#020 第一目標
ソーアの背筋に戦慄が走った。
「え、それってつまり……」
アマランスは胃を決したようにうなずいた。
「奴らには別の地下と地上を行き来できる何かがあるってことや」
「そもそも、十年前からその技術ができていたと考える方がいいかもしれません」
「そうやな。ワープ口が奴らにも作れると考えた方が良さそうやな」
「ワープコウ?」
意味がわからずソーアは首を傾げる。
「あなた達が来る時も通ったやろ? あの光ってるドア」
ソーアは秘密の扉を思い出した。合点がいくとうなずき、頭を上げた。
「まとめると、正規ルートは扉を入ることだが、アルブムが十年前からなんらかの手段で、地下世界に侵入できるようになった。とていうことですよね」
ソーアとアマランスが考察する中、一人話についていけてない人物がいた。
「えっちょどうゆうこと?」
「そういうことだよ」
ソーアによく分からない反応をされてしまい、シュリは怒りを通り越してふてくされてしまった。
「もういいもん」
シュリは横にあったベットにダイブした。
ソーアは、ふてくされて貰っては面倒なので一応謝ることにした。
「悪かったよ。とりあえず僕たちがしなければならない事はとりあえずアルブムの本拠地を探す事だ」
「いや、まだ先にすることがいっぱいあるで」
アマランスが一流家庭教師のように、人差し指を立てた。
ソーアはまた別の意味で嫌な予感がした。
「大会優勝、からの文字を読めるようにしんとあかん」
「からの、常識を知ることだな、この世界のこと何も分かってない」
シエルが《ソーア達がすることリスト》に勝手に付け足しノルマは三つになった。
ソーアは人より少し頭はいいが勉強は大嫌いである。
嫌だけど、この世界に来てしまったからにはしょうがない
ソーアはしかめっ面をしながらも決意を固めた。
「うわ、もうこんな真っ暗や」
アマランスが窓の外を見て、驚いた。
知らぬ間に何時間も喋っていたらしい。
「二人とも今日はここで寝ていき」
時々、アマランスは僕たちの母親か⁉︎ とツッコミを入れたくなるが、世話になっている人に言えるわけもなく渋々、承諾した。
ついでにシュリはさっきのダイブでもう幸せそうに寝息をたてていたのもあった。
「えー俺の横で寝るとか、お断りなんだけ――」
「ほなまた明日」
シエルの言い分を華麗にスルー。
部屋の電気を消しアマランスは去っていった。




