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謎掛け
「詳しくは前回の話を読んで欲しい」
「え、まだメタなの!?」
「メタとは…」
「いや、それはもう前回やったから!」
「それもそうだね。続きものを途中から読むほうが悪い」
なるほど確かにそのとおりだ。
そう考えると先ほどの僕のゴーストライター云々のくだりは冗長だったかもしれない。
「それより幽霊がどうやって殺人をするんだい?というか殺す相手は幽霊?それとも現世の人?」
「それは設定次第さ」
「いやいや、ニュース記事に書いてあるんだろ!?」
「興味ないから読んでない」
「じゃあ、なんでその話を振ったんだよ!」
「君が退屈そうだったからさ」
なるほど、アリスはアリスなりに殺した僕のことを気遣ってくれているらしい。
「わかったよ。それならミステリ作家"アリス"らしく何か謎掛けでも出してくれよ」
「ふむ。それならこんな日常系ミステリはどうだい?」