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地獄の開幕
翌日 早朝
成川大地はハイテンションでグラウンドへと向かった。
今日は待望の初練習の日だ
「いよいよだ。1年からエースとってやる!」
しかしこのテンションも一気に落ちてしまう。
監督からのメニューをキャプテンであり、4番レフトとして1年からベンチ入りしている新野有が発表する。
「二、三年と元春はゲージバッティング。
それ以外の1年生はポール間25往復。だそうだ」
「しゃあ!行こう!」
上級生が勢いよく準備にかかる中、大地は苛立っていた。
「なんで元春だけ打てんだよ。なんで他の俺達は出来ないんだよ!」
そう思っても監督からの指示だ。逆らうことはできない。
「こうなったら誰よりも速く走ってやる!」
大地は誰にも負けないような声を出し、1歩を踏み出した。
まさかこのメニューが地獄の始まりとは夢にも思わず、、、
お待たせしました