紙芝居劇場:赤ちゃんKくん
☀「オレ、オレがすき~」心理バージョン
♣ナレーション:C ☀内語:K ♦絵:I
---
⬜① 導入
C♣「あたたかい光のなかに、ひとりの赤ちゃんがいました」
☀❦「ここ、あったかい……」
✦(背景は光のゆらぎ・胎内回想的)
---
⬜② 抱擁
C♣「Kくん、かわいいね。えらいね。いい子だね」
☀❧「兄ちゃんの声、あたたかい……」
♡(この声がオレの中に入ってくる)
---
⬜③ 内面の反響
☀❣「オレ、カワイイ。オレ、えらい」
C♣(微笑しながら)「そう、君は素敵だよ」
✧(兄ちゃんの言葉が、オレの声になる)
---
⬜④ 同化
C♣「Kくん、だいすきだよ」
☀❥「どっちが兄ちゃんで、どっちがオレかわかんない」
◉(声と声がまざる演出)
C♣「愛されるとき、人は“自分を好きになる”んだよ」
---
⬜⑤ クライマックス
☀❦「オレ、オレがすき~♡!」
C♣(静かに)「それが“自己”の芽生えなんだ」
✪(光が広がり、Kの笑顔が浮かぶ)
---
⬜⑥ エンディング
C♣「そして赤ちゃんは、“だいすき”の中で眠りました」
☀●「……おやすみ、オレ」
☀静かな灯りがゆらめく。
###
――これは一体なんの真似だ?
四郎は困惑した。
Cのことは、元から変なやつだとは思っていたが、次の晩餐後、突然リュックから年季の入った紙芝居を取り出して、まるで保育士の如く熱演して見せるとは、さすがに予想外だった。
四郎が黙りこくっていると、Cはさらに、真新しい紙芝居を取り出した。
---
⬛『リプロダクティブ・ライツの喪失』
♣ナレーション:C ♤内語:匿名希望 ♦絵:I
---
⬛1枚目 大学キャンパス
C♣「春の風が吹く、希望のキャンパス」
♤❦「でも、彼の視線に、少し違和感を覚えた私」
---
⬛2枚目 距離が近づく
C♣「学食ランチ、談笑、夜の語らい」
♤❦「優しい言葉に包まれる私。
でも、心の自由が、少しずつおびやかされていく」
---
⬛3枚目 夜の下宿
しーちゃん「大丈夫、怖くない✨」
♤❦「安心して身を委ねる私。
でもこの安心は、彼の計算✔の上にある」
---
⬛4枚目 妊娠の兆し
♤❦「体の変化に戸惑う私。彼は微笑むだけ」
しーちゃん「すべて俺が守る✔」
C♣「それは✔=リプロダクティブライツを覆い隠す微笑み」
---
⬛5枚目 囲い込み
♤❦「生活サポート、通学支援。表面は優しさ。
でも自由は制限される。
愛情と選択の自由のはざまで揺れる」
---
⬛6枚目 卒業・結婚・出産
C♣「親戚の困惑、義妹の拍手✔赤ちゃん誕生✞」
♤❦「小さな手を握りながら思う。
誰かの計画ではなく、私自身の意志で未来を選ぶ」
C♣「それが真の自由」
---
⬛7枚目 終幕
C♣「他者の善意や計画に包まれても、
心の中で問い続ける」
♤❦「これは、私自身の選択なのか?」
C♣「それが、生殖自己決定権✴の意味」




