9/12
急転
昼間まで続いていた吹雪はやみ、空は落ち着きを取り戻している。
……しかし現地では以前と変わらず、緊迫した状態が続いている。
そんななか――
……おかしい
目的地である棟内には潜れたものの、爆弾処理を終えてからの移動に歩哨、見回りをする者たちを見かけない。
あたりを見回した限り、さきほどまで巡回していた兵士たちまでもいなかったのだ。
……どういうことだ
「……いやな予感がする。すべての爆弾が停止したことを受けて、なにかが起因する仕組みだったのかもしれん」
「しかし、こちらではなにも検知はしていない。機器の不具合とは思わないが……」
C4の設置位置については、事前に支給された爆発物から生じる微量な蒸気から検出する機器で探知を行っていた。……屋外では陽動部隊からの情報だけが頼りだったが。
――反応がないところをみると異なる爆弾か。それともそれに代わるなにかがあるのか……。
……いかんせん情報が少なすぎる。
「いずれにしても、対策を講じている時間はない。
――もはや事態を止めるにはテロリストを捕縛するしか手はなさそうだ。彼らは人質と同じモニタールームにいるはずだ。急いでくれ」




