表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

300字SS

誰がための

作者: こどー

 流血の末にたどり着いた玉座はたいして座り心地のよいものではなかった。もとより位そのものを求めていたわけではないのだからなおさらだ。眼下に居並ぶ禿げ頭を眺めるのにも飽きた。やはり己には戦場が合う。玉座など求める者にくれてやればいい──。

 そう言って席を蹴った先王のおかげで国は荒れに荒れ、やがて治めるべき土地も枯れた。廃墟となった城にはやがて魔物が棲みつき、それらを治めるためやってきた魔の王は玉座を一瞥して嗤ったという。

 ああ、これは人間どもにはさぞ座り心地が悪かろう。かつて好事家か組み上げた骨と皮張りの椅子が、肉と血潮を求めないはずがないのだからと。

第17回 毎月300字小説企画、お題は「椅子」でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ