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「垣の向こう」といふもの
さあ、『「垣」といふもの』の続きでございます。
ごゆるりとどうぞ。
「の~う月盛、元気か?心配したのだぞ?」
「あ、ああ、」
「今から見舞いに馳せ参じようと向かっていた所じゃぞ」
「そうか、」
「ところでの、月盛、」
「何だ……。」
「先ほど、お主は何をやっていたのだ?」
ギクッ!
「何か覗いていたような感じが……、」
「いや、なに、別に…………な、な?」
「あの垣の向こうに何かあったのか?」
ギクッ!
「どれどれ…………。」
「や…………やめろ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ほほぅ~~ん。」
「な…………何だよ。」
「要するに月盛殿は“ろりこん”というわけじゃな?」
「違う!!断じて違う!!というか今の世にそのような言葉は存在しない!!」
「…………ゑ?」
「何が“ゑ”だ!!大体私はまだ十分に見ていないぞ!!」
「…………見たかったのか?」
「…………ああ、見たかった。」
「そうかの、…………しかし、これお主には見せられんな。」
「何故だ!?」
「こんな物を見てしまっては、月盛の理性が止めておけるはずがあるまい。」
「………………………………。」