたします。
⋯つまりはナースさんのお手伝い&解説付き だ。
マニアなら泣いて喜んぶシチュエーションだが、生憎俺はマニアでもなくHENTAIでもない至ってノーマルだ
ってか第1回とか恐ろしいモンが見えたんだが⋯気のせいだ
内心の葛藤なんて置き去りにして状況は進む
いや、進めないとヤバい
タイムリミットは迫っているのだ。
「はーい、下を全部ぬぎぬぎしちゃってー⋯あ、髪は前に纏めて~こうして⋯はい、座ったら出していいですよー。」
ササッと下を脱ぐ。 余裕が無いのだ
「髪を纏めて抱え、急いで座る。
同時に
「あっ ふあっ!?」 限界だった
しゃーっと
限界まで我慢した放尿は、羞恥心を押し流すような強烈な快感を伴い、背中をゾクゾクと駆け上がり、脳に__
「ッ__」
ふぅ⋯なにか大事なものを失った気がするけど大丈夫だとおじいちゃん⋯俺⋯強く生きるから。
「はーい、全部でましたねー。じゃあ、この脇にあるパネルのビデってボタンを」
藤原さんがぽちー
ちょっ
「ぴゃ!?」
突然の温水洗浄に俺の脳内も戦場じゃー!?
「あ、ごめんね~。これはビデと言って、おしっこの後にお股を綺麗にする機能よー。」
「さ、先に言ってくださいよぉ⋯。」ガクブル
「まぁまぁ。それで、次はトイレットペーパーでお股を軽く押さえるよう、優しく水分を拭き取ってあげてねー。こうやって畳んでねー。」
ん、こうか⋯トイレペーパーを畳むと押さえるように優しく拭き取る
「女の子のはデリケートだからねー、最後にこの乾燥ボタンを」
藤原さんがぽちー
「ひょわッ!」⋯悲鳴は勝手に出るんだぜ⋯
「んふふー、やっぱり可愛いわねぇ⋯ねぇ、お姉さんのモノになら ない?」
チラリと流し目される
「か、からかわないで下さい⋯あ、ありがとうございました!」
年上のお姉さんの妖艶な表情に一瞬、ドキリとするが、コイツは俺を弄んだ悪魔だ。
脳内イメージはに蛇に捕食される哀れな蛙そのものだ。
「んふふー、どういたしまして~♪」
悔しい⋯
以上、女の子のトイレ講習でしたぁ...
はー、何か疲れた...
「はい、お疲れ様の飴ちゃんよー」
「え、飴ちゃんですか!ありがとうございます!」
藤原さん天使かな?
「あ、そういえば寝る前に体も拭いてあげなきゃね~♪」
怪しげに光る悪魔の双眸
「マジすか...」
「本気よ♡」
この後、無茶苦茶拭かれた
ストーリー読み返し勢がいたら感謝したいです