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能力はストラップから  作者: 星の前奏曲
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2人目の能力者と2つ目の能力

高校生ミタは偶然にも光を出せる能力を開花させた。そこで突然現れた研究者、仙の勧めで強い光を出してみた。

さて光を受けた盗っ人と被害者の女の子は無事なのか?

「大丈夫だよミタ君。これぐらい。」


仙さんがそう言っているが、何しろ雷以上に眩しい光が出たんだ。命に関わるかもしれない。

と心配してバッグを盗んだ男に近づくと、呼吸をちゃんとしているのが分かった。問題ないことも分かった。ただ気絶しているけど。

そして自分はバッグを拾い、女の子のところへ行く。


「これ君のだよね?怪我はなかった?大丈夫?」


僕はなんて紳士なんだ。男の鏡だな。

そこから恋などに発展して...などと勝手に妄想していた自分がいた。そして自惚れる自分もいた。

しかし世の中期待しても損しかないのが後5秒後に思い知らされる。

バッグを受け取った女の子は、

「なんであんた変な光出してるの?気持ち悪っ!」


おかしいな?助けてもらった人への言葉が暴言に聞こえたような...


「ちょっとあんた。助けてもらってそれはないだろう。」


今まで空気だったジンが自分の代わりに言い返してくれた。


「別に助けなんて求めてないし。私だけでも何とか出来たのよ。」


「何デタラメ言ってんだよ。」


「しょうがないわね。特別にみせてあげる。驚いて腰抜かさないでよ。」


といった彼女はバッグを遠くへ投げ捨てた。


「そんなことしたらまた盗られるぞ!」


「盗られても知らんぞ!」


俺とジンが言っても彼女は余裕な表情をしている。

そして彼女はあるものをバッグから出してそれを握る。


ストラップだ。

「彼女も能力を使えるのか?」

ジンも俺も驚いていた。しかし仙さんだけは当たり前のような顔で見ていた。

そして彼女が何かを言うとバッグが宙に浮き、彼女の前に戻ってきた。


「どうよ。ビックリしてあご外れたんじゃないの?」

最高のドヤ顔で彼女は続ける。

「天才の私ならあなたの力を再現してあげるわ。」


こいつ調子乗っているな。まぁ面白いから、

「じゃあ俺のストラップ貸してあげるからやってみろよ。」

と言って彼女にストラップを渡した。

出来るはずがない。人と物が合う確率は低すぎる。俺がゆみりんのストラップが合った訳だから理論上彼女が使える確率はほぼゼロだ。

だから逆に言うと、自分も彼女のストラップで彼女と同じ力を使える事は難しいだろう。


俺の予想は的中した。彼女の手から光は一切出てこない。


「あ、あれ?調子でも悪いかな?」


「そんなわけないだろ。確率的に無理だ。頭弱いな。」


「な!じゃああんたもやってみてよ。貸してあげるから。」


彼女のストラップはどっかのご当地キャラのものだ。


「だから出来るわけないだろってあれ?」


「そうよ。あんたが私の能力使えるわけないじゃないってキャー!

なんで私浮いているの?」


彼女は宙に浮いていた。


「おースカートの中丸見えだ!グヘヘ〜」


「ジン、お前そんな変態だったとは知らなかったよ。」


「変なことしないで早くおろしてよ〜。」


彼女が泣きそうな声で頼んできたから、仕方なくおろしてあげた。


「さっきまで生意気言ってすみませんでした。私は三穂 美香と申します。どうか私を部下としてお使い下さい。ミタ様。」


何故か突然性格が良くなり、そしてさりげなく自己紹介をしてきた。


「俺はジンって言うんだ。仲良くしようぜ。」


さすがジン。隙がないな。実は彼は俺よりも友達がいる。友達の数の差はこれなのだろうか?

しかし美香はジンを睨み、

「はぁ?何言ってんの。変態無能力者は黙ってて。」

と吐き捨てるように言った。

立場が上の者は下手に出て、立場が下の者は見下すのか。性格悪過ぎだろ!

この様子を黙って見てきた仙さんがポツリと呟いた。

「私が思ってたことに間違いはなかった。もっと他の戦力が見つかる。」


え?それってどういう意味?

能力じゃなくてなぜ戦力なの?

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