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プロローグ

初投稿です。

長年のスランプを経て、ようやく書き始めたリハビリ作品です。


これで読み専から脱皮! ……できるといいなぁ(笑)



生物の放つオーラが見えて占いができる高校生、仙野美子(せんのみこ)、十六歳。

周囲に不思議ちゃん扱いされたくないため、これらの特徴をひた隠している彼女への評価は、なんかちょっと変わってるけど、まあ平凡な少女である。


そんな美子は現在、友人たちが思わずじゃれたくなる、一つに纏めたやや太めの三つ編みの黒髪を背中で勢いよく揺らしながら、少し早歩きしていた。

昼休憩が終わり、右手に水彩絵の具の道具箱を提げ、左小脇にスケッチブックを挟んで、五時限目の美術を受講するために、同級生数人と美術室に移動中なのだ。

今日からは自由表現力を養う授業にすると、担当の美術教諭が前回の授業の終わりに話していたのを思い出す。使う道具も各自が自由に決めて持参すること、と。


美子は授業で自由にする、というのが苦手だ。心行くまま表現すれば、自分が隠したがっている、いわゆる不思議ちゃん系の要素がうっかり出てしまうかもしれないから。


だから友人たちが喜んで粘土や木版画や造形アート系の準備に走る中、無難に水彩画を選んだ。中には漫画で勝負する! と意気込んで、丸ペンやらインクやらトーンを用意してきた猛者もいるようだが。


対して、地味だが学校ではあまり目立たず真面目に過ごすべきだと思っている、ちょっと堅物な性格が美子が美徳とするところだった。

もっとも、付き合いが長い友人たちからすれば、冗談好きで案外好奇心の強い面もある愛想の良い子というのが彼女への印象である。


また我関せず、こうと決めたら絶対に曲げない一途なところも、流されやすい年頃の同級生たちにとっては個性的で不思議な魅力にもなっていた。

周りがどんなに誘っても、制服のスカート丈をいじったり、学校指定の革鞄に細工したり、指定の靴下の色や長さを無視するような校則違反もしない。困っている人や孤立している人を放っておけない。


それが災いして、以前理不尽な状況に嵌められた時も、折れるどころか嵌めた相手を理詰めで淡々と返り討ちにするような強かさもある。

静かなやつほど怒らせると恐い、を地で行くのが仙野美子という少女だった。


そんな美子を、世界は突然放り出した。

異世界転移という、理不尽をもって。

ここまでお付き合いくださって、ありがとうございます。


更新ペースは未定ですが、またよろしければお付き合いください。

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