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まもる者~promise~  作者: ユガミウ(旧名 立花 優)
高校生活は波乱の予感?
14/28

憎しみ…暴走する力

この前模試悪くて号泣しました。結構努力したんですけどね…。てな感じで14話!!


許せなかった。大切な家族を…友人を傷つけたことが…そして何より一番許せなかったのは俺自身だった。

また失うところだった…大切な人たちを。傷つけてしまったんだ俺は…彼女らを。俺なんかのために躊躇いが生まれて勝てるはずの相手にも勝てなかったんだ……俺が…足枷になったんだ…。



視界が紅く染まっていたが、そんなのどうでもいいことだった。俺にはあいつらしか見えていなかった、憎く…殺すべきあいつらだけが。



ーーー憎め、もっと憎むのだ!それこそが我の糧となる---



「俺たちも殺したいと思ったたんだよ…死ね!クズが!!」


迫る黒炎を俺は【黒渦】で対処するが


「おらよ!」


男が放った黒い風は黒炎を煽り火力を増した、その想像を超える威力に【黒渦】でも対処仕切れない。


「くっ…。」

「俺もいることを忘れんなよ!」

「ゔぁぁあっ!」


横から流れくる濁流に俺は呑まれる。


「ゴホッゴホッ…!はぁはぁ…。」

「ほら!これで終わりじゃねぇーよな?」

「ぐはっ!」


腹を蹴られ痛みに蹲るが相手は容赦なく攻撃を続ける。体制を整え【魔力武装】を使い三人を抱えると場所を変えるべく公園を目指す。


(ぐっ…もう少し広い場所に…。)


逃げるようにして公園に着くと遊具の影へと隠れる。連戦によるダメージは予想を超えて身体を痛めつける。


---手を貸してやろうか?---


「余計な……お世話だ…!」


--ー危ないときは我が出よう…死なれては困るからな…フッフッフ---


強がったものの状況は芳しくない。【象悪】を使うには分が悪いし、魔力も少なくなってきた。

すると公園に奴らが入ってきた。


「出て来いよグズ!ちょこまかと逃げやがって。」


ここにいても三人に怪我を負わせる危険がある。俺は剣を握り直し気合いを入れる。絶対に負けられない護るための戦いが始まる。



遊具の影から飛びたした俺は相手を斬りつけるべく走り出す。


「そこか…おいもう一度いくぞ!」


再び迫る黒炎は夏ほどはないものの風によって火力が増している。俺は上へとジャンプしその黒炎を避けると【黒渦】で空中に足場を作るとそれを踏み台に男たちへ迫る。


「なにっ!」

「うらぁぁぁあ!」


剣と剣がぶつかり火花が散る。

三対一。一見不利にみえるが俺の剣舞に男たちは翻弄されていた。


ー気分がいいー

いつに無い高揚感があった。


「どうした?来ないのか?ならこっちからいくぜ!」


男の一人の剣を弾くと隙だらけの腹を蹴り飛ばす。


ーもっとだ!もっと楽しませてくれ!ー


「グハッ!!」

「なんだ接近戦は変わってないな。所詮魔力が強化されただけか。」

「てめぇ…。」


ーこの程度か…ー


俺は最大範囲で【象悪】を発動すると男たちは動けなくなるが、俺も限界のようだ、そして俺の中で何かが切れた。


ーもう…十分だー


「くそっ!またこれか…。」

「くっ…。」

「フッフッフ…フハハハ!さあ!……誰から死ぬ?」


俺はさっき俺に蹴られた男の側へ寄る。


「まずはお前からだ…。」

「ひっ!…あ、悪魔…悪魔め…!や、やめろ!こっちへくるな!」

「死ぬ。」


《ダーインスレイヴ》が男の心臓を一突きした。


「あ……、あ…人…殺し…。」


男の胸から剣を引き抜くと返り血を浴びる。顔へ洋服へ剣へ。俺は汚らわしい血に不快感を味わった。

俺は振り返ると男たちへ問う。


「次は…どっちだ?」




素晴らしい!やはり我は器に恵まれていたようだ。今こいつは我の意識でもなければこいつの意識でもない。我とこいつとの不完全な調和によって生まれた純粋な闇の意識だろう。自分の心の闇に従順な殺戮者(・・・)

こいつは我を飽きさせない。もう少しこのまま状況を見ているとしよう…。




「まずいな…。」


俺は海原緑の監督役(・・・)として戦況を見ていたが状況は芳しくない。どこの組織があいつを襲っているのかはわからないが、見たところ組織の人間はあの女…蛇野綾…だったか?そいつだけのようだ。ヤバくなったら助けに入るつもりだったが、いろんな意味でヤバくなった。


「不完全調和か…。」


最も俺()が恐れていた事態になってしまった。元々俺があいつの監督役をすることになったのはこの事態を回避するためだったのだが……俺らの想定以上にあいつの心は不安定であの力(・・・)はまだ早かったってことだ。


「闇に…呑まれるなよ…。」




戦況は上向きだった。不完全調和ながら理性を保っているように見えるがそれは憶測にすぎなかった。最初っからあいつの闇は表にでていたんだ-ー-殺しを厭わない闇の意識が。


満月に悪魔は佇んでいる。目は紅く、身体中に浴びた血がその雰囲気を一層強めていて、俺は思わず身震いがする。こういう状況には慣れていたはずで今までも何度もあったはずだった。しかし俺はあいつに底知れない恐怖を感じていた。と同時に身体が動く、一刻も早くあれを止めなければならない。しかし思わぬ人物が現れた。どうやら俺の出番ではないらしい。


安堵と不安を抱えつつも妹尾卓(・・・)は監督を続けた。



感じたことのない気分だった。殺したことによる満足感。もう憎いとは思わないが目の前のこいつらは死ぬべきだと思う。だから殺す。


一歩、また一歩男たちへ近寄る。


「た、頼む。許してくれ。まだ死にたくないんだ!」

「そんなの…知らない。」

「へ、蛇野さん!助けてくれ!」

「自分でどうにかしなさい。でもこれだけは言ってあげる、なかなかいい実験サンプルが取れたわ。フフフッ!」

「そ、そんな!は、嵌めやがったな!!」

「あら、あなたたちにはちゃんと力も与えたじゃない?それよりホラ、死神がお待ちよ。」


俺は剣を構えるとそのまま心臓に向けて差し込むが寸前で何者かによって腕を掴まれると剣は止まり、俺はその主を見る。


「どうして邪魔をする?」

「………ダメ。」


そう言って俺を小さな身体で抱きしめる。


「離れろ。」

「……もういいから…あの子達も無事…。緑…冷静になって…あなた今…人を…殺した。」


俺を抱きしめている人…神宮さんから少しずつ魔力が流れてくる。その魔力は何故か懐かしく同時に身体のなかが熱くなる。


---くそっ!この魔力…またお前か!許さぬぞ!くそぉぉぉ!---


視界が紅から鮮明なものへと戻り、さっきまでの声の主の存在を感じない。俺の魔力は空であるのは俺のとは違う綺麗な魔力だった。


「神宮…さん?俺は…そうだ…俺…人を…。」


急に身体が震え恐怖が俺を襲う。


ー俺が殺したんだ…俺があいつを…俺がー


拭っても拭えない現実に震えは止まらない。すると神宮さんは俺を一層強く抱きしめてくれた。


「…大丈夫…。私なら彼を救える……だから気に病まないで…。」

「でも!俺はあいつを…。」

「…二度起こさなければ…いい。今は集中して…目の前の敵に。」


神宮さんから感じる温かさが俺に安心感を与えてくれた…次第に震えは止まる。


「…ありがとう。神宮さん。」

「…………(こくっ)」



俺は気を取り直して剣を男たちへ向ける。


「ひつ!」

「殺しはしない。でもお前たちを許した訳じゃない。」

「「うぐっ!」」


俺は【魔力武装】で纏って蹴りを入れ気絶させると残る相手へ剣を向ける。


「残るはあなただけですよ…蛇野先輩。」

「フフフッ!やっぱりあなたの力は興味深いわね…。そんなあなたが必要らしいの一緒に来てくれないかしら?」

「断ったら?」

「そうね…力ずくになっちゃうわね!【投写幻影】!」


紫色の光が広がる。


「よくわかりませんが。うらぁぁぁぁあ!」


俺は先輩に斬りかかるが先輩は避ける気配がなく、むしろ余裕の表情だった。俺は躊躇うことなく斬ると先輩の表情は一転して崩れていた。


「ぐっ…どうして…!」

「先輩は俺を狙うってことは、当然俺が黒崎の人間だと知っているんですよね?だったらあなたは黒崎を舐めすぎですね…俺が気づいてないとでも思いましたか?…俺にはこの程度の闇魔法は通じませんよ。」


--無駄よ。わたしに貴女程度の闇の魔法は効かない--


「……またその目…あの女と同じその目!わたしを蔑むその目!!わたしはあなたたち姉弟が憎い!」

「っ⁉先輩…姉さんを知ってるんですか!今どこに!!」

「うるさい!…やっぱりあなたたち姉弟は殺すべきね。そうね…彼へは“あまりに弱すぎて殺してしまった”なんてどうかしら。」

「教える気はないですか…では力ずくにでも教えてもらいます!!」


俺は先輩に向かって駆け出す、俺の中にある神宮さんの魔力は決して多い量ではない。チャンスは一度…それを逃せば魔力は尽き、勝機は無いに等しい。

先輩は冷静だった。怒りに見失うことなく距離を保ち俺を近づかせてくれない、実力はさすが生徒会長といったところだ。


「所詮この程度ね…【電塔(Electric Tower)】!」


俺を中心に円を描き地面が青白く光る。この円が攻撃有効範囲のようだ。一刻も早くこの円から出たいがあまりに大きな円で回避することは出来ず、高電圧の電気が空へと上がる。



「本当に拍子抜けね…。あの女は何を危惧していたのかしら。わたしのような幹部レベルじゃ所詮は学生ね……っ!?」

「えっ…な…に…?」


わたしは顔を下へと向けると身体から剣…《ダーインスレイヴ》が突き出ていた。


「どう…して……?」


振り向くとそこには全身で電気を受け、ボロボロの彼が立っていた。しかしその表情にダメージを受けた様子はなくけろっとしていた。


「うっ…。はあ…はあ。まさか…【象悪】……。」


急所は外しているようだが刺さったところから血が滲み、口からも血が流れる。


「さすがですね。そうですよ…今の俺は痛みを感じていません…痛覚を麻痺させましたから。解いた時が怖いですね…。ところであなたは…幹部と言いましたね?あなたの組織は…『夜明け』ですか…?」


驚いたわね…そこまで知ってるなんて…。


「…あら…詳しいのね…。でも残念……はぁ、はぁ…『夜明け』なんて組織は終わったわ…。…わたしを…ここまでしたご褒美に……教えてあげる…。わたしたちは『スコータイ』」

「スコータイ…。」

「わたしたちは…平和と……。」


「そこまでだよラミア。勝手に話したら彼に怒られるよ?」




現れたのは見た目が俺よりも幼い男の子だった。その目には生気がなく、顔には表情がない…生きる人形の様だった。


「…ごめんなさい…。」

「……ふーん…君が海原緑…何となく紫に似ているね。」


次の瞬間彼は俺の目の前に現れた。


「!?」

「今日は引かせてもらうね。次に僕と会うまで死なないでね。」

「ぐっ…っ…うっ!」


彼は剣を掴むと無理矢理先輩を引き抜く。


「ラミアは返してもらうね。まだ僕たちには必要だから。」

「おい!待て!?」


動こうとしても見えない糸のようなものによって俺の身体は動けなかった。


「何をした!」

「……ねえ、僕はこう見えても君よりずっと長く生きてるからね…言葉遣いには気をつけてね。」

「おっ…!」


横から飛んできた木が俺に当たり強い衝撃とともに吹き飛ばされる。


「…またね。」



「………大丈夫?」

「あ、ああ…。びっくりしただけで痛みはないから…それより神宮さんはどうして……うっ!…ぐっ…。」


どうやら【象悪】が解けたようで全身に痛みが襲い意識を保てなかった。俺は意識を失う寸前、もう一人誰か近寄ってくるのが見えたが誰なのかはわからなかった。




「本当に大したやつだな…緑は。そう思うだろ?神宮楓。」

「…………。」

「会話する気はない。ってことか…まあいい。事後処理は俺がやる。こいつも俺が預かるし、あっちのやつらも俺が受けもつ。」


そう言うと、彼女は背を向けて歩き出した。


「なあ…,俺らと手を組もうぜ。いずれはこいつも入れるつもりだ…いや、話せばこいつは俺らについて来る。俺らは同じ力を秘めた者同士…」

「私は…彼女の意志を…尊重する。たとえ…彼が入ったとしても…私は…今まで通り…彼の…そばにいるだけ…。それが彼女の意志…。」


風が吹き荒れる。目を開けると彼女の姿はなくなっていた。


「また逃げられたか…。さて病院が一番かな。」


監督者は事後処理に追われるのだった。








次回後日談入れて、その後新章突入の予定!

活動報告にてお知らせがあります。


感想、評価、誤字脱字指摘等ありましたらお願いします。

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