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義妹に虐められていても婚約者である彼さえ味方でいてくれれば大丈夫、そう思っていたのですが……。  作者: 四季


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16話「女の本気は時に恐ろしい」

 ロロルレニアとガインスの争いはついに本格的なものへと発展する。


 二人は明らかに互いを敵とみなしていた。

 そこにはかつての愛など一切なく。

 睨み合う二人はまるで先祖代々絡み合った憎しみの運命の先端に生まれた者たちであるかのようである。


「許さないわ、絶対、絶対に……!」


 傍に倒れていた背もたれ付き椅子を持ち上げるロロルレニア。彼女はそのまま椅子を放り投げる。しかしガインスへの直撃を狙った投げ方ではない。ロロルレニアが狙っているのはガインスの目の前。彼女は明確にそこを狙い、手にしていた椅子を勢いよく投げた。


 ……本命はそちらではない。


 椅子が飛んできたことでガインスが怯んだその一瞬の隙を見逃さず、ロロルレニアは一気に距離を詰める。


「仕留めてあげる」


 彼女は躊躇いなく蹴りを繰り出す。


 ガインスはそれを腕で何とか防御した。


 しかしながら衝撃はかなりのもののようである。


「それはこっちのセリフだ……!」

「くっだらない! そんなこと言っていられるのは今だけよ!」


 ロロルレニアは流れるような動作でさらなる蹴りを繰り出す。それも一発だけではない。二発、三発、と、都度胴体を大きく捻りながら蹴りを放っている。


 想定外の攻めに心理的に圧倒されたガインスは何とか防御しているものの徐々に追いつけなくなってきて焦る――彼の額には汗の粒が光っていた。


「い、一旦やめろ! 落ち着けよ! いいから! い、いいから! 一旦落ち着けって!」

「中途半端で終わらせる気はないわ」

「おい、おいおいおい! そういう話してるんじゃないだろ! 一旦ストップしよう! それから話し合おう! 言葉で! こ、ここ、言葉で! 話し合って、決着をつけるべきだ! 人間なんだから!」

「もう戻れないの」

「落ち着け! お、おおお、落ち着けって! っ、あっぶね……やめろ! やめろって! いい加減! 冷静に! なれって! 取り敢えず、一旦!」


 ガインスは辛うじて正気を保っている。それゆえ戦いを制止しようと言葉を発していた。しかしロロルレニアはもうそういう段階にはいない。話し合いに応じる気はまったくもってない、そんな彼女だから、返す言葉も冷ややかなものだけだ。


「ぐはぁ!」


 ロロルレニアの蹴りがガインスの胸に刺さる。


「う、うぐ……」

「あたしを怒らせて無事でいられると思わないことね」

「……っ、さすがに暴力的過ぎるだろ」

「舐めてたんでしょ? あたしが女だからって。馬っ鹿じゃないの! くっだらない! 舐めてかかって生き延びられるなんて思わないことね!」


 ガインスは倒れかけだがそれでもまだ容赦しないロロルレニアは全力の拳をガインスの顔辺りに叩きつける。


「ぐぎゃ!」


 やられっぱなしのガインスである。


「覚悟なさい」


 さらにロロルレニアの拳がガインスの鼻付近へ命中し。


「ぎゃぶヴぁ!」


 ガインスはもはや何の抵抗もできない。


「地獄を見せてあげるわ」

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