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#007 裁判

 「入れっ!」


 リーダーの男が無理やり突き飛ばした。


 「どこだ……ここ」


 ソーアとシュリは困惑しながら部屋を見回した。

 二人は部屋の真ん中に立たされ、会場にいる皆がこちらを見ている。

 その中にはさっき会議中に誤って入った時にいたバッチをつけた老人五人もいた。


 ここは、どこだ。


 前を見ると天秤の絵があった。


 こ、ここは裁判所⁉︎


 「これより裁判を開廷します」


 やはり、裁判所だったか。面倒なことになったな。


 「さ、裁判⁉︎ 私たち何か悪いことした?」

 「ああ。わかりやすく言えば、国家の会議を邪魔をした。それは、れっきとした犯罪だ」

 

 先程シュリが殴り倒した騎士が罪状をシュリを睨みながら読み上げた。

 瞬間、ドアが勢いよく開け放たれた。

 そこには、アマランスの姿があった。


 「ちょっまって下さい。その人はリーラの子供です!」


 場にいる皆がシンとした後にどっと皆が喋り出した。


 「国家最強のリーラ様か?」

 「あれがリーラ様の子供? その割には髪の色が違う……」


 皆が口々に言う中、騎士が口を開いた。


 「証拠はあるのか」

 「はい。見て下さいこれを」


 展望台でやった同じことをやった。

 ソーアとシュリのペンダントをくっつけて紫色の球にした。

 

 「これは、私がリーラにあげた世界に一つしかない物です」

 「そんな物は証拠にはならない」


 騎士が横から口を挟んだ。


 「ならば、一週間後に大会がありましたよね。そこで実力を発揮させれば信じていただけますか? 国家最強戦力の子供の力を」


 裁判長は目を閉じて十秒ほど考えた。


 「うむ、よかろう」

 「裁判長! よろしいのですか」


 騎士が裁判長に焦った様子で問うた。


 「私は、アマランスくんのことを信じても良いと判断した。しかし、聞きたいことが二つある」


 裁判長はソーアとシュリに目を合わせ話しだした。


 「一つ目は、君たちに出場の意志があるのか」

 「ある」


 シュリは即答した。

 裁判長は流石に即答には驚いたようだが今までの顔に戻った。


 「二つ目は、もし、負けたらその時点で裁判をし、牢獄行きになるだろう」


 裁判長は手元にあった水を飲んで言った。


 「しかし、もしも優勝したら罪はなかったことにしてやろう、だがカラフル騎士団に無条件で入ることを条件にだ」

 「嫌だと言ったら」

 「君達は牢獄に行くだろう」

 「いいさ。やってやるよ」

 

 シュリはニヤリと笑った。


 「一つ、覚えておけ。これは特例処置だ。君の母親が優秀だった故に、君たちも戦力になるのではないかという期待からだ」


 裁判長は机で手を組みながら言った。


 

 


 


 


 

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