表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『銀座ママ、北条政子に転生す 〜善人なのに悪女と呼ばれたので、今日も鎌倉を籠絡させます〜』  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/120

第41話 畠山重忠、“政子の正義”に心を折られる

三浦義村、和田義盛が政子側についた翌朝。


鎌倉の空気は、

昨日までのざわつきが嘘のように静まりつつあった。


「義村殿が政子様に従ったらしい……」

「和田殿も“政子様のために力を使う”と……」

「では……政子様抜き評定は……?」


(……空気が変わり始めている。

 でも、まだ“中心”が残っている)


侍女が駆け込んできた。


「政子様……!

 畠山重忠様が……

 “政子様を尊敬しているが、

 御家人たちの声も大切にすべきだ”と……!」


私は静かに言った。


「ええ、知っているわ」


侍女は固まった。


「ど、どうして……

 そんなに落ち着いて……?」


私は微笑んだ。


「重忠は“正義”で動く男。

 だからこそ──

 最後に会うべき相手なの」



──畠山重忠・屋敷。


重忠は、静かに家臣たちと話していた。


「政子様は……

 確かに鎌倉殿に必要なお方だ。

 だが……

 御家人たちの声もまた、

 鎌倉を支える柱である」


家臣が言う。


「重忠様……

 では政子様抜き評定に……?」


重忠は首を振った。


「政子様を排除するつもりはない。

 ただ……

 “正しさ”を示したいだけだ」


(ああ、重忠。

 あなたは本当に誠実ね)


その時──

侍女が駆け込んできた。


「畠山様……!

 政子様がお呼びです……!」


重忠は静かに頷いた。


「……参る」


(やっぱり来るわね)



──政子の屋敷・庭。


重忠は静かに頭を下げた。


「政子様。

 お呼びと伺い、参上いたしました」


私は微笑んだ。


「重忠。

 あなたは“正義”で動く男ね」


重忠は驚いた。


「……政子様……?」


「義村は揺れ。

 義盛は力。

 でも──

 あなたは“正しさ”を求めている」


重忠は息を呑んだ。


「政子様……

 私は……

 ただ……

 鎌倉のために……」


私は静かに言った。


「ええ。

 だからこそ、あなたに聞きたいの」


重忠は姿勢を正した。


「……何を、でございましょう」


私は一歩近づいた。


「“政子抜き評定”は──

 本当に正しいの?」


重忠の目が揺れた。


「……!」


私は続けた。


「御家人たちの声を聞くことは大切よ。

 でも──

 “政子を排除する”という形で示すのは、

 正義ではないわ」


重忠は拳を握りしめた。


「政子様……

 私は……

 御家人たちの声を……

 無視したくは……ない……!」


「無視しなくていいの。

 でも──

 “空気に流される声”と

 “本当に必要な声”は違う」


重忠は息を呑んだ。


「……!」


私は静かに言った。


「重忠。

 あなたは“正しい者”よ。

 だからこそ──

 空気に流されてはいけない」


重忠は震えた。


「政子様……

 私は……

 どうすれば……?」


私は微笑んだ。


「簡単よ。

 “あなた自身の正義”で判断すればいい」


重忠は目を閉じた。


そして──

深く頭を下げた。


「政子様……

 私は……

 あなたの言葉に従います。

 政子様抜き評定には……

 加わりませぬ」


(よし、三人目)


私は静かに言った。


「ありがとう、重忠。

 あなたの正義は、

 鎌倉を救うわ」


重忠は震えた声で言った。


「政子様……

 あなたこそ……

 鎌倉の正義でございます……!」


(それは言いすぎよ。でも嬉しいわ)



──義時の屋敷。


義時が駆け込んできた。


「姉上……!

 畠山重忠が……

 “政子様の正義に従う”と……!」


私は静かに言った。


「ええ。

 これで御家人連合は崩れたわ」


義時は震えた。


「姉上……

 あなたは……

 空気を……

 完全に支配しているのですね……!」


(支配じゃないわ。

 “整えている”だけ)


私は空を見上げた。


──次は、評定そのものを動かす。


そしてこの日、

**政子は畠山重忠の“正義”を突き、

御家人連合を完全に崩壊させた。**


鎌倉は、

決着へ向けて動き出す。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ