四話 召喚されました。
今日から長期休暇!!・・・と喜んでいましたが。
何なんでしょうね、宿題って・・・
常より執筆が遅くなるかもしれません・・・
上下左右、どこを見ても同じ密度の闇の中を一体どれほど落下しただろうか、時間の感覚も失われそうなほど暗い穴の奥に、ようやく小さな光が見えた。
『やっと出口・・・かな?』
どんどん大きくなる光に、ふと考える。
『・・・地面に激突なんてことはないでしょうね』
今まで(多分)もの凄いスピードで落ちてきたのだ。着いた瞬間に内臓破裂、全身複雑骨折もありえない話ではない。
・・・よし。受身をとってなんとか骨の一本で済ませよう。
捻くれた結論を出して体勢を整える。
そうしてようやく、澪歌は光へ飛び込んだ。
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「っ!?」
眩しさをこらえて通り抜けた先で、以外にも心配していた衝撃は無く、むしろフワリと羽のように着地できた。
閉じた瞼の裏側から光が収まったのを確認して、恐る恐る目をこじ開けた。そして・・・
「わぁ・・・」
澪歌が目を開くと、その眼下には大勢の人外が隊列を成してそこに居た。
それこそ東京ドームほどの広さはあろうかというほどに広く豪奢な場所に騎士のように整然と並んでいるのだ。
思わず感嘆の声を上げるのも無理は無いだろう。
「凄い・・・」
呟いた声は存外大きかったらしい。その声に反応して周りの空気がおかしく歪んでしまった。
本心からこぼした言葉だが、自分の置かれている状況にはそぐわないものだと考えてから気づく。
そもそも私が心配するべきはこれからなにをするべきか、だ。
召喚されたのならそれなりの理由がある。
召喚されたにしては妙に冷静な判断で周囲を見回す。
案の定すぐ近くに高い身分であろう男たちが呆然と私を見おろしていた。
その数九名、一番背が高い者は首を精一杯上げなければ顔が見えないほど大きかった。
・・・私が小さい事も理由の一つではあるが、それを差し引いてもその男は規格外の大きさだ。
私が何もしないでいると、九人のうちの一人が私に近寄ってきた。
私の美醜の判断が狂ってなければ、この九人はとんでもない美形だ。近寄ってきたのはそのなかでも一際美しいひとだった。
身長は私より頭二つ分も高く、細身だけど決して華奢な印象は抱けない体つきをしていて、その顔には高い鼻梁に、薄い唇、冷たいスミレ色をした細く吊り目がちの瞳が完璧な配置で備わっていた。
そしてそれらを縁取るように肩まで流れる濡羽色の髪が、コツコツと男が響かせる靴音と共に小さく揺れていた。
やがてその足が私の前で止まり、男は少しだけ身を屈めた。
どうやら私の目線に合わせてくれたらしい。
「えっと・・・初めまして?」
何故か疑問形で言ってしまって後悔する。
なにせ人とまともに話すなんて久しぶりの事だし、それが寄りにも寄って神と同じかそれ以上の美形なのだ、少しは大目に見てほしい。
すると男は軽く眉を顰めて、細い目をさらに鋭くして私を見た。
「初めて、だろうな。なにせお前を召喚したのは初めてだ」
至極当たり前のことを真面目な顔で応ええてくれるあたり、このひとはいい人なのかもしれない。
完全に信用するわけではないが、好感はもてる。
それに男の落ち着いた低い声は安心する。
というか言語が通じてる?
明らかに口の動きは違うのに・・・
黙ってしまった私に男は何も気にすることなく立ち上がり、何故か大きく息を吸った。
そして、男は広間を震わせるほどの大声で・・・
「グランフィーナの騎士達よ、ここに新たなる覇王を迎える事を宣言する!!!」
『おぉぉぉぉぉぉぉ!!』
『グランフィーナ万歳!!魔王議会万歳!!』
ワァァ!!と鼓膜が破れそうなほどの喝采が響く。
皆が熱狂する中でただ一人、澪歌だけが事態を飲み込めずにいた。
え?覇王って?確か覇王って魔王の強化版で、私が覇王?
いやいや、普通召喚って言ったらさ、王道で勇者とか変化球(?)でもゼ〇魔とかしか想定してないぞ!?
それでも今の澪歌には何も出来るはずがなく、不意に伸びてきた男の手に連れられるまま、他の八人と共にその場を後にしたのだった。
神「あれ?なんかとんでもない所に呼ばれたみたい☆」
作「わざとじゃないの?」
神「いや、流石に召喚するのは向こうの都合だし?」
作「てっきり神が細工したのかと思ってた」
神「まぁ面白いのに越した事はないけど、わたしそこまで鬼畜じゃないよ☆」
作「じゃあ何でだろねー」
神「他の神とダブったんじゃない?流行ってるんだしさ☆」
作「へぇ、そうなんだ・・・はい?」
神「それでは皆様また次回~☆」
作「っちょ!勝手に複線はるなぁぁぁぁぁ!!!!」
神「それでは~☆」