ファンサ初めはお屠蘇のあとで
夜が更け、雪がしんしんと降り積もる。
S家本邸――四乃の部屋では、こたつの暖かさだけが支配していた。
年越しカウントダウンを名目に、無理矢理妹の部屋へ押しかけた四郎は、持参した甘酒で理性の鎧を脱ぎ捨て、Cの手を握り続けていた。
こたつの上で、手は自然に絡まり、互いの温もりを感じる。
「……C……ずっと、こうして……」
言葉は震え、声は低く、しかし必死に抑えられない推し感情が混ざり合う。
四郎の掌は、Cの手をしっかりと包み込み、微動だにしない。
Cは軽く手を引こうとするが、四郎の、剣道で鍛えられた強めの握力には、思わず苦笑いするしかない。
(……手のひらの温かさ……指先の柔らかさ……これだけで、世界は完璧……!(;∀;)✨)
心拍は150を超え、四郎の人格障害特有の習性から、脳ではドーパミン✪とオキシトシン❥❥の波◢◢が、止めどなくドバドバ☆押し寄せる。
頭では「これは家族だ、義兄としての責務だ」と理性が囁く。
だが口に出るのはただ一つ——
「離すな……このまま、S家にいてくれ……!」
四郎はCの手を握ったまま、体の向きをそっとCに寄せる。
四乃は同じこたつでただ見守る。彼女には理解できない。
——兄はここまで酒癖が悪かったっけ? しかも甘酒で?(^~^;)
Cの指先が四郎の手のひらでわずかに動くたび、四郎の胸の奥で火花✧が散る。
握るだけで満たされる幸福感♥と、もっと握り続けたくなる切迫感❌が、同時に存在する。だが四郎は、もう迷わない。
(……倫理ブレーキ? そんなもの、俺には無意味♪~(´ε`)✨!
推し活アクセル全開……フルマッハだ(╯°□°)╯︵┻━┻!)
内心で計算する——
(もし手を引かれたら、俺の幸福感は途切れる……少しおどかせば、もっと俺を見てくれるかもしれない……)
Cの微かな動きすら、報酬として脳内に刻まれる。
喜びと同時に、他者の困惑を利用する自分の計算に奇妙な興奮┌(★o☆)┘。
倫理ブレーキがかすかに囁くが、即座に押し流される——世界は俺の推し活で動くᕙ(¤〰¤)ᕗ。
外の雪❄️も、床暖房も、どうでもいい。
Cの微笑みや手の温もりは、脳内報酬回路を炸裂させる道具に過ぎない。
理性は理解しても、感情は完全に自己中心の洪水。
「……C、3世帯同居しろ……(´◡‿ゝ◡`)」
小さな声で呟き、顔を近づけ、掌の中の温もりを確かめる。
Cは内心ドン引きしながらも、その手をそっと握り返す(?・・)σ(´⊙ω⊙`)!。
四郎の中で、ファンサはここに集約された——
握って☞、見つめて(ಠ_ಠ)、認知されて♥、笑顔を見て✨、それだけで胸がいっぱいになる❥❥。
理性も倫理も、社会的地位も、この瞬間には存在しない。
あるのは、四郎の胸を激しく震わせる“推し活ハイ←(>▽<)ノ”だけ——
それは、Cを前にした彼の唯一の現実だった。
心拍は150を超え、ドーパミン✪とオキシトシン❥❥が脳内で洪水◢◢のように押し寄せる。
Cの愛想笑い(?・・)σ、手のひらの柔らかさ☞、末端冷え性気味な指先の温度❤——
それだけで四郎の世界は満たされ、他のすべての音や感覚は遠のいた。
「……リフォーム住宅、ムニャムニャ……ネムイ(´・ωゞ)」
小さく呟きながら、四郎はついに倒れ込む。こたつ布団に包まれ、寝息を立てる(=o=;)。
Cが軽く手を引こうとするが、四郎はそっと指を絡め、握り返す☞。
「……いや、近距離別居……スープの冷めない距離でも構わん……(人•͈ᴗ•͈)」
倫理ブレーキがわずかに作動したものの、完全に推し活ハイ←(>▽<)ノが優勢で、倫理も時間感覚も消失していた。
月明かり❍が障子越しに揺れる中、ファンサの手は一晩中離れることなく、握り合ったまま☞♥☞。
Cの苦笑に四郎の胸は跳ね❥❥、握られた手の温もりがさらに幸福感情を増幅させる⇧。
やがて朝が訪れ、柔らかな日差し☀がこたつ布団を温める。
それでも四郎はまだCの手を握り、少し顔を近づけ、真顔のC(•ー•)をじっと見つめる(ಠ_ಠ)。
四郎はまだ理性の鎧を完全には取り戻せず、Cの手をそっと握り続けている。
こたつ布団の中で、指と指が絡まり、微かな体温を互いに伝える☞♥☞。
「……あと、5分……いや10分……」
小さな声で呟き、顔をCの手の方へ近づける。
Cは一周回って大笑い(⌒▽⌒)、しかし手を抜くことはしない。
四郎の胸は、握られた手の温かさで依然として跳ね❥❥、ドーパミンとオキシトシンの脳内浸水*・゜゜(^O^)↝が止まらない。
倫理も家族の役割も、すべて遠くに押しやられた。
あるのは、握る→認知される→笑顔→満足❥❥のループ∞だけ。
低血圧気味の四郎の内面は、まだ完全に推し一色。
世界は、手の温もりと微笑みに収束していた✨☞。
座敷に整えられた朝膳。
四乃は慎重にお屠蘇を自分の部屋まで運び、寝坊助当主の兄に振る舞う。
「お兄様、どうぞお受け取りください(☞ಠ_ಠ)☞」
四郎は手元のCの手に意識が集中していたため、ふと顔を上げた瞬間——
ぽかーん(●´⌓`●)
( ゜д゜)ハッ! 俺はいったい何をしていた……?
理性の鎧が一気に戻ってくる。
こたつの中で握っていたCの手も、ぎこちなく離す☞❌☞。
頭の中で「これは家族だ、長男としての責務だ」と警報⚠️が鳴る。
(うう……推し活ファンサ中断……(゜o゜;❌)
四乃の冷たい視線に気づき、咄嗟に顔を引き締める四郎。
心拍はまだ高いものの、表情は当主としての落ち着きに切り替わる。
急いで紋付袴に着替えると、四郎は親族一同の前に姿を現す。
「皆様、お屠蘇をお召し上がりください」
低く、落ち着いた声で発声。表面上は優雅に振る舞いつつも、内心では推し活ハイの余韻が微かに残っている。
ようやく四郎の倫理ブレーキが作動し、理性を取り戻したことで、座敷の雰囲気は崩れない。
四郎は膳を整え、親族や従業員と簡単な挨拶を交わす。
眼光は鋭く、指示は正確——当主としての業務を、再び掌握した瞬間だった。




