12/30
スーパー その3 〜最大のピンチ〜
品出しだけなら機械に戸惑うことあるけど、なんとかできるようになったこの頃。
わからないことがあれば、そこの担当者か有馬さんに聞きに行くってことで、一人での行動です。
聞きに行くとかハードルがすこーし高すぎやしないか。
けどまぁ、フツーに考えれば当たり前にたやすくできることなんだよな。
俺が苦手すぎるだけで――。
「ちょっと店員さん」
えーと、声かけられてんのは俺?
おそるおそる振り返る。
うん、俺だな。周りに人いないし。
「は、はい」
「これってどこにあるのかしら」
紙を手渡される。
書いてあるのは聞き慣れないもの。
こういう時は、えーと。
「しょ、少々お待ちください……」
ダッシュで有馬さんを探す。
他の人のが早いんだろうけど、勇気がねぇ!
なんとか有馬さんを見つけ出して、クエストクリアだ。
心構えなしで声かけられんのも、声かけんのも辛すぎんな。
顔に出てなきゃいいけど、心臓がもたねぇや。
ありがとうございました。




