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第十二話


 こうきと何度か2人で遊んでいるうちに、ホテルに行こうと誘ってきて、その時初めてこうきとやったのだ。



 なんで今更?とも思ったが、私はもう一度告白する事にした。


「あのさ、まだこうきの事好きなんだ」


「あぁ、うん」


「今度ははっきりさせてくれるよね?」


 こうきはしばらく考えてから、言った。


「ごめん!実は俺結婚してて」


「は?」

 私は空いた口が塞がらなかった。


「ごめん、れいがあまりに可愛くなってたからつい我慢出来なくて」


「いや、いつから結婚してたの?」


「れいと出会った頃から」


「えっ待って、うちこうきの家行ったよね?」


「あぁ、親父多分れいかかおりちゃんのどっちかを俺の嫁と勘違いしてたんだと思う」


「はぁ、意味わからない」


「俺、その頃はもう実家に住んでなかったからさ、親父はただ俺と嫁の友達が遊びに来たぐらいに思ったんじゃないかな」


「よく堂々と連れ込んだね」


「親父目悪いからどうせ分からないと思って」


「最っ低だね」


「ごめん、でもれいがよければこれからも会ってほしい」


「いや、これって不倫じゃん」


「嫁には絶対バレないから」


「そうゆう問題?うちの気持ちは?」


「正直れいの方が嫁より全然よかったよ。本当ならあの時、れいがもう少し待っていてくれたらよかったのに」


「どうゆう事?」


「実はあの時、結婚したばっかりだったけど嫁がうざくて、それで遊びまくってたんだよ、そんな時れいと出会ってさ、好きって言ってもらえて嬉しかったし、嫁と別れてれいと付き合いたかった」


「じゃあなんで言ってくれなかったの?」


「いやー、言えるわけないじゃん?結婚してるけど付き合ってって言うの?」


「それもそうか」


「だから、離婚してからちゃんとれいに告白しようと思ってたんだけど、急に連絡取れなくなるからさ」


「そうだったんだ。でもまだその嫁と続いてるって事は結局好きなんじゃないの?」


「色々あるんだよ、結婚したら本人同士の問題じゃなくなるし」


「もしかして子供とかいないよね?」


「‥‥いる」


「もう、やめてよ本当。信じられない」


「れいがちゃんと待ってくれてたらよかったんだよ」


「はぁ」

 私はため息ばかりついていた。


「今になって離婚は難しいからさ、こうやって時々会おうよ」


「気になるよ、子供いるとか言われたら」


「それは大丈夫だからさ、俺もれいが好きなんだよ」


「でも離婚出来ないんでしょ?」


「そこは分かってよ」

 

「考えとくよ」


「ありがと、連絡待ってるから」


「てか連絡取ってて大丈夫なの?」


「携帯チェックとか絶対させないから大丈夫!それに基本LINEなら」


「それで電話には出ないけどLINEは返ってくるんだ」


「そうそう、ごめんね」


 私はりゅうとのお陰で少々の事ではびっくりしなくなっていた。




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