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#55 騎士団服

 「はぁー!」


 今は朝! シュリは寝ている! 早起きだー!

 外では小鳥がさえずる。なんて気持ちのいい……


 「ソーア起きろー!」

 「ぐふぇ……」


 夢の中で起きる夢とかないよ〜


 いつものようにサッカーボール類似体験の朝だった。


 一階に降りると、アマランスがにやけ顔でテーブルの前に突っ立っていた。

 眠い目を擦りながら、首を傾げる。


 「ついに届いたぞ……これがっ!」


 テーブルの上に勢いをつけておく。辺りに響く派手な音を出したそれは黒い大きな箱だった。

 階段を降りてくる際、玄関の扉を閉める音がしたから本当についさっき届いたのだろう。

 

 「それ何が入ってるんですか?」

 「これは君たちの騎士団の服や」

 「えっ……いつのまに採寸を?」

 「私がソーアの寝てる間にやっといたの」


 ソーアの背後から歯ブラシをくわえながら、胸の前でピースサインをするシュリ。

 

 って寝てる間に! 


 「おいそれどう言うことだよ」

 「なんでそんなに顔真っ赤なの? そのままの意味だよ」


 わけのわからなさそうにきょとんとするシュリに何を言っても無駄だと思い、黒い箱に向き直る。

 それにしても大きい、丸っこくなったら小さい人なら入れるだろう。

 よっぽど楽しみだったのか鼻歌を歌いながら、箱から丁寧に取り出していく。

 ソーアの服と、シュリの服にワンセットにする。アマランスはソーアのセットを手に取ると、近づいてきた。


 「はい。着替えてきて」


 服がこすれ、バサッと音が鳴る。

 押し付けられては断れない。あまり気乗りしないが着替えてみるか。


 二階の寝ている部屋で着替えることにした。

 着替えてみたが、意外と採寸はピッタシだ。

 部屋の隅にある、全身鏡を通して見ると、今まで真っ黒だと思っていた騎士団服は実は濃紺色だったと色をみる目がないということを痛感させられた。

 


 腹まわりとかどうやって計ったんだろう?


 そんなことを考えながら一階に降りた。


 入ってすぐはまず、アマランスとシュリの歓声。


 「おーめっちゃいいやん。カッコイイ」


 アマランスは最後の『イイ』の部分だけ上擦った声。


 「いいじゃん」


 と、シュリにも好評だ。

 そういわれるとこの真っ黒の騎士団服も着てよかったと思う。


 「じゃあ次はシュリね」

 「ええっ!」


 はつらつとした声で寝室に向かっていった。

 アマランスと雑談をしていると大きな羽音が聞こえた直後、玄関の扉を誰かが三回ノックした。


 「はーい」


 そこにはライが立っていた。


 「服がもう届いたよな。あのゴーストとの面会をしたいんだが……」

 「あーもうちょい待ってやもうすぐでシュリちゃんが……」


 うわさをすれば階段を駆け下りる音が聞こえてきた。


 「どう? これ」

 「ソーアくんはカッコいいって感じやけど。シュリちゃんはかわいいやんって感じやね」


 ソーアのズボンは長ズボンだが、シュリはスカートだ。


 ふむ……似合っている……


 基本黒であることに変わりないが、特に上着の真ん中につけられた赤の大きなリボンは特徴的だ。


 「ん? そのリボンってどっかで……」


 急にシュリのリボンを難しい顔して凝視しだすと突然、


 「あー! それリーラのリボンや!」

 「あったからつけちゃった」

 「うんうんその方が何倍もオシャレや」


 何度もうなずくアマランスを見てシュリは終始嬉しそうな顔をしている。

 そんななか、ライが気まずそうに、


 「あのー嬉しいとこ悪いけど……お仕事です」

 「なんとなくライがいる時点で予想はしていたけど。んーーもうっ!」


 一気に早口でまくし立てた後、シュリは投げやりにわめいた。

 

 

 

 

 

 


 

 


 

 

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