8話 大ピンチ!
気づけばあんな場所に・・・
これなら逃げ切れる!
いや、逃げ切ったところで目的地にたどり着けなければ意味がない。ここは慎重に。やつを誘導し、スーパーから離さなければ。
本当にそれでいいのか?スーパーから離すために誘導したとして、またそこで足の速いモンスターに遭遇すれば終わりだぞ!
ここでこいつを仕留めるしかない!
ズンッズンッズンッ
ハイヒールのような細い棘で重い体を支え、こちらに向かってくるモンスター。全身棘まみれのボディには隙がなく、触れたらたちまち傷だらけになってしまうだろう。防御力と攻撃力に極振りしているせいか、それを支える体には負荷がかかり、動きづらそうだ。
近づいて攻撃するのはきついな。今持ってる武器で対抗するにはあまりにも危険だ。それにあんな体じゃ物干し竿で殴ったところで効かないぞ。
どうする?どうする?別のモンスターに遭遇する前にこいつを仕留めなければ。しかし、どう仕留めればいい?
道路には車が散らばっている。車で轢いてみるか?だが動くか?
パリンッッッ
窓ガラスを割り、武器を探す。やっぱ役に立ちそうなものはないよな。
ブンッ
ドガァアアアァアアァァン!!!!!
ぐっ!ヤバい!
気づけばバケモノがすぐそばにいた。自分がいた車の半分がぺしゃんこになり、ミンチになる直前ギリギリで脱出する。
あっぶねぇ!!!
「アァァアアアアアアアアアア!!!!」
ズドンッッッ
モンスターの全長が3メートルもあれば車なんておもちゃ同然。あっという間に押し潰され、穴だらけになった。
クソッ急げ!あんなのに一発でも喰らえばあの世行きだ!
すぐに距離を取り、車の陰に隠れながらエンジンのかかる車を探す。しかしここは荒廃した世界。どの車も息を吹き返す気配はない。そしてまた、あいつに見つかってしまう。
ズドォォォン!!!
メキメキメキッッッ
すぐに距離を取り、動く車を探す。
プレスを喰らい、グチャグチャになった軽自動車がヤツの腕で持ち上げられ、こちらに狙いを定めた。
まさか!!! 逃げろ!!!
急いでそばにあった車の陰へ身を隠す。
瞬間、さっきいた場所ヘ大きな巨体が降ってきた。
ズドオォォオォォォン!!!!!!
あああぁあああぁあああっっっ
破片が飛び散り、足が傷だらけになる。
痛ってぇぇぇぇぇぇえ!!!
ガラスが刺さったみたいだ。
移動しようとするが、足が動かない。
ここから逃げなければ!殺される!
落ちてきた車から煙が出て、ガソリンが漏れ始める。
まずい、離れないと!
ドガァァァァァァンッッッ!!!
大きな音を立て、爆発した。
辺りは煙で包まれ、道路は赤い血で濡れていた。