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プロローグ
《剣×魔法》
これは一人の主人公を中心に描かれていく物語である。って。
そんなシュミレーテッドリアリティなことを言ってがっかりさせる事もない。
一人一人に詰まらなくても凄くなくても泥臭くても物語はある。
だが、そんな物語でも必ず存在するのはその人物に大きく影響を与える存在その人物を引っ張って行く存在。
引っ張って行く方にも影響を大きく与える方にも物語はあるわけで。
ようは、脇役にも脇役の物語がある。
全てに物語があると言ってもそれは物語と言って良いのかどうかとか、詰まらない、これは違うとか、そんな事を思われる物語だったりもする。
だが、主人公。ソイツが在る。コイツは紛れもなく主人公だ。そう言い切れる様な物が居る物語だって中にはある。
俺は残念ながら主人公と言われていた様な時代はもう前の話で、残念ながら大きい物語の中の脇役の位置に俺はいる。
詰まりは脇役の物語だ。
俺の視点で話が進むのは申し訳ないと思う。
でもどうか、聞いて欲しい。
どうしようもなく主人公な奴を中心としたこの波乱の嵐。
『物語』を。