表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まもる者~promise~  作者: ユガミウ(旧名 立花 優)
高校生活は波乱の予感?
3/28

女神と会長と不安を抱え

武器の名前には、苦労しそうです。ネーミングセンスがない。


あたし、火野夏(ひのなつ)は、イライラしていた。


また、アイツ(・・・)が妹と腕を組んで登校したらしい。べ、別にアイツが誰とベタベタしていようと……あたしには…関係……ない。…でも……あー、もう!なんなのよ!まったく…。

ふと、あたしは、E組が騒がしいことに気付く。その方向に目を向けると……アイツ…海原緑がいた。

昔から緑は中性的な顔立ちで、いつも、お姉さん(・・・・)の後ろに隠れてるウジウジしたやつ。それが、あたしの印象だった。

でも…あの事件……七大名家の一つ(・・・・・・・)黒崎家の滅亡(・・・・・・)から全てが変わった。


黒崎緑は死んだ。


正確には、死んだことになった。黒崎家と所縁の深かった、火野家と海原家の大和じい様は、唯一(・・)の生き残りだった緑を助けると、海原家の養子にした。

幸い、緑はまだ、世間には知られていなかった。百年に一度の逸材(・・・・・・・・)と呼ばれた、緑の姉、黒崎(ゆかり)を授かっていた黒崎家には、既に緑は不要だったのかもしれない…。


そう思っていると、見るからにがさつそうな男…聡が今にも緑に飛びかかろうとしていた。あたしは、ストレス発散、と自分に言い聞かせ、愛銃《SUMMER72》を片手に、聡の背後へ回ると、その銃口を聡へと向けた。



現れたのは、夏だった。

オレンジ色のショートヘアーは、よく似合っていて、すらっとした手足は、よくモデルに間違えられるが、七大名家、火野家のおてんば娘と呼ばれている。ちなみに、こいつに、胸の話は禁句だ。


閑話休題


銃口を向けられた聡は、動けなかった。俺は、夏が助けに来たわけではないことを悟ると。


「な、夏…さん…?」

「なに?」

今まで見たこともないような満面の笑みを浮かべる夏。

そうして、俺たちは女神?から鬼神へと変貌した夏に式が始まるまでこってり絞られたのは言うまでもない。




式が始まると、聡は興味なさそうに俯くと、すぐに寝息が聞こえ始めた。(おいおい…ったく。)

そう思っていると、新入生代表の挨拶が始まるようだ。特に意味もなく、前に立つ代表を見る。そいつは、歩くだけで様になり、全ての人を魅力した。そして、館内を見渡し、俺と目が合うと、微笑み……って、雨美⁉


雨美はテンパっている俺を見て満足したようだった。



続いてでて来たのは、生徒会長だ。中高一貫のこの学園だが、外からの入学生も二割ほどいる。生徒会長もそのうちの一人のようで、夏に負けず劣らずのスタイルの良さだが、何より目を引くのは紺色の髪で、妖艶な雰囲気を醸し出している。



挨拶を終えた会長は舞台袖へハケるが…



ーーー刹那、彼女と目が合う。



俺は石にされたかのように、動けなかった。



「フフフッ」



彼女は笑みを浮かべると舞台袖へと消えて行った。


俺は全てを見透かしたかのようなその笑みに不安を抱えたままその日を終えた。






お気に入り登録ありがとうございます。


感想もお待ちしてます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ