今後の目標
王宮から出てしばらく歩いた。馬車・・・は金がないから辞めておこう。しかし身分証がないとどうしようもない。
「冒険者協会か・・・」
冒険者として活動するかどうかはさておき登録だけはしておくか。いざという時に身分として使えるし。
「ようこそ!冒険者協会へ!新規登録の方ですか?あちらの窓口でお待ちください!」
随分とハキハキした話し方な受付嬢だ・・・声デカくて耳痛いくらいだ。
「お待たせしました!こちらへどうぞ!」
紙と針を渡される。これに血を垂らすと魔力を読み取って冒険者カードになるらしい。
「よっ・・・と。これで良いのかな?」
「ありがとうございます!あなたは今現在Fランクです。薬草採取などの簡単な仕事を受けることをお勧めします。早速何か受注されますか?」
「いや、今日のところは大丈夫です。それでは。」
そそくさと逃げるように冒険者協会を後にする。あとは王宮からもらった金で装備でも買うか。
お、ちょうど良いところに武器屋がある。
店主はガタイが良いもののにこやかに接客をしてくれた。
「冒険者かい?」
「えぇ、先ほど登録したのですが丸腰で採集は少し怖くてですね。」
「好きなのを選びな。」
お、これにしよう。片手用のショートソード重さもそこそこあってしっくりくる。
「ほう、兄ちゃんいい選択だぜ。銀貨4枚だな。」
手元には岩上たちが渡してきた銀貨5枚と銅貨5枚そして王宮からの手切金の金貨10枚。うん十分買える。
「じゃあこれで。」
「あ、これおまけだ
「革の装備?」
「初心者には無料で配ってるんだよ。頑張れよ!」
「ありがとうございます!」
あとは本屋で初心者用の魔法書などを購入し王都を出る。
少し歩くと森に入った。
「ステータスオープン。」
【名前】タカミヤ・ハルヒサ【種族】人間族 【年齢】16歳 【レベル】1 【体力】300/300
【魔力最大量】300
【ユニークスキル】
・抵当(・限界突破 ・アイテムボックス)
【スキル】
・交渉能力Lv2・技術模倣Lv4
やはりな。岩上と矢野のユニークスキルが追加されてる。見た感じユニークスキルは1人一つ、その中で俺は担保でいくらでも手に入れられる・・・あのクソッタレ王女にも復讐したいし・・・
多分このユニークスキルが手に入ったのって俺は5000《円》と500《円玉》って言ったのに勝手にこっちの通貨でと解釈して渡してきたから契約違反になったんだ。割と融通も効くな。
このスキルでもっとユニークスキルを集めるか・・・となると金貸しにでもなるか?まずスラムかどこかで・・・
「キャアァァァァ!!」
叫び声!?
行っても何もできないのに体が勝手に動いてしまった。
野盗か?相手は5人護衛は3人善戦はしてるけど・・・
さっき覚えた魔法で!
魔法を空に放物線を描くように3発放ち急いで逆方向まで走る。
魔法が着弾しもがいている。ところを背後からグサリ。
技術魔法で昔見た剣道の動画を模倣する。それっぽくなってはいるけど攻め立てられたら一気に瓦解する。
敵のヘイトが一気にこっちに向いた。その瞬間を護衛たちは見逃さなかった。
一気に3人を倒した。
残るは1人。
「動くな!これは交渉だ。お前がそこから動かなかったら見逃してやる。」
「あ、あぁ。わかった。」
わざと背を向け立ち去る振りをする。
ジャリっと足音がする。
「契約違反だ。」
「なっ、クソ!死ね!」
自分の首を切りつけ俺を指差してくる。
「な、何故だ?」
「それがお前のユニークスキルか?」
「な、何故・・・発動しない・・・」
それは俺が担保として貰ったから。
「ありがとうございます!!」
「お、おぉう・・・」
急に現れた女が俺の手を握りながら上下にブンブン振り回す。
「あ、失礼しました。私は冒険者のリリィ。あなたのおかげで死なずに済みました。」
「自分も助かったっす。」
3人組の冒険者を護衛にしていたのか。
話していると馬車から雇い主らしき恰幅の良い男が出てきた。
「本当に助かりました!何とお礼をしたら良いか・・・」
「あ、でしたらこのまま着いていってもいいですか?この辺に来たばかりで・・・」
「もちろんです!ささ、馬車の中へどうぞ。」
「ありがとうございます。」
念の為いつでも剣を引き抜けるように備えておこう。
この馬車の目的地は冒険者の街『セレス』なんでも付近はレベルの高いモンスターが少なく初心者がレベル上げるにはもってこいな街だそう。しばらくは冒険者として金を稼ぐつもりだからありがたい。




