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第七話


 りゅうとの家に帰ってからしばらくは何事もなく仲良く過ごしていた。


 一緒に買い物に行ったり、私の為に新しい家具を見に行ったりと、あの日の事が嘘に思えるくらいりゅうとは優しかった。


 しかし、ある時私がかおりと夜遊んでいた時の事。りゅうとと連絡が取れなくなったのだ。


 いつもなら常にLINEをしていて、今どこで何をしているのかお互いに伝えていた為、何かあったのかと心配だった。


 かおりに今日は帰ると言って、りゅうとの家に向かったが、鍵が閉まっている。


 いつも鍵は開けっ放しなのにおかしいと思ったが、合鍵は持っていない。


 車もないし出掛けてて連絡出来ないのかと思い、その日は自分の家で寝る事にした。


 翌朝学校に行く前にりゅうとの家に寄ってみた、まだ鍵がかかっている。


 しかし車があった為、インターフォンを鳴らすと、出て来たのはやまとだった。


 やまとは気まずそうな顔をしていた。


「あれ?りゅうとは?」


 そう言いながら玄関を入るとそこには女物の靴が置いてあった。


 やまとは慌てて、これは俺の連れのだから、何もないよ!と言っていたが、私がやまとを振り切って部屋に入ると、


 りゅうとと知らない女がベットに寝ていた。


 やまとはこれは違うからって必死に言っていたが、何故やまとが言い訳をするのか分からなかった。


 私はショックのあまり、女を起こす。


「おい!」


 すると女はハッと驚いたような顔をして、急いで荷物を持って出て行ってしまった。


 その時りゅうとも一緒に起きた。


 私が出て行こうと、自分の荷物をまとめていると、りゅうとが言った。


「何してるんだよ」


「もう別れる、出て行く」


 すると、りゅうとは豹変した。


「は?いい加減にしろよ」


 そう言い私の胸ぐらを掴んで投げ飛ばした。さすがにやまとが止めに入ったが、止めれるはずもなく、また殴ったり蹴ったりされた。


 りゅうとは満足したのか、私に出て行くなら早く出て行けよと言ってきた。


 荷物を持つ手が震えながら私はりゅうとの家を出た。


 出る時やまとがコソッと申し訳なさそうに謝ってきた。


 やまとも大変だなと同情した。


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