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ウリとの再会

魔草採りから戻ってきた後、2、3日してからまた別の仕事に行くことになったのだけど、その前に1度友達のウリに会う機会があった。


しばらく連絡が取れなかったのでどうしているのだろうと思っていたが、どうやらウリも父親と一緒に魔物を獲りに行っていたらしい。


学校の卒業を待たずにウリは本格的な狩猟の仕事を手伝うようになったとのことだった。


なんでも、九州の宮崎の方まで遠征して、一角羊を捕まえてきたみたいだった。


一角羊は1000メートル級の高山の頂上付近に生息しているらしく、崖の上で寝泊まりしながら、狩りをしたらしい。


かなりハードな狩りだったと、ウリは疲れたような面持ちで僕に言った。


話に聞くだけでも大変な狩りだったことがわかる。


その後僕は、自分が行った魔草採りの話をした。


「魔草の群生地があるなんて、すごく珍しい場所だね。それに魔草を根ごと引き抜くなんて、かなり高度な技術だよそれ。」


僕の話を聞いて、ウリはかなり驚いたような様子だった。


僕はその様子をみて、少しほっとした。自分が変な方向に進んでいるのではないのかと、正直言ってかなり不安だったのだ。


「でも、その毒を通さない手袋ってどんな素材でできてるんだろう?魔草の毒はかなり強烈だと聞いたことがあるけど…。」


「一緒にいた女の子にその時聞いだんだけど、なんでも毒サンショウウオの胃袋から作られているらしいよ。」


「毒サンショウウオって、それかなり希少な魔物だよ‼︎一体どうやって手に入れたんだろう?」


ウリが驚くのを見て、僕は思わず嬉しくなった。


自分がどこにいようとも、何をしていようとも、ウリに認められさえすれば、僕はそれで良かったのだ。


実を言うとウリは、僕にとって最初の友達でありまた唯一の友達だった。


僕には両親がおらず、ある施設の中で育った。


10歳ぐらいからそこで生活していたが、そこに来るまでの記憶が全て抜け落ちていた。


だから、どういう経緯でその施設で生活することになったのかは今でも分からない。


その施設には僕の他にもたくさんの子供達が生活していた。


皆、両親がいないか両親に捨てられたかした子供達だった。


なぜか僕は、その施設の中で生活し始めた頃からずっと、忌み嫌われた存在だった。

その施設の職員からさえも毛嫌いされていた。


初めの頃、僕はそのことに無自覚だったため、ささいな事で目をつけられ激しい体罰を受けてもそれが特別な事だとはまだ理解出来ていなかった。


ある時、ひょんなことから僕は施設の他の子供を怪我させてしまったことがあった。


その後、僕はしばらくの間、狭い監禁部屋に入れられて、体罰とひどい罵詈雑言を毎日のようにあびせられた。


その中年の職員の男はこう言った。


「お前の血は腐っている。」

「お前の両親は魔食を行った化け物だ。」

「お前もいずれ魔食を行うだろう。そうなる前にお前は死ね。」

「他人に迷惑をかける前にお前は死ね。」


僕はその言葉に、ただただ怯え、ひたすらごめんなさいと泣いて謝る事しか出来なかった。


その出来事があってから僕は、自分がどういう風に他人から見られているのかを理解した。


そして、それからは自分の感情を殺し、そこに存在しないような空気のような存在でいるように努めた。


それからしばらくして、学校に通うようになってからも、僕はそんな風に自分の存在を消して過ごした。


やはり施設と同じように、そこでも僕はすべての人から忌み嫌われていた。


ただ1人、ウリの存在を除いては。


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