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最初の会話と最初の試練


「1-Cの担任になった、奈良原雄二だ一年間よろしく」

入学式が終わり、教室に戻ってきても教室中に緊張が走っている

「さっそくだが、明日お前たちの学力を知るという意味で、中学のまとめのテストを行う」

ざわざわ ざわざわ

「そこで50点以上取れなければ、再テストで、50点以上とるまで、部活は停止とする」

なんだー 教室中に安堵の声が上がる。50点なんて、並みの生徒なら取れる点数だ。


しかし、一人焦りを覚える者がいた


「は?50点なんて無理に決まってるだろーーー」



言わずもがな、成川大地である。かれは、この学校に推薦で入っているが

中学では、満点はおろか、半分の点をとることも珍しくなく、たびたび、部活停止を食らっていた



担任にして野球部顧問の奈良原は、当然大地の学力の低さは知っており、大地を試すという目的もあった

「以上で今日はおしまいだ、明日のテストに備えておくように」


大地は落胆していた、このままでは、野球部にすら入れず、高校生活を終えてしまう

そんなときだった

「勉強、教えてやろーか?」

「え?」

「直球一本で、大河原ボーイズのエースとなり、チームを全国へ導いた、成川大地...だろ」

「お前は?」

「俺か?落ちこぼれの菅原元春だ」

「菅原..元春だと」

「ああ、変な名前か?」

「どっかで聞いたことがあったような」

「俺も小学生の時は全国に名が通っていたからなその時聞いたんだろう」

「まあいいや、勉強教えてくれ!」

「ああ、じゃお前の家に行ってもいいか?」

「もちろんだ!道を教えるよ」




「あーーわかんねぇ」

「だからここをこうだ、こうすりゃ、できるだろ?」

「おすげー!お前教えるの上手いなー」

「お前が、授業を真面目に受けてないし、塾とかいきゃ、こんくらいはやってくれるぞ」

「だって塾言ってる暇があったら野球がしたいよ」

「まったく」

「ねえ、元春って何部入るの?」

「野球だ」

「まじか!ポジションは?」

「キャッチャーだ」

「そうか!じゃあ俺たちでバッテリー組んで全国制覇しようぜ」

「そうだな」





その夜


元春は、大河原高校のグラウンドにいた


「甘い甘い、そんなんじゃ、過去の自分に追いつけないぞ」


「はい!」


「よし、もういいぞ、じゃ俺が投げるから打て」

元春は、先輩と共にグラウンドで自主練をしていた


カキーーーーーン


「すげぇ、一発目で、スタンド上段まで持っていきやがった」

「小学生の自分、超えたんじゃねーか?」

「自分には超えました、次は先輩たちを超えます!」

「言ったな?負けねーぞ!」


そんな様子を奈良原監督は眺めていた



一方人生で初めてのテスト勉強をしている、大地は

「よし、これならいける、いけるぞ!」

初めて、勉強で自信をつけることになった



--翌日--

「それでは、テストを始める」

奈良原先生の合図とともに、高校の各科目の先生がつくったテストが配られ始めた

「それでは、はじめ」





そのテストの結果は、昼休み後に発表された

「どうやらこのクラスで、50点未満だったものは、一人もいなかった」


「良かった―――」

大地は安堵感に包まれていた

「このクラスのトップは菅原元春だ」

おおーーーー!

元春は半ば当然といったかんじで、答案用紙を受け取る


「元春ありがとう!お前のおかげで、なんとかクリアできた。」

「50点なんて余裕だ。これからは俺無しでがんばれ」

「にしても、元春は頭いいなー」

「キャッチャーなんだから当然だ」


そういうと、元春は家に帰っていった

「よっしゃ!これからは野球に専念するぞ!」

元春君くんはナルシストじゃないですたぶん

さあて次回は

「大河原野球部の地獄」をお送りします

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