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⑫305号室

[入室00分]

防音室を防音室として使わなくても、他に用途はたくさんあるし、何でも持ち込めるから、もう何でも出来ると思っていて、僕は今、誰もやったことのないであろうものに、挑戦をしようと頑張っているところだ。


[入室10分]

大量の砂を運んで運んで、運んで運んで、運んで運んで運びまくって、これでもかというスピードで、運び終えて、防音室全体を砂浜に変え終わると、そこはもう海辺にしか見えなかった。


[入室20分]

南国マニアなので、なんとか植物もたくさん入れて入れて、雰囲気を作り上げて、子供用のふくらますタイプのプールも持ってきて、中には水を入れて入れて、小さな海に見立ててみると、僕は想像力が豊かな方なので、美しさがバチッと見えた。


[入室30分]

ここはもう南国と言っていいし、地名をつけてもいいくらいの、素晴らしい場所になっていて、雑音は何もなく、バタバタしている誰かの足音とかも、外から入って来ないから、すごくすごく快適で、すごくいい。


[入室40分]

少し時間はかかったが、白色の横になれるイスみたいなものを入れて、ついに完成して、南国の音楽を流して寝転んで、一回大きな深呼吸をして、南国に陥って、浸って浸って、浸って浸って浸りまくった。


[入室50分]

リラックスして、時間はどんどん過ぎていって、あっという間に、終わりの時間と、仕事の時間が迫っていて、まだまだずっとずっと、ここには、入り浸っていたいけど、そういうわけにもいかないから、だんだんと夢のような時間から抜け出そうと頑張った。


[入室60分]

楽しく癒される時間が終わり、一週間だけ片付けないでとっておく契約にして、また、明日も明後日もその次も、仕事の合間に来て、癒されようと決めていて、その後片付けをお願いする契約にもして、名残惜しみながら、そっと雑音の世界に出ていった。

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